（from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更）
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Date: Tue, 20 Feb 2001 07:05:56 +0900
From: 和田 喜太郎 <YRX00535@nifty.ne.jp>
Subject: [aml 20988] ２／１９衝突事件大阪申入れ
２月１９日、ユニオンネットの人たちと、米原潜と実習船衝突事故について米領事館
と自民党大阪府連に申し入れに行きました。午前１１時からということで、米総領事館
（北区西天満、裁判所近く）前に５０人ほど集まったのですが、この日、同館はジョー
ジ・ワシントン大統領の誕生日とかで休日でした（アー知らなんだ）。領事館前の歩道
は少し広くて、何時もはそこで横断幕広げ一寸とした集会もどきでガヤガヤ言ったりす
るのですが、この日は道路工事中で道は狭い。そこへもって府警の護送バスが何時もの
ように張り付いていました。結局、申し入れ書を窓口に渡し横断幕や赤旗などたたみ、
５分ほど歩いて自民党府連のあるビルへ移動する。
ビル１１階の自民党府連では、中北弁護士・馬場全港湾支部長・桂睦子茨木市議ら５
人の３団体代表と、府連事務局長・稲垣勝彦氏ら２人が対応した。申し入れに対しては
受諾し、府連としてもそれなりの意見を自民党本部にあげているとのことだった。
しかし、桂市議（無所属）から切り出された、辻元清美議員中傷ビラ事件に関する申
し入れについては、頑なに受け取ることすら拒否した。あくまで林議員の個人的行動で
あり自民党府連とは関係ない。８万人もの党員がおり、いちいちそれらの個人行動に責
任を引っ被る筋合いはないという。結局この押し問答で、衝突事故・米兵犯罪など申し
入れ事項に関しては論議するには至らなかった。この後、ビル前で中北弁護士らが経過
を報告し散会した。
※以下参考までに翌日の新聞記事と申入れ文です。辻元議員に関するものは入手できな
かったが受け取り拒否により改めて「郵送する」としている。01/02/20
和田喜太郎
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【朝日新聞】01.2.20 (大阪地方版)
●えひめ丸沈没事故 市民団体など米に抗議文
ハワイ・オアフ島沖で原子力潜水艦グリーンビルが愛媛県の漁業実習船えひめ丸と衝
突して実習生ら九人が行方不明となっている事故で、大阪の市民団体と労組のメンバー
らが十九日、北区の米国総領事館を訪れ、えひめ丸の早期引き揚げなどを求める抗議文
を提出した。
抗議したのは、平和ネットワーク「関西共同行動」（代表・中北龍太郎弁護士）と、
府内の労組で構成する「おおさかユニオンネットワーク」（馬場徳夫代表）のメンバー
ら計三十人。いずれも、米国のブッシュ大統領に対し、「軍の最高責任者から直接の謝
罪がないことに屈辱を感じる」としたうえで、えひめ丸を一日でも早く引き揚げる。事
故の原因を解明し、日本国民に情報公開する、などを求めた。
●辻元代議士の支持者 自民党府連に抗議文
中傷ビラ配布問題
社民党の辻元清美代議士(大阪十区)を中傷した文書を、自民党の林省之介代議士（比
例区近畿ブロック）が衆院予算委員会で配ったとされる問題で、辻元氏の支持者らでつ
くる「林省之介議員に怒る会」（仮称、百五人）は十九日、林氏の謝罪を求める抗議文
と、文書を配った目的について二十五日までに文書で回答するよう求めた公開質問状を
自民党府連などに提出した。抗議文は、林氏の行為を「国会議員として品位を著しく卑
しめる」と批判している。
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自由民主党総裁 森 喜朗殿
２００１年２月１６日
おおさかユニオンネットワーク
事務局：全港湾労働組合関西地方本部大阪支部
森内閣の即時退陣を求める要請書
長引く不況と競争原理のもと、労働者の解雇・リストラ、新卒者の就職難、社会保険
の切り下げなどで、国民の生活状況は悪化の一途をたどっている。本来、国民の安全と
文化的で最低限度の生活を保障すべき立場にある日本政府は、いまこそ責務を果たすべ
きときである。
ところが森内閣は、外務省官僚の官房機密費横領事件、ＫＳＤ政界汚職事件、検察に
よる捜査情報漏洩事件に対して、国民が納得する説明をしていない。その上、このたび
の米原潜による水産高校漁業実習船撃沈事件については、森首相はゴルフ三昧で適切な
対処をせず、そのゴルフも知人から無償で譲渡された会員権のゴルフ場でプレーしてい
たことが明らかとなった。
このような森首相と内閣に対して、国民の怒りは頂点に達している。われわれは大阪
の労働組合の名において、森首相が直ちに退陣することを求める。以上、要請する。
●おおさかユニオンネットワーク参加組合
全日本建設運輸労働組合近畿地方本部／全日本建設運輸労働組合関西地区生コン支部
／全日本港湾労働組合関西地方大阪支部／全日本港湾労働組合関酉地方建設支部／大
阪教育合同労働組合／全国金属機械労働組合港合同／大阪電気通信産業合同労働組合
／全石油ゼネラル石油労働組合堺支部／全石油昭和シェル労働組合大阪支部／郵政近
畿労働組合／大阪市域ユニオン協議会／北摂地域ユニオン／大阪学校事務労働組合／
自立労働組合連合／南大阪労働組合連絡協議会／管理職ユニオン・関西／ゼネラルユ
ニオン／大阪京阪タクシー新労働組合／高槻交通労働組合／西成合同労働組合／日証
職員組合
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自由民主党大阪府支部連合会 御中
わたしたちは、米原子力潜水艦「グリーンビル」による「えひめ丸」激突・沈没事故
に対して、別紙同封のアメリカ大統領ジョージ・ブッシュ氏への抗議・申入書を手渡し
て参りました。
こうした重大な事件が発生しているにもかかわらず、またアメリカ海軍、政府がこの
事故に対して何ら誠意ある対応をしていないにも関わらず、森総理大臣は事故の報を受
けて２時間もゴルフを続け、外務省などは、このアメリカの不誠実な対応に抗議するど
ころかそれを賛美する始末でした。
こうした事態は、政府与党であり、森総理が総裁を務めるあなたたち自由民主党の責
任でもあります。わたしたちは、貴党を通して、重大な失政が続く森首相に一刻も早い
退陣を要求すると共に、政府および関連各省庁が、同封別紙にあるわたしたちのアメリ
カ政府、ブッシュ大統領に対する要請が実現するために努力されるよう申し入れます。
また、この事件とそれに対する日本政府の対応の根本にある日米安保条約と、その下
での軍事最優先の日米関係を改めるよう強く要求します。
２００１年２月１９日
平和ネットワーク・関西共同行動
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アメリカ合衆国大統領 ジョージ・ブッシュ殿
在大阪・神戸アメリカ総領事 ロバート・ルーダン殿
２００１年２月１９日
おおさかユニオンネットワーク
事務局：全港湾労働組合関西地方本部大阪支部内
大阪市港区築港1-12-27
TEL:06-6575-3131
抗 議 申 入 書
貴国海軍の攻撃型原子力潜水艦「グリーンビル」は２月１０日、ハワイ・オアフ島沖
で、６０８０トンもの巨体を急浮上させ、愛援県立宇和島水産高校の生徒ら３５人が乗
った、わずか４９９トンの漁業実習船「えひめ丸」に衝突、沈没させた。そのうえ事故
後１時間にわたって、いっさいの救助活動をおこなわなかった。その結果「えひめ丸」
の実習生ら９人は未だに行方不明であり、彼らが生存している可能性は皆無に近いと言
わざるをえない。
太平洋艦隊司令官は「緊急浮上訓練をおこなっていて、安全確認を怠った」と言い訳
をしたが実際は民間人慰撫作戦中の出来事である事が判明している。事は重大である。
さらに貴国沿岸警備隊は、あろうことか「えひめ丸」の存在位置すら確認出来ない状況
下で捜査打ち切りを日本外務省に打診したと聞く。
われわれは満腔の怒りを込めて、「本件勃発とその後の対応は無責任極まりなく、倣
慢そのものである」と指弾する。われわれは、貴国がすべての情報を公開すること及び
「えひめ丸」の引き揚げを含めて、本件への責任ある対応を行うことを求めるものであ
る。
今年に入ってからも、沖縄では貴国海兵隊員の女子高生に対するわいせつ行為事件や
連続放火事件等の犯罪が相次ぎ、その上、貴国は犯罪兵の身柄引き渡しを拒否した。
また２月６日には、在沖縄米軍トップのアール・ヘイストン四軍調整官が、稲嶺県知事
や金武町の吉田町長を名指しして、「頭の悪い弱虫だ」と侮辱する発言を、部下の指揮
官に書き送っていたことが明らかになった。このような一連の事態に業を煮やした沖繩
県北谷町議会は２月１５日、在沖繩海兵隊の撤退要求等を全会一致で決議した。
われわれは貴国に、沖縄から、日本から、直ちに基地を撤去すること、軍を撤退させ
ることを強く要求するものである。 以上
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アメリカ合州国 大統領 ジョージ・Ｗ・ブッシュ殿
駐日大使 トーマス・Ｓ・フォーリー殿
原子力潜水艦「グリーンビル」と「えひめ丸」衝突事故に関する要請
今月９日にハワイ沖で起きた原子力潜水艦「グリーンビル」による「えひめ丸」衝突
・沈没事件は、いまだ行方不明者も発見されておらず、事故の原因も解明されず「グリ
ーンビル」艦長の謝罪さえないという異常な事態が続いており、被害者の家族はやり切
れない日々を過ごしておられます。私たち一般の日本人も、この事故には大きな関心を
抱いていますが、次々と明らかになる「グリーンビル」の杜撰かつ無責任な運用の実態
に驚き、事故を起こした貴国海軍の冷淡で官僚的な態度に憤り、また軍の最高責任者で
ある貴殿自身から、被害者であり「同盟国」の主権者である日本国民に向けた直接の謝
罪メッセージさえないことに、人間としてさえ扱われていないかのような屈辱を感じて
います。
なぜ「グリーンビル」が安全を確認せずに浮上したのか、この謎はまだ解明されてい
ませんが、浮上の際に操舵桿を握っていた者の中に民間人（素人）がいたことだけは確
認されています。最も危険な緊急浮上という作戦行動を、緊張感を欠いた「サービス精
神」から、あるいは遊び半分レジャー気分で安全確認もせずに行ったとしか考えられま
せん。
もともと攻撃型潜水艦は、今回の事故直後に救助活動を一切行わなかったことが如実
に示すとおり、「目標」を破壊し殺戮することしかできないように作られた戦争の機械
ですが、その様な危険なものを玩具のように扱っている貴国海軍の有り様に、われわれ
日本人は形容し難い怒りを覚え、戦慄を感じています。
「グリーンビル」に民間人が多数乗船していたのは、冷戦後攻撃型潜水艦の存在意義
を納税者に納得させるための「デモンストレーション」でした。不要になった冷戦型の
戦争の機械を維持するために、何の罪もない少年や乗組員が犠牲になったことに私たち
はやりきれない思いで一杯です。「敵」を失った軍隊は必ず規律がゆるみ腐敗します。
まさにそのことが、多数の在日米軍が存在するこの日本列島の住民の安全を脅かしてい
るのです。
それにしても、この一月に限定したとしても、わが国に駐留する貴国軍隊の無規律・
腐敗ぶりは一体どうしたことでしょう。
先月には沖縄の四軍調整官が、海兵隊員のわいせつ事件に関連して、部下に当てたメ
ールの中で、沖縄県知事ら有権者に選出された首長を、抗議決議採択を阻止しなかった
という理由だけで、ここには記せないような野卑な言葉で罵倒していたことが明らかに
なりました。
その沖縄では１月に海兵隊員が放火で逮捕状が出たにもかかわらず、その身柄が米軍
によってかくまわれ、地位協定を楯に引き渡しが拒否されました。１９９５年のいわゆ
る少女暴行事件以後の起訴前引き渡し「好意的考慮」の約束はどうなったのでしょう。
また、今月９日には沖縄海兵隊が大分県日出生台で実弾砲撃演習を行った際、視察に
来ていた地元の町会議員に１５５ミリ榴弾砲を発射させるという、今回の「グリーンビ
ル」の操舵桿を民間人に握らせたのに酷似する不祥事が起こっています。この日本の民
間人は現在、銃刀法違反で刑事告訴を受けるという前代未聞の不祥事となっています。
基地や演習場を提供して米軍を受け入れているだけでなく、年間数千億円もの駐留米
軍のための費用を血税で負担させられている私たちにとって、このように米軍の「不祥
事」によって私たちの命が脅かされていることは、とうてい容認できることではありま
せん。
今から２０年前にも貴国原潜がわが国の「日昇丸」に追突し、沈没を知りながら救助
をせず（船員２名死亡。原潜艦長は「戒告」程度で刑事処分なし）その場から逃走した
ことを日本人は思い出しています。貴国の海軍は日本の民間船を標的に訓練していると
思わせたいのでしょうか。
今回この惨事を引き起こした「グリーンビル」も、すでに日本には五回も寄港してお
り、私たちの気づかないうちに全く同様の被害に遭う危険があったわけで、戦慄すべき
事態です。しかも近年貴国の原子力潜水艦の入港は激増しており、昨年だけで、横須賀
・佐世保・ホワイトビーチの３港で合計５１回、停泊日数のべ２０３日におよんでいま
す。
もともと原子力潜水艦は隠密性を旨とするため、日本近海に存在するだけで民間船舶
に危険が及ぶため、私たちはその寄港そのものにも反対してきました。しかもこの「動
く原子炉」が一旦事故を起こしたときの被害は想像を絶するものであり、たとえ安全に
万全を期していたとしても、日本の市民にとっては歓迎されざる「隣人」であることは
言うまでもありません。
しかし、今回の「グリーンビル」の事故で分かったことは、安全対策が「万全」であ
るどころか、原潜の操縦が遊び半分で行われているという信じ難い実態です。このよう
な艦船が日本近海に存在するだけで、民間船舶は安心して航行することはできません。
少なくとも日本の港に貴国の原潜が入港することを直ちに中止するよう要求せざるを得
ません。
現在の日本の世論に疎い貴殿に忠告させていただければ、もはや一般国民の米軍への
信頼は、事故一報後もゴルフクラブを離さなかったわが首相に対してと同じく、文字ど
おり地に堕ちています。不信感というよりは、むしろ憎悪の感情が安保条約を支持して
いた国民の間にも広がりつつあります。
事故後、貴国の海軍が次々と日本国民の感情を逆なでするような措置を取り続けた中
で、唯一支持できる動きは、この２０日に予定されていた小樽港への貴国駆逐艦「マッ
ケイン」の入港を、「市民感情に配慮して」急遽中止したことです。
貴国海軍は、昨秋この「マッケイン」と同型艦の「ビンセンス」を大阪港に入港させ
ました。「ビンセンス」は、ちょうど「グリーンビル」のように、１９８８年にイラン
の旅客機を撃墜して２９０名の命を一瞬にして奪ったのですが、そのような血塗られた
艦船を民間港に入港させることで大阪港の名誉を傷つけ、周辺住民の安全を脅かしたの
でした。もはやそのようなことは繰り返されてはなりません。
それにしても、今回事故を起こした「グリーンビル」艦長、米海軍の司令官、そして
軍の最高責任者である貴殿のいずれからも、「えひめ丸」の乗員家族に対して直接の謝
罪もなく、いずれも日本を訪れることさえないのは何故なのですか。「同盟国」の民間
人の命はそれほど軽いものだとお考えなのですか。「軍の論理」は民の感情を無視する
ことが許されるという奢りなのですか。日本人でなく、アメリカの国益を第一に考える
日本外務省さえ丸め込めば、それだけで「日米関係」は安泰だと判断したからなのです
か。
私たち普通の市民には納得できないことだらけです。私たちは以下の点を、とりえず
最低限の措置として貴殿に求め、貴国が具体的なアクションを取られない場合は、さら
なる申し入れと運動を続けていくことをここに表明します。
【要請事項】
一、「えひめ丸」の船体を貴国の責任で一日でも早く引き揚げること。
一、「えひめ丸」の乗員・実習生、その家族に「グリーンビル」の艦長自ら出向いて、
一刻も早く直接謝罪するなど指示すること。
一、貴殿が近日中に日本を訪れ、日本国民に対して自らの言葉で謝罪すること。
一、事故の責任者を厳重な刑事罰に処すること。
一、事故の原因を解明し、その全容を漏れなく日本国民に情報公開すること。
一、事故の再発防止万全策を策定し公表すること。
一、民間船舶の航路、日本近海で原子力潜水艦の緊急浮上等を一切行わないこと。
一、上記の措置が取られるまで、原潜の作戦行動を一切中止すること。
一、日本の港には今後原潜を一切寄港させないこと。
一、大阪港、神戸港など日本の民間港に、米海軍の水上艦を寄港させないこと。
一、アール・ヘイルストン沖縄四軍調整官を直ちに更迭すること。
一、日出生台で民間人に榴弾砲を撃たせた責任者を処分し公表すること。
一、放火海兵隊員の身柄引き渡し拒否を最後に、今後起訴前の引き渡しに応ずること。
一、日米地位協定の全面的な改定交渉に応じること。
２００１年２月１９日
平和ネットワーク・関西共同行動
大阪市北区西天満4-8-2 北ビル本館603
中北法律事務所内 TEL:06-6364-0123
代表 中北龍太郎