Date: Tue, 14 Nov 2000 17:04:43 +0900
From: 加賀谷いそみ <QZF01055@nifty.ne.jp>
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Cc: keystone@jca.ax.apc.org, kenpo@jca.apc.org
Subject: [keystone 3290] 衆院憲法調査会11月9日
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 3290
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

 
 民主に劣らず、自民党内も大揺れのようで、森首相もさぞかし「エキサイティ
ング」で「ワクワク」していらっしゃることかと。派手な鳴動も首のすげ替えで
終わるくらいがせきのやま。その陰でせっせと有事法制案でも練っているので
しょう。「あきれた」論憲をしているわきで船舶検査法案を審議している「あき
れた」国会。
 政界再編の「軸」とやらもどこにいったのか見あたりませんです。アドバルー
ンをあげているものやら、シャボン玉を吹いているものやら。

 「臨時国会における重要案件の処理に全力を挙げて取り組むとともに、国民が
求める政策を着実に遂行することが私(首相)の責務」(14日衆院本会議)といっ
たって、その「重要」案件の中で有権者に望まれて提出されたものはいくらもな
い。斡旋利得処罰法案なんか政治家がまともならいらないもの。恥ずかしく思っ
てないから恥ずかしい。

 NHKが行った世論調査によると、森内閣を「支持する」と答えた人は、先月
の調査より七ポイント下がって十七%だったのに対して、「支持しない」と答え
た人は、十ポイント上がって六十八%。「森内閣に最も期待すること」では、
「景気対策」四十六%、「福祉政策」十五%、「財政再建」十二%(11月13
日)。それでも、17%も支持してくれるんだからありがたいとおもわなく
ちゃ。

 アメリカは日本の「改憲」についてのコメントはおくびにも出さない。世界的
に軍縮の動きがある中で、世界中の世論を見極めながら「国益」を追求している
アメリカのこと。「同盟国」なら自衛隊は子飼いの兵として重宝だし、日本軍が
できたら、「ならず者国家」が新しくできるわけで、それもよし、といったとこ
ろかと。
 アメリカで「第9条の会」を設立し、世界中に平和憲法を伝えようとしている
チャールズ・M・オーバビーさんは、「かたずを呑んで」日本の改憲の動きを注
視しているとのこと。

 おおぼらをふく割には、アメリカにも中国にも足を運ぶ勇気もない石原知事
(あいかわらず勝手に開催時間を変更)と、ジャーナリストの名を掲げて恥じな
い「改憲アジテーター」櫻井よしこさんの調査会入りも間もなくですが、
 
「許すな!憲法改悪・市民連絡会」では
 憲法調査会に参考人として出席する石原慎太郎、桜井よしこ両方への抗議行動
を予定しています。後ほど別便でご案内します。
 集会日時予定・11月30日午前9時15分から、45分。衆議院議面集会。
      同日12時(or午後1時)30分から、1時間程度、院内集会。
 所 衆議院第1議員会館第一 会議室。
 <連絡先>市民連絡会・高田健
      TEL03−3221−4668/FAX 3221−2558

◆憲法に関する世論は、調査によって、「改正すべき」が60.5%から22.8%ま
で。九条を「改正すべき」20%、「改正する必要なし」69%
▽日経による有識者の憲法意識(2000年5月)
 ・改正すべき    60.5%
 ・現在のままでいい 31.5%
 ・言えない      8.0%
▽日本世論調査会(1999年12月)
 ・改正すべき                     22.8%
 ・議論したうえで判断             47.1%
 ・議論は構わないが改正は時期尚早 10.7%
 ・改正すべきではない             13.4%
▽東京新聞(1999年8月)
 ・憲法を維持すべき 68.3%
 ・改正すべき       23.5%
 ・わからない        8.3%

【衆院憲法調査会】
 11月9日 衆院憲法調査会(中山太郎会長)第4回
参考人
午前 東大法学政治学研究科教授 佐々木毅 (民主推薦)
午後 南山大学法学部教授    小林 武 (共産推薦)
 

参考人意見の主な内容(読売11月10日)<チト手抜きで失礼>

 佐々木毅・東大教授 政府委員廃止や副大臣・政務官制度の導入など政治主導
実現のための仕組み作りが実現した今、政治主導の中身が厳しく問われている。
官主導がもたらす縦割りの問題は、官僚制が仕切られた権限を前提に活動してお
り、官僚自身にこれを是正する手段がない点にある。官主導を乗り越えるため
に、政治は体系性と計画性、戦略性を高めなければならない。憲法改正の発議が
あった場合でも、最近は国民の中にそれを受け止める準備ができている。そんな
中、(厳格な)改正手続きをかざして、政治が改正発議を抑え込むのは、国民の
議論との間にギャップを生み、憲法の空洞化を招きかねない。改正手続きが緩和
された状況を仮定すると、改正について多様な意見が出るだろう。政治と憲法が
緊張感を取り戻すためにも、改正発議の手続き見直しは一つの契機になるだろ
う。

 小林武・南山大教授 憲法の改正手続きについて、国民投票の廃止や国会での
発議の際の過半数への移行を求める声があるが、特に、国民投票の削除論は、国
民主権の原則に触れるというのが憲法学の通説だ。外国の憲法の改正回数と比較
する場合、その国の歴史や制度を踏まえなければならない。スイス憲法は、毎年
一回以上部分改正がある。各州は主権国家の性格を持ち、新しい行政課題が登場
するたびに連邦政府と各州との権限分配が憲法上のテーマとなるためで、日本と
の比較は意味がない。改憲論の中心に九条がある。自衛隊を違憲とするのは学会
の通説。政府は、自衛隊を非軍事的な合憲の状態に戻すべきだ。武力侵略を心配
する声があるが、最近の国際情勢は朝鮮半島の例をみるまでもなく急速に平和と
和解の方向に動き出しており、日本国憲法の理念が生きる状況に変わりつつあ
る。

<10日 衆院安全保障委員会で船舶検査法案審議入り>

▽衆議院憲法調査会予定
11月30日 (木)
  午前 石原慎太郎(東京都知事)
  午後 ジャーナリスト 櫻井よしこ(保守推薦)
12月7日 (木)
  午前 松本健一(評論家・麗澤大学教授)
  午後 文明評論家・上智大学文学部教授 渡部昇一 (自民推薦)

▽第150会国会 10月26日 衆院憲法調査会 第3号議事録
 参考人 (財団法人国際東アジア研   究センター所長) 市村 真一君
http://www.shugiin.go.jp/kaigirok/select0333/main.html
概要
http://www1.sphere.ne.jp/NAKAYAMA/chousa/gijiroku/shu/giji00-10-26.html 

【参院憲法調査会】
 
 参院憲法調査会(会長=村上正邦・自民党参院議員会長)は五日までに、憲法
の主要なテーマをいくつかに絞り、来年通常国会からテーマ別議論を行い、実質
的な憲法論議を進めることを決めた。
 テーマについては、今後の運営検討委員会や幹事会で協議するが、安全保障、
地方分権、首相公選制など、五項目程度が柱になる見通しで、年明けからテーマ
別議論をスタートさせる。
 衆院側の審議時間が五十三時間に達しているのに対し、参院憲法調査会は十五
時間。
テーマ別論議は、村上会長も九月に私的考察をまとめた冊子の中で提案してい
た。
(読売11月5日)

 参院憲法調査会(村上正邦会長)は13日、評論家の西部邁氏を15日に参考
人として招くことを決めた。この日に予定していたジャーナリストの野中ともよ
氏らは都合がつかず、西部氏と評論家の佐高信氏から意見を聴く。
(朝日00/11/14)

▽参議院憲法調査会予定
11月15日(水)13:00から16:00。
於:41委員会室
参考人: 西部 邁 氏 (評論家)
     佐高 信 氏 (評論家)
 

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憲法調査会監視市民センター 憲法通信 第7号
http://homepage1.nifty.com/kenpou/
・院内で憲法六団体が初の共同集会
  「どこへいく?憲法調査会」開かれる
・鳩山・小沢対談「集団的自衛権」
  10月15日、テレビ朝日の報道番組で民主党の鳩山由紀夫代表と自由党の
小沢一郎党首が対談した一部(文責・編集部)を掲載

社民党HP 今週の憲法 (チャールズ・M・オーバビーさんを紹介)
発行責任者 渕 上 貞 雄(社民党護憲推進本部事務局長)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~sdpkitaq/kenpokon.htm
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◆民主党
11月6日
鳩山由紀夫代表「(先に集団的自衛権を行使できる場合を憲法に明記すべきだと
発言したことに関連して)例えば周辺事態で、後方地域支援と前線での活動は本
来区分けできるのか。日本だけが武力行使ができないということで、ほかの国と
行動が変わってしまう。日本が危機にさらされているとき、武器の提供だけで済
むのか」
これに先立つCS放送・朝日ニュースターの番組収録で「ガイドラインによる周
辺事態で米国が行動するとき、日本が後方で支援することも集団的自衛権(の行
使)になると思う。できること、できないことを限定的、抑制的に認める方がい
い」と述べた。
 (朝日00/11/07)

11月7日 鳩山代表記者会見
日米防衛指針(ガイドライン)関連法に基づく周辺事態の際の米軍への後方地域
支援について「(憲法が禁じている)集団的自衛権(の行使)に当然、入ると思
う」
後方支援の在り方について「武器の輸送だけにとどめるのかの議論を幅広く行う
べきだ」「近代戦争で、後方支援と前方で区別ができるのか。後方支援であって
も敵国とみれば日本に攻撃してくる」「日本が脅かされているとき(後方だけ
で)手をこまねいているだけかの議論を行うべきだ」「集団的自衛権には含まれ
ないという発想で、ズルズル(憲法)解釈が広がることの方が恐い」
岡田克也政調会長「後方支援は武力行使と分けて考えるのが普通だ。(憲法の枠
内というのが)議論の前提だ」
(毎日新聞11月7日)

11月10日 同党憲法調査会の総会と「国際・安保」の作業部会
憲法調査会(鹿野道彦会長)で、「総論」「統治制度」「国際・安保」などの五
作業部会を設置することを承認
総会では、〈1〉総論部分については来年夏の参院選までに基本的な考え方を示
す〈2〉その他の四分野については来年中に中間報告を出す――との方針を確認

鳩山代表「二十一世紀に向けて、自衛隊の海外における役割や活動をどのように
考えるか議論し、憲法はどうしたらいいのかという議論をしてほしい」(作業部
会で)
「テレビなどで発言したことが皆さんに迷惑をかけている」「日本の国際的な役
割、外交的あるいは安全保障の役割を議論することが大事だ。集団的自衛権の定
義が必ずしも明らかではない。言葉が独り歩きしたきらいがある。集団的自衛権
という言葉を使うべきかどうかということも含めて、積極的に議論してほしい」
「参院選までに、私たちはどのような国をつくるかという議論をまとめてほし
い」(総会で)

鉢呂吉雄氏(21世紀の民主党を考える会)「(憲法問題は)今の政治の焦点で
はない。長期的な視点で取り組んでもらいたい」「一年間では集約できない」
「憲法問題は全体の政治状況をみて慎重に扱うべきだ。民主党の最大の政治課題
は政権交代だ」
生方幸夫衆院議員「民主党は、執行部の決め方もほとんどわからない。我々の意
見がどう反映されるかという仕組みを含めて、きっちりやって欲しい」

菅直人幹事長「疑問があれば議論すればいい」

石井一副代表「外交や安全保障など国の方向性を示せずに政権が取れるのか。代
表も(メディアなどでなく)党内で論議すべきだ」「代表は個人的意見をしばらく
打ち止めにして論憲を見守る。代表の発言に反対だからといって署名を集めると
いうことはやめ、作業部会で議論すべきだ」

 鳩山氏は今年夏、月刊誌「選択」で在日米軍について「リベラルは縮小、撤退
にのみ関心を払うが、日米間の役割分担の変更を積極的に認めようとしない」な
どと述べている。「米国側も鳩山氏の発言を注目している」(防衛庁筋)
(産経・読売・朝日  11月11日)

◆ドイツのナチズム
   ベルリン(CNN) ドイツ連邦参議院(上院に相当)は10日、極右政党のドイ
ツ国家民主党(NPD)の非合法化を連邦憲法裁判所へ申請するとの閣議決定
を、48対0(欠席21)の圧倒的多数で可決。来週には、連邦議会(下院に相
当)でも投票が行われる。   シリー内相「(NDPは)危険で、暴力行為を引き
起こす可能性が高く、すぐにも廃止に取りかかるべきだ」
   ドイツ基本法では、結党の自由を保障する一方で、非民主主義的な政党の非合
法化を認めている。同法に則り、1952年にナチスの流れをくんだ社会主義帝
国党、56年に共産党がこれまで禁止された。この日の連邦参議院での審議で
は、世論を後ろ盾にするのではなく、法的根拠にのっとってNDPの非合法化を
進めるべきだとの声が多数を占めた。

   NPDは1964年に結成され、過激な反ユダヤ主義・外国人排斥を訴える政
党として知られる。同党の非合法化をめぐっては、各州で見解が分かれており、
これまで国論を二分してきた。
   1999年にドイツ情報当局がまとめた報告書によると、NPDは攻撃的な人
種差別を行う政党と記され、ナチズムとの類似性が指摘されている。ホロコース
ト(ユダヤ人大量虐殺)の事実を否定する反ユダヤ主義などを掲げ、ゲルマン民
族による共同体の実現のため暴力による国家転覆も唱えている。
   ドイツでは近年、ユダヤ人や移民に危害が加えられる事件が増加。今年に入っ
てからは、移民3人が殺害されている。このような事件の背景にはNPDの社会
に与える影響が大きいとの指摘もある。党員の多くは、髪の毛を剃ったスキン・
ヘッドの若者たち。現在のところ連邦議会、州議会に議席はないものの、党員は
1000人から6000人と急増しているという。

   9日には、ベルリンで大規模な反極右集会が開かれ、約20万人が参加した。
ドイツでは、1938年のこの日、ナチスの指示で全国のユダヤ人商店やユダヤ
教会が焼き打ちされた「水晶の夜」事件が発生していた。ベルリンの集会にはテ
ニス選手ボリス・ベッカーさん、元テニス選手のシュテフィ・グラフさん、ノー
ベル賞作家のギュンター・グラスさんら著名人も参加し、極右政党に対する断固
とした反対の姿勢を見せた。
(2000.11.11)

◆日本の右翼団体
 奈良県月ケ瀬村の村立月ケ瀬中学校(田中弥彦校長、生徒数60人)が、来春
予定していた中国・上海方面への修学旅行が、右翼団体の街宣活動がきっかけで
中止されることが九日、わかった。「日中友好青少年海外研修」として村が経費
を補助して1994年から中国への修学旅行を続けてきたが、来年度は予算を計
上せず、国内旅行に切り替える方針。村教育長は「右翼団体からの抗議が事業を
見直す一因となったことは確か」と認めているが、「以前から見直しも考えてお
り、屈したわけではない」としている。

 梅の景勝地として知られる月ケ瀬村は89年の村制100周年を機会に、やは
り梅で有名な中国・無錫市との交流を始めた。修学旅行もその一環で、これまで
7回、同校の3年生が3泊4日で上海、無錫、蘇州を訪れ、無錫の中学生と交流
してきた。1人約15万円の費用のうち村が10万円を負担。今年も5月に生徒
14人が参加した。引率教員の旅費も含めて約180万円を村が補助した。
 これに対し、三重県上野市の右翼団体が今年2月、「義務教育の生徒全員を強
制的に中国に旅行させることは問題だ」などとして、村教委に旅行の中止を要望
した。村教委が「現時点で見直しは考えていない」と返答すると、3月17日か
ら4月12日にかけて計13日間、村内で街宣活動を展開、要望を繰り返した。
3月28日には、29台の街宣車が村役場付近に集結した。

 村教委は保護者や生徒にアンケートをしたり、地区ごとに教育懇談会を開いた
りして、中国への修学旅行に対する意見を聞いたところ否定的な意見が出たとい
う。村教委は4月下旬の定例の教育委員会で、中国旅行を中止し、新たな国際交
流事業を検討することを決めた。
 猪岡益一教育長「村の経費で義務教育の子どもを中国へ連れて行くのは、共産
主義を学ばせに行くのと同じでおかしいと中止を求められた。今後、より幅広い
国際交流のあり方を検討し直す」「ある区切りが来たら、中国への修学旅行を見
直すことは考えていた。右翼団体の街宣活動に屈したわけではない」

 右翼団体代表の話 村の予算で、義務教育の生徒を強制的に中国に行かせ続け
るのは、あからさまな偏向教育だ。我々の主張が理解されて中止になったと思っ
ている。

 森一夫・大阪教育大学教授(学校教育学)の話 子どもたちが、違った文化や
考え方に触れて、広い目を養うための生きた勉強の機会が失われるのは残念だ。
これまで続いてきた修学旅行が社会的な要因で突然中止されるとすれば、子ども
たちに学校や大人への不信感を抱かせてしまうのではないか。
(関西asahi.com 00/11/10)

◆憲法調査会の「あきれた実態」
 日本国憲法公布から54年の3日、東京・飯田橋で評論家の吉武輝子さんらが
呼びかけた「『私と憲法』女たちのつどい」で、国会の憲法調査会を傍聴してき
た女子学生たちが調査会委員たちの「やる気のなさ」を報告

 4年生学生(22)は傍聴する前、「憲法について解釈や適用の疑問点を総合
的に調査することはいいことだ」と考えていたが、実際の調査会を見て「あきれ
てしまった」と語った。
 参考人の意見陳述の最中に、入れ代わり立ち代わり席を立ったり、隣の委員と
話し続けたりする。自分の党の質疑時間が終わった直後に、その党の質問者全員
が退場したこともあった。「憲法調査という重大な任務を自覚しているとはとて
も思えない」

 司法試験を目指している卒業生(23)は、出席率の悪さに委員の数を数えて
みたことがあった。すると、定数50に対して22人しかいなかった。うち12
人は居眠りしていたという。「しかも改憲を主張している人の方が出席率が悪
く、憲法に対する情熱が低いのでは……」「天皇制の存続・廃止についてはなぜ
論じないのか。タブー視しているのでは(と疑問をもった)」

 「憲法が権利ばかりを強調している」という委員や参考人の意見に対して、4
年生学生(21)は「国家権力を制限して国民の権利・自由を守ることこそ憲法
の最大の目的。憲法には当然、私たちの権利を保障する条文が掲げられなければ
ならない」。

 集会に招かれていた憲法調査会委員の石毛えい子氏(民主)「私も出たり入っ
たりしている委員の一人。つらくて帰ってしまいたいと思った」「抱えている仕
事が多く、なかなか座り続けていられない。でもだれが何のために出ていって
帰ってこないのか、などももう少し観察してほしい」と釈明。
(朝日00/11/04)

◆憲法学者も「市民の中へ」
 「市民の中に入って一緒に改憲論の危うさを考えていきたい」。戦後生まれの
若い世代の学者を中心にしたグループが、市民集会を開いたり、研究会の議論を
雑誌に公表したりしながら護憲への取り組みを強化することになった。
 このグループは、約400人の憲法学者でつくる「全国憲法研究会」(代表・
吉田善明明治大教授)に所属し、主に戦後生まれのメンバー53人で作る「憲法
問題特別委員会」。
 「平和・民主・人権を基本原理とする日本国憲法を護(まも)る」と規約にう
たう全国憲は1965年に発足。憲法記念日に講演会を開いたり、憲法問題が起
こるたびに声明を発表したりしてきた。しかし、市民との交わりなどアピールは
苦手。
 吉田代表は「もっと市民に近づき、対話をしながらわかりやすく憲法をめぐる
問題を考えていくことが大切だと感じた」
 今月18日午後1時半から東京・神田駿河台の明治大13号館「憲法フォーラ
ム」開催。憲法9条や首相公選制、知る権利など新しい権利をめぐる改憲論につ
いて、高作正博・琉球大助教授らパネリスト3人を招き、意見を聞きながら会場
と一緒に考える企画だ。入場は無料で、今後も継続的に開いていく予定。
(朝日00/11/03)
市民と憲法研究者をむすぶ憲法問題Web 資料豊富
http://www13.u-page.so-net.ne.jp/sa2/ntsukada/

◆「平和憲法を生かす香川県民の会」発足
 憲法を守り、暮らしの中に生かす組織「平和憲法を生かす香川県民の会」が三十
日発足。 発足のきっかけは、周辺事態法や国旗・国家法の成立、憲法改正論議
など平和憲法が脅かされているのを懸念したため。社民党県連や共産党県委員
会、新社会党県本部、市民グループなど百団体以上で構成し、会員は約千二百
人。これほどの規模の護憲団体は全国初という。
代表委員・塙悟弁護士「今この国が戦争も飢えもないのは、憲法が戦争をしない
と宣言した効果の一つ。一人ひとりがこのことをもう一度胸に納めよう」
 活動の基本方針は、▽組織の拡大▽憲法調査会の動向監視▽参加団体の連帯強
化―などと決定。当面の具体的活動として、▽十二月八日に主要駅で宣伝活動を
実施▽来年の憲法記念日(五月三日)にシンポジウム開催―を申し合わせた。
 総会アピールで、思想や信条を超えて力を合わせ、平和憲法が暮らしの中に息
づく取り組みを進めることを誓い合った。
(四国新聞2000年10月31日)
 

 高さ12mもの「大東亜聖戦大碑」が建立された石川県。ヤワな「日本会議」
など相手に統合もせず、「日本を守る国民会議」ここにありと、いまだ「大東亜
共栄圏」の幻を追いかけ、たぶん現「神の国」総理をも育てたであろう「じっ
ちゃん」たちが1億円をかけて建てたもの。しかし、それにひけをとらないガン
コさで、九条を未来永劫守ろうとしている人々がいます。石川県の市民運動の礎
となって広く活躍。

◆九条の碑
 石川県加賀市直下町の市立三谷小学校の校庭のはずれに、土台を含めて高さ
1.5mほどの石碑があり、前面には日本国憲法第九条の全文が彫り込まれた
「憲法九条の碑」がある。
 近くの農業を営む男性(69)が、私費で忠魂碑跡を買い上げ、1992年に
建てた。「あの条文は永遠に残しとくべきやと思った」。
 当時、地区の忠魂碑を移転する計画が持ち上がり、跡地の売却益と町内会の積
立金で費用を賄う計画であったが、「忠魂碑は靖国神社の末社と言えるのではな
いか。みんなのお金を使うわけにはいかない」と、跡地を高値で買い取り、町内
会費の支出をくい止めた。 日本遺族会の会員でもあると同時に、真宗門徒。父
親は中国大陸で負傷し、都内の病院で40年に死亡。
 70年前後、国会で靖国神社の国家護持法案が数回にわたって出され、真宗教
団が反対。その時の学習会で住職から「靖国問題は信心の根幹にかかわる」と教
えられた。悩んだ末「父は中国大陸の真ん中でけがをした。どんな大義名分があ
ろうと、侵略でなかったとは言えない」と結論した。
(朝日石川版00/08/15)



 
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