Date: Fri, 12 Jan 2001 15:47:29 +0900
From: "原 義和" <jp000799@jp.interramp.com>
To: keystone@jca.ax.apc.org
Subject: [keystone 3479] 9日の事件についての抗議・要請書
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 3479
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

名護ヘリポート基地に反対する会(事務局・横浜)の原です。

9日夜に沖縄島北部で起きてしまった性暴力事件について、
本日、政府宛てに以下の要請書を郵送とFAXで提出いたしました。
 

                               2001年1月12日
森喜朗内閣総理大臣様
橋本龍太郎沖縄担当相様
                       名護ヘリポート基地に反対する会
                                   

米海兵隊員による性暴力に抗議し、軍隊の撤退と新たな基地建設の断念を求める
要請書

  沖縄では、真の平和の、なんとはるか遠いことだろうか。私たちは再び、怒り
を政府にぶつけなければならない。怒りが鎮められる時は、おとずれるだろう
か。9日の夜、沖縄本島で、キャンプ・ハンセン所属の米海兵隊伍長、レイバ
ン・ゴーゴル容疑者が、花壇の縁に座っていた女子高校生に対し、いきなりスカ
ートをめくり、写真を撮った事件に対する怒りである。
  昨年7月、沖縄市で、少女とその家族の心を踏みにじる事件が発生した後、ア
ール・ヘールストン四軍調整官が沖縄県知事に会って謝罪し、「二度とこのよう
なことがないように二倍の努力をしたい」と伝えたことは、まだ記憶に新しいこ
とである。言うまでもなく沖縄では、何度も何度も、むき出しの軍隊によって人
の命が脅かされ、破壊され、多くの人たちの心が痛めつけられてきた。特に、な
ぐり込み部隊である海兵隊による暴力は、愚劣さ、悪質さを極めてきた。命を奪
うための軍事訓練に、日夜精力を注ぐ海兵隊が、何度でも犯罪を繰り返すこと
は、必然である。基地、軍隊があり続ける限り、いつまでも悲惨な事件、事故が
無くならないことを、沖縄は、何十年という年月の中で、身を切られるような痛
みとともに学ばせられてきたのである。その悲しみを無に帰するようなことがあ
っては決してならない。
  沖縄に、海兵隊をはじめ、軍隊を張り付けるための基地を提供しているのは政
府である。多くの沖縄の人たちに苦しみを強いてきたのは、政府なのである。橋
本沖縄担当相は、「(このような事件は)あっていいことではない」などと自明
のことを言っている場合ではない。事件、事故が起きるたび、米軍に求める「綱
紀粛正」が、人々の怒りを真に鎮めるものではなく、むしろ人々の心を空しくさ
せるものでしかないことを、政府は知るべきである。グレッグソン四軍調整官代
理の「全海兵隊に規律の徹底を強く求めていく」という今回の発言が、再発の防
止どころか、次なる事件、事故への道しるべにしかなっていないことを、知るべ
きである。構造的暴力を内に秘めた軍隊を容認していくことに、恐れを抱くべき
である。軍隊の存在そのものが、命を壊すものであること、沖縄の人たちの心が
真に癒されるための確かな道は、海兵隊をはじめとする全ての軍隊の撤退にしか
ないことを、政府は知るべきである。
  名護市辺野古沿岸域における新しい海兵隊基地の建設計画は、なんと愚かしい
ものであろうか。尊厳ある命を破滅へ導く、なんと恐ろしい選択であろうか。
  私たちは、次のことを強く求めなければならない。

一.政府は、事件を引き起こした当事者として、被害者に謝罪すること
一.米海兵隊の撤退に向けた取り組みに、直ちに着手すること
一.名護市辺野古沿岸域における基地建設を断念すること



 
  • 1998年   3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 1999年   1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 2000年   1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 2001年   1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

  • キーストーンメーリングリスト 目次