沖縄の後藤です。
今年もよろしく。
沖縄・新刊案内です。
・「日米関係と沖縄」1945−1972
宮里政玄著 岩波書店
2000.12.18 9800円+税
ISBN4-00-001764-0
宮里氏は琉球大、国際大学、独協大学教授を経て、
沖縄対外問題研究会代表。
氏の誠実な人柄は、12.23の名護集会でも評価が高い。
戦後の沖縄の位置を考察するための必読文献だが、
9800円+税!は、ひどい。
・小説「遊女(ジュリ)たちの戦争」
−志堅原トミの話しからー
船越義彰著 ニライ社
2001.2.10 1600円+税
ISBN4-931314-44-9
帯びより
「遊女から慰安婦へー貧しさから遊郭へ身売り。さらに沖縄戦で
慰安婦にならざるを得なかった女の哀しみ、時代に翻弄された
その行きざまを取材をもとに描きあげた著者会心の作」
後藤は、「沖縄民衆史」のようなものを、想起しています。
沖縄では、沖縄戦の聞き書きを除き、民衆が登場する場面が
ありません。いや、、民衆が歴史に係わらなかったわけでは
ありません。しかし、ともすると、インテリ・エリートの歴史に
なりがちでした。特に「個人」としての沖縄史への係わりは、
十分ではありません。
もちろん、様々な差し障りがあり、名前や顔を出せない、
ということもあるのですが、埋もれたままでいいのかという
問いが残るのも事実です。
12月20日コザで開かれた「コザ30年」は
思い出話しではない、いい試みでしたし、上里和美の戯曲
「カフェ・ライカム」もそういう視点をもったものと理解しています。
船越氏の小説は、まだ「歴史」として書ききれないテーマを
「小説」の形で表現したものです。
75歳の著者が、「5年がかりで上梓し、うれしい」と自ら
語る意気込みを評価したいのです。
ニライ社の住所が
那覇市辻1−1−6というのも何かを感じさせます。
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SATOSHI GOTOH
OKINAWA
fwgk4969@mb.infoweb.ne.jp
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