Date: Wed, 14 Feb 2001 07:26:14 +0900
To: keystone@jca.ax.apc.org
From: "M.Shimakawa" <mshmkw@tama.or.jp>
Subject: [keystone 3578] [aml]よびかけ<原潜事故/小樽>
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 3578
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org
 

   (from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更)
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 Date: Wed, 14 Feb 2001 02:53:25 +0900
 From: Kaz Tamaki <tamaki@ab.mbn.or.jp>
 Subject: [aml 20923] よびかけ<原潜事故/小樽>
 

みなさまへ

田巻@キャッチピースです。突然ですがお願いがあります。ふたつ。

1)グリーンビルによる「えひめ丸」衝突事件について緊急の抗議声明を
起草しました。ご所属の団体の連名についてご検討ください。また、
可能な限り連名団体を増やすことにご協力ください。

16日か19日の午後に、外務省アメリカ大使館に出向き提出するべく
調整中です。同行していただける方についても併せてご連絡ください。

以下文案です。文面は提出時点での最新情報を踏まえて修正されます。
ご意見もお待ちしております。最終文案はこちらでまとめることを
ご了承ください。

2)もう一つのお願いは小樽のことです。昨年のキティホーク入港時の随伴
艦入港拒否に対する「リベンジ」のように、米海軍は、2月20日にイージス艦
ジョン・S・マッケインを入港させようとしています。小樽市長は、「市民感情
に配慮して」という、感動的な理由でこれを拒否していますが、日本政府からは
相当の圧力がかかっているようです。市長の最終決断は、2月15日、と
北海道新聞は伝えています。小樽は水産の町、宇和島の高校生達をおそった
惨事は人ごとではないはずです。実際、報道によれば、小樽水産高校の実習船
はやはりハワイ近海におり、「えひめ丸」の捜索に加わっているとのことです。
小樽市長に手紙を!
FAX 番号は、0134-25-1487
末尾にキャッチピースが今日送った要請書をつけてあります。

**************************************

米原潜「グリーンビル」による「えひめ丸」衝突事件に抗議する共同声明(案)

2001年2月 日

2月9日午後1時50分頃(現地時間)ハワイ・ホノルル沖で起こった米原潜グリーンビ
ルによる愛媛県立宇和島水産高校の練習船「えひめ丸」に対する衝突事件は、私たち
に激しい衝撃を与えました。
突然急浮上してきた原潜によって海に投げ出された乗組員、生徒35人のうち、9人が
未だ行方不明であり、家族の心痛は思って余りあります。

多くの民間船舶が行き交う海域で、なぜグリーンビルは緊急浮上したのか(緊急浮上
は同乗する民間人へのデモンストレーションではなかったのかという見方も一部では
伝えられます)。最先端のソナーがなぜ海上の「えひめ丸」をとらえることができな
かったのか。なぜ、海に投げ出された人々を救出するための行動をとらなかったのか
・・・。次々と怒りと疑問がこみ上げます。
行方不明者の一刻も早い救出とともに、今、求められるのは徹底的な原因・真相の究
明と調査結果を余すところ無く公表することです。日本政府はただちに特使を現地に
派遣し、米国政府に対してそのことを要求するべきです。この事件の一報を受けたと
きゴルフに興じていた森首相は、それでもプレーを中断しなかったと聞きます。国民
の生命と安全、人権に対する認識の低さにあらためて憤りを覚えます。

私たちがすぐに思い出したのは、1988年7月横須賀でおきた「なだしお事件」です。
海上自衛隊の潜水艦「なだしお」に衝突された、「第1富士丸」の乗員・乗客30人の
命が奪われたこの事件の時も、「なだしお」の乗組員は波間で助けを求める人々に手
をさしのべることはありませんでした。
それどころか、海上自衛隊はその後の海難審判や裁判を自らに有利に運ぶために、偽
証工作や証拠隠滅工作など手段を選ばぬ行動をとりました。軍隊というものがいかに
生命・人権に無関心な非民主的な集団であるかが明らかになった事件でした。
米国の潜水艦も事故を起こしています。81年には鹿児島県下甑(こしき)島沖の東シ
ナ海で、原潜「ジョージ・ワシントン」が愛媛県の貨物船「日昇丸」に衝突。日昇丸
は沈没し、乗員2人が行方不明になっりました。この時「ジョージワシントン」は現
場にとどまりもしませんでした。文字どおりの「当て逃げ」です。
このような事件を生んだ構造に全くメスが入れられることなく、放置された結果が今
回の事件であると私たちは考えています。
米国の原子力潜水艦は、96年から2000年までの5年間だけでも260回、日本の港=ホワ
イトビーチ(沖縄)・佐世保・横須賀に入港しています。事故を起こしたグリーンビ
ルも98年7月から12月にかけて、横須賀に3回、佐世保、ホワイトビーチに各1回入港
しています。2000年を例にとれば、入港回数は年間51回。すなわち、少なくとも1年
に102回、3日に一回は日本の領海において浮上・潜行の行動をくり返し、多数の民間
船舶が航行する、たとえば浦賀水道を通って出入りをしていることになります。
さらに、日本の領海における原子力潜水艦の行動は一切明かされておらず、どこにい
るのか、どのような訓練を行っているのかすら解らない状態です。したがって、同種
の事故は、日本の領海・近海でもいつ起こってもおかしくありません。
今回の事故は、原子炉に影響を及ぼさないものでしたが、原子力潜水艦である以上、
衝突事故は原子炉の損傷に直結し、被害はさらに甚大になるでしょう。

民間港への米軍艦の寄港がくり返されています。軍艦と民間船舶が、至近距離で同じ
海域を航行する状況が日本全国に拡大しています。米軍艦は日米地位協定第5条で、
水先案内の同乗義務を免除されるという特権が与えられています。このような特権が
、米軍艦側に民間人の生命や人権、安全への配慮など基本的な事項に対して払うべき
善良かつ細心の配慮をおざなりにさせていることを、誰が否定できるでしょうか。
在沖縄駐留軍調整官の知事や議会に対する侮蔑発言を見れば、彼らがどのような意識
で、日本の海で行動しているのかは容易に推し量ることが出来ましょう。

以上のように、私たちは今回の事件は決して偶発的な出来事ではなく、軍隊の特権意
識、民間人の生命や人権を配慮することない船舶の設計・運用思想、さらにはそれら
を放置してきた政治的・外向的対応が複合した、構造的に起こるべくして起こった事
件であると考えます。よって、関係各方面に対して、次の事項を申し入れるものです

【要請事項】
米国政府及び海軍に対して
1)「えひめ丸」の船体を直ちに責任をもって回収すること。
2)事故の原因・真相を徹底糾明し、調査結果を全面公開すること。
3)責任者の刑事責任を追及し、処罰すること。
4)事故再発防止策を策定し全面公開すること。
5)民間船舶の安全のため、平時における原子力潜水艦の行動形態、運航マニュアル
を全面公開すること。
6)日本領海・近海における原子力潜水艦の行動形態・訓練海域を公表すること。
7)以上の措置が完全に行われるまで、太平洋地域におけるすべての潜水艦の行動を
停止すること。

日本政府に対して
1)上記1)から7)を米国政府に強く求めること。
2)米国から入手した情報を、国民の前に全面公開すること。
3)以上の措置の完全実施が確認されるまで、ホワイトビーチ、佐世保、横須賀への
原子力潜水艦の入港を無期限全面禁止すること。

沖縄県知事、金武町長、佐世保・横須賀両市長に対して
1)上記全事項を米国政府、米海軍、日本政府に要請すること。
2)原子力潜水艦の入港を無期限全面拒否こと。

すべての港の港湾管理者に対して
1)民間港への米軍艦入港を拒否すること。

抗議声明賛同団体
<代表連絡先>キャッチピース

**************************************

小樽市長 山田勝麿様

米艦「ジョン・S・マッケイン」入港拒否の姿勢を貫いてください

2001年2月14日
脱軍備ネットワーク・キャッチピース
222-0013横浜市港北区錦が丘10-4-1B
Tel/Fax 045-433-3483

 前略

 私たちは、米艦ジョン・S・マッケインの小樽入港に対して、市長さんが「市民感
情に配慮して」拒否の姿勢を示していることに共感し、全面的に支持しています。

 今日の北海道新聞は、市長さんはハワイ沖での原潜グリーンビルによる「えひめ丸
」に対する衝突事件を受けて、マッケイン受け入れの最終決定を15日に下すと伝えて
います。是が非でも拒否の姿勢をくずさぬようお願いします。

 グリーンビルが引き起こした惨事、とりわけずさんな安全確認措置と人命救助にグ
リーンビルが動かなかった事実は、軍隊が民間人の生命と安全をいかに軽視している
かの現れです。

 小樽を含めた北海道各地を含めて、民間港への米軍艦の寄港がくり返されています
。軍艦と民間船舶が至近距離で同じ海域を航行する状況が日本全国に拡大しています
。米軍艦は日米地位協定第5条で、水先案内の同乗義務を免除されるという特権が与
えられています。このような特権が、米軍艦側に民間人の生命や人権、安全など基本
的な事項に対して払うべき善良かつ細心の配慮をおざなりにさせていることを、誰が
否定できるでしょうか。

 在沖縄駐留軍調整官の知事や議会に対する侮蔑発言を見れば、彼らがどのような意
識で、日本の海で行動しているのかは容易に推し量ることが出来ましょう。

 私たちはハワイ沖の惨事は、決して偶発的な出来事ではなく、軍隊の特権意識、民
間人の生命や人権を配慮することない船舶の設計・運用思想、さらにはそれらを放置
してきた政治的・外向的対応が複合した、構造的に起こるべくして起こった事件であ
ると考えます。そしてそれは、原子力潜水艦だけでなく、すべての軍艦において言え
ることです。

 小樽は有数の水産業の町であることを私たちは知っています。ハワイ沖では、小樽
水産高校の実習船も、「えひめ丸」の捜索に参加していると聞いています。「人ごと
ではない」と、同年代の少年たちの安否を思いやる心に応えるためにも、今、小樽が
米軍艦を受け入れることはできないはずです。

 マッケイン拒否を! 重ねて強くお願いします。
 

[キャッチピース全国運営委員]  
伊波洋一(沖縄県議会議員) 神田公司(くまもと市民センター) 今川正美(佐世
保軍事問題研究会) 久保田十一郎(ピースリンク広島・呉・岩国) 湯浅一郎(ピ
ースリンク広島・呉・岩国) 中北龍太郎(関西共同行動) 和田喜太郎(関西共同
行動) 青木雅彦(反戦ドタバタ会議:京都) 河辺昭敏(あいち反戦の会) 林秀
樹(金沢市民運動連絡センター) 新倉裕史(非核市民宣言運動ヨコスカ) 遠藤洋
一(福生市民連合) 田巻一彦(キャッチピース編集部) 皆川みずえ(上瀬谷基地
はいらないウドの会) 山中悦子(キャッチピース編集部) 南部貴昭(非核・平和
函館市民条例を実現する会)

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田巻一彦
tamaki@ab.mbn.or.jp
tel/fax 045-531-1341
223-0065 横浜市港北区高田東3-38-15
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