Date: Tue,  7 Nov 2000 19:03:56 +0900
From: 加賀谷いそみ<QZF01055@nifty.ne.jp>
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Subject: [keystone 3264] keen sword(キーン・ソード)2001
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 かつて「ならず者国家」呼ばわりした国と、とるものもとりあえず、握手だけ
でもしておかないと、「大国」のメンツがつぶれるという世界情勢に加えて、マ
ネーゲームかなんかか知らないが、日本でも十月には、ガソリン価格が湾岸危機
時の九○年十一月に次ぐ二番目の上昇幅となり、暴動が起きてもおかしくないほ
ど家計を圧迫しているというときに、よくまあ恥ずかしくもなく、軍事演習を
次々とやるもんだ。
 米軍もさすがに米韓演習フォールイーグルでは、気が引けたと見えて、宣伝を
控えてこっそりとやったもよう。
"We have chosen not to make it a major media event as we have in years
past," "We certainly supportpeace on the peninsula, and do not want to do
anything to jeopardize that."(Stars & StripesOctober 23, 2000)

 太平洋艦隊の民間港寄港は燃料費の不足のため五月から縮小とのこと。それで
も日本にだけはマメにやってくる。「周辺事態」となれば油代もばかにならな
い。いまここでがんばって防衛庁や外務省をおだてて、日本に軍港を増やしてお
けば、日本がつくった「周辺事態法」の「後方支援」をあてにして、油代も稼げ
る。アメリカが日本に集団的自衛権を認めろというのも、つまりはそういうこと
かと。
 演習目的はほとんど「人道支援」型。言い換えれば「テロ対策」型。敵にする
国がなくなってきたから、市民でも相手にしないと軍事費がでない。ところが、
軍隊にとってはその市民が一番の苦手らしく、韓国での反米デモが気になって演
習にも集中できない様子。その点でも、日本では自治体が歓迎してくれるほどだ
から「安心」できる演習域。

(共同通信・Stars & Stripes ・平和新聞などから)
▽2000年5月
「日本のペンタゴン(米国防総省)」新防衛庁舎始動
新庁舎地下の中央指揮所に導入された新中央指揮システム(NCCS)は、日本
有事、周辺事態、災害派遣、国連平和維持活動(PKO)などの際の三自衛隊の
部隊情報をリアルタイムで集約、統合する初のハイテク防衛ネットワーク。来年
三月から本格的な運用を開始する予定。
在日米軍司令部(横田)と秘匿専用回線で結び、他国のミサイル発射、不審船情
報などをデータ通信で交換。
自衛隊が米軍の指揮下に入る「日米統合司令部」日米調整所も設置。

▽5月30日〜7月6日(海自80年から11回目)
ハワイ海域での多国籍間海軍演習「リムパ ック2000」(2年に1回17回
目)
 7カ国(米国、 オーストラリア、チリ、カナダ、韓国、イギリス、日本)か
ら、艦艇約50隻、航空機約200機、兵員約2万2000人が参加。海軍の共
同演習としては世界最大規模。6月10日から15日までの「人道支援」作戦
(ストロング・エンジェル)演習項目に海上自衛隊はオブザーバー参加。米軍
「国連安保理決議に基づく船舶検査活動」

▽5月30日〜6月3日(空自2回目)
 グァム・アンダーセン空軍基地とその周辺空域で、共同演習「コープ・ノー
ス・グァム00」
 日本側から、F15戦闘機10機(小松基地所属)と警戒航空隊(三沢基地)
のE2C早期警戒機2機、人員約190人参加、米軍側から、第5空軍第18航空団
(嘉手納基地)のE3B空中警戒管制機(AWACS)1機、KC135空中給油機2
機、第11空軍354戦闘航空団 (アイエルソン基地)のF16戦闘機6機が参
加。戦闘機戦闘訓練、防空戦闘訓練、再発進準備訓練、電子戦訓練 など

▽6月4日〜14日(陸自)
 米・ハワイ州フォート・シャフターで共同演習「ヤマサクラ38」(平成12
年度日米共同方面隊指揮所演習)
 日本側から、陸幕、西部方面隊など85人、海・空自衛隊、統合幕僚会議など
の要員100人が参加、米軍側から、在日米陸軍司令部・第9戦域陸軍地域コマ
ンド、第1軍団、第5空軍の約110人が参加

▽6月10日〜15日 ストロング・エンジェル
「作戦」の指揮は、洋上の第3艦隊の旗艦「コロナド」の艦内に立ち上げられた
「シビル・ミリタリー・オペレーションズ・セ ンター(CMOC)」がとる。
米国防総省のDARPA、国防長官オフィス(OSD)とともに、赤十字国際委員会、アメ
リカ赤十 字、ユニセフ、UNHCR、世界食糧機構(WFP)など非政府組織(NGO)が参
加。
米軍以外からは、カナダ、オーストラリアの軍医が参加。海上自衛隊の軍医をオ
ブザーバーとして「コロナド」艦上の指揮所に派遣。
 「6月18日以降に行なわれる実戦型の洋上演習も、少数民族の排除を狙う敵
国軍に、多国籍軍が攻撃を展開するシナリオ」(「読売新聞」6月11日)
 強襲上陸作戦それ自体には海上自衛隊は参加しないが、それをバックアップす
る洋上作戦=対潜水艦戦には「日米共同訓練」として参加(「朝日新聞」6月 5
日)

▽9月3日
東京都で陸海空三自衛隊による治安出動訓練

▽9月11日
外交、防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、「日米調整メ
カニズム」の内容を決定。

▽9月12日
虎島防衛庁長官とコーエン米国防長官との日米防衛首脳会談をワシントンの米国
防総省で開催。コーエン米国防長官「かねてから日本との戦略対話を重視してい
た。政策や装備などいろいろな面で、戦略対話をグレードアップさせたい」

▽9月19日
アジア歴訪中のコーエン米国防長官が、インドネシア情勢など危機が潜在するア
ジア・太平洋地域の安定のため、日本、中国も参加する平和維持活動(PKO)
などの多国間共同演習を実施する構想を表明。

▽10月2日〜14日(13日間)
自衛隊が米国、韓国、シンガポール各国海軍によるアジア・太平洋地域での多国
籍軍事演習に参加
南シナ海・シンガポール周辺海域で実施される「パシフィック・リーチ200
0」演習 (「西太平洋潜水艦救難訓練」)
海上自衛隊から第2潜水隊群牧田司令官以下、約200人、潜水艦「あきしお」
(2、250トン)、潜水艦救難母艦 「ちよだ」(3、650トン)。10月8
日各国報道陣に公開。
 今回の訓練は米海軍が提案。各国との個別訓練を多国間訓練に一本化して米軍
経費の節約を図る狙い。米海軍指揮官のレイグ大佐「予算が削減され、米軍の潜
水艦救難艦も減っている。各国で救助し合った方が合理的だ」

▽10月19日〜26日
米軍三沢基地で、F16戦闘機の飛行運用を伴う作戦態勢運用演習(シーリー)を
北海道と北本州で実施。三沢基地で報道公開。
 三日間で三沢防衛施設事務所に十四件、三沢市には七件の騒音苦情が寄せられ
た。

▽10月24日
 新支援戦闘機F2が納入前のテスト飛行中、計器類にトラブルが発生し、石川
県小松空港に緊急着陸。24日午前8時46分、名古屋空港を離陸。同9時ご
ろ、日本海洋上で前後の座席にある火災警報灯のうち後部座席のみが点滅した。
このため、同機は近くの小松空港に緊急着陸した。[時事通信社 2000年10月26
日]

◎米軍三沢基地(青森)配備のF16戦闘機部隊と嘉手納基地(沖縄)配備のF
15戦闘機部隊が来年、紛争地などへの海外遠征を目的にした「航空宇宙遠征
軍」(AEF)の一部として、対イラク軍事作戦のためトルコに派遣されること
が米軍準機関紙「星条旗」一日付で分かった。
 同紙によると、米空軍が発表した配備リストで、三沢基地のF16戦闘機部
隊・第一三戦闘中隊と同第一四戦闘中隊が来年六月一日から同八月三十一日ま
で、嘉手納基地のF15戦闘機部隊・第四四戦闘中隊と同第六七戦闘中隊が来年
九月一日から同十一月三十日まで、イラク北部での軍事作戦のためトルコに派遣
される。
 「航空宇宙遠征軍」は、米空軍が、恒常的な海外出撃体制をつくるため、各地
に配備している戦闘機や爆撃機、空中給油機部隊などを統合、編入したもの。昨
年十月に編成が始まり、十個の「遠征軍」がつくられている。
 三沢の第一三、一四戦闘中隊と、嘉手納の第四四、六七戦闘中隊はことしすで
に、「航空宇宙遠征軍」に組み込まれ、イラク南部での軍事作戦のためサウジア
ラビアに派遣。
(11月6日「しんぶん赤旗」)

◎イラク政府は、湾岸戦争後、アメリカなどが「飛行禁止空域」を設定して以来
取りやめていた国内線の旅客機の運航を、五日、八年ぶりに再開。
 イラクの首都バグダッドと、南部のバスラ、北部のモスルを結ぶ二つの路線
で、五日午後、合わせて百五十人余りの乗客を乗せたイラク国営航空の旅客機
が、バグダッドのサダム・フセイン空港を飛び立った。
 イラクのサハフ外相「飛行禁止空域を押しつけるアメリカとイギリスの犯罪行
為を打ち砕くことが目的だ」
 アメリカ政府は、飛行禁止空域は軍用機を対象にしたもので、民間機は脅威に
はならないとしながらも、今後、軍用機と合わせて民間機の動きも絶えず監視
し、フライトスケジュールの提出を求めることにしている。
 イラクは、国連の制裁決議で、海外からの航空機の乗り入れも禁止されている
が、今年夏以降、アラブ諸国やロシア、フランスの航空機が、人道援助を名目に
相次いでサダム・フセイン空港に乗り入れていて、航空機の飛行に関するイラク
への制裁措置は、徐々に緩み始めている。
[NHK2000-11-06]

▽10月25日〜11月3日
米韓演習「フォールイーグル:Foal Eagle 2000」(1961年から各年)
朝鮮民主主義人民共和国は事前通知の受け取りを拒否。報道非公開。
韓国の軍人、水兵、航空兵と海兵隊員が参加。米軍25000人、韓国軍450
0人。
横須賀基地(神奈川県)を母港とする空母キティホーク・バトル・ グループと、
佐世保基地(長崎県)を母港とする強襲揚陸艦エセッ クス強襲揚陸レディ・グ
ループ(ベローウッドに替わって7月13日配備)が参加。昨年、テキサス州か
ら参加した米陸軍第4師団は不参加。
 キティホークは16日に小樽港から、エセックスは20日に在沖海兵隊約90
0人を搭載して佐世保軍港から出港。
 10月12日に横須賀港に入港した米原潜「カメカメハ」(7330トン:海
軍の特殊部隊「シールズ」を海から投入する)も参加。(16日に報道陣に公開
された際、案内した士官が米韓合同演習に参加すると明言)
 米韓両海兵隊による強襲揚陸演習を浦項海岸で実施、群山空軍基地では基地防
衛演習、釜山港では港湾防備演習。
核・生物・化学兵器による汚染除去訓練、ソウルの軍中央病院では大量負傷者対
処訓練、非戦闘員退避訓練など。

▽10月29日
 相模湾で、2000年度自衛隊観艦式。1997年以来3年ぶり。陸上自衛隊
と、海上保安庁の巡視船が初参加。参加総数は艦艇が63隻、航空機が38機。
森喜朗首相が「今後とも、より安定した安全保障環境の構築に貢献し、世界から
信頼される国家の実現に大きな役割を果たすよう期待する」と訓示。
 

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 軍事演習には緊急着陸はつきもの。「安全」に着陸するためにすてた爆弾が空
から降ってくることもある。
「施設局として緊急着陸の原因などを聞くことはできない」とはまたまた思い切
りよく地位協定を大幅解釈したもの。ここまでくれば「パシリ」をこして「税金
ドロボー」。
アラスカからでもやってきたのでしょう。施設局が答えなければ、記者が調べれ
ばいい話。
▽11月2日
米軍機が緊急着陸、仙台空港が1時間機能まひ
 2日午後2時45分ごろ、仙台空港(名取市、岩沼市)に米軍の大型輸送機C
130H(全長29.8メートル、全幅40.4メートル)が緊急着陸。電気系
統にトラブルが発生したとみられ、着陸後、操縦席付近から煙が出て、乗員が緊
急避難。空港内にある陸上自衛隊岩沼訓練場前のエプロンに移動、計器類を
チェックした後、午後6時半すぎに離陸。所属基地や乗員数は不明。外務省によ
ると、同機は福岡方面から米軍横田基地へ向かう予定だったが、天候悪化で青森
県三沢基地に目的地を変更した途中だったという。
 緊急着陸で、滑走路が約1時間にわたって全面閉鎖、空のダイヤが大幅に混
乱。
 東京航空局仙台空港事務所によると、午後2時35分ごろ、米軍機から空港管
制に「緊急着陸したい」と無線連絡があり、約10分後に着陸した。
 仙台防衛施設局・下田陸登美広報官「日米地位協定で、米軍は日本の民間空港
を自由に利用できる。事故などで住民に被害が出ないかぎり、施設局として緊急
着陸の原因などを聞くことはできない」
 陸上自衛隊東北方面総監部によると、王城寺原演習場で5日に始まる日米共同
訓練に参加するため、2日午後、米軍C130H2機が沖縄・嘉手納基地から仙
台空港に到着する予定だった。しかし、緊急着陸したのは、別の機だった。総監
部は「緊急着陸機は共同訓練と関係がない」と説明。
(読売新聞11月2日・河北新報11月03日)

▽10月29日
 陸上自衛隊創隊五十周年記念で、長崎県大村市の陸自大村駐屯地など四部隊の
合同行事が同駐屯地などであり、実際に大砲を使う模擬戦のほか、戦車二両(大
分県・陸自玖珠駐屯地所属)や地対空ミサイルを積んだ車両などによる市中行進
が行われた。
 市中行進は同市東三城町の大村バスターミナル前の道路約三百メートルであ
り、車両百二十三台、ヘリ九機、隊員約千百人がパレード。行事は毎年実施され
ているが、昨年再開された戦車行進は、一両から二両に増えた。
 模擬戦には数十人が参加し、一五五ミリりゅう弾砲や機関銃を空砲で撃ちなが
ら進撃する訓練を披露。装備品も展示。 [西日本新聞2000年10月30日]

▽11月14日
 広島県で、自衛隊と合同で震災訓練練「大規模災害対応シュミレーション訓
練」
県職員を約百人を非常招集して、県庁内に藤田雄山知事を本部長とする災害対策
本部を設置。 自衛隊(第十三 旅団−広島県安芸郡海田町−から隊員八百〜千
人)、広島県警、広島市も参加。(中国新聞'00/10/18)

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 米軍のメインは空と海での攻撃演習。アメリカが攻めても憎まれるのは米軍出
撃基地を置く日本。テロ対策も「日本軍」が引き受けるから米国は「安泰」

■「keen sword(キーン・ソード)2001」■

 自衛隊と米軍による日米共同統合演習が2日から、九州の演習場や日本海など
周辺海域、空域で始まる。昨年、日米防衛協力の指針(ガイドライン)関連法が
成立した後、日米が実際に部隊を動かして行う実動演習は初めて。
 防衛庁統合幕僚会議は「自衛隊ができる範囲内で訓練を実施する。安全性の認
定などは政府が判断する政治的な問題」と説明、朝鮮半島有事などは想定しない
としている。(朝日新聞11月1日)

 ●11月2日(木)〜18日(土) 日本各部隊が所在する駐屯地、基地
                  わが国周辺海域・空域
「平成12年度日米共同統合演習(実動演習)」(「keen sword(キーン・ソー
ド)2001」)

自衛隊…統合幕僚会議    約七十人、
        陸上自衛隊      約二千人、
        海上自衛隊  約二千五百人、
        航空自衛隊      約六千人、
        艦船約十隻、航空機約百六十機
米  軍…在日米軍司令部約三十人、
        陸軍約七百人、
        海兵隊約千百人、
        海軍約八千人(空母キティホークなど第七艦隊)、
        空軍約千人、
        艦船約十隻、航空機約百五十機

統裁官 自衛隊 藤縄統合幕僚会議議長
    米 軍 ヘスター在日米軍司令官

(自衛隊)
○統合幕僚会議事務局、情報本部=市ケ谷(東京都)
○陸上自衛隊 陸上幕僚監部=市ケ谷(東京都)
       東北方面隊=東北地方の基地
       東部方面隊=関東地方の基地
       中部方面隊=中部地方の基地
       第1ヘリコプター団(司令部)=木更津(千葉県)
○海上自衛隊 海上幕僚監部=市ケ谷(東京都)
       自衛艦隊(司令部)=横須賀(神奈川県)
       横須賀、呉、佐世保、舞鶴各地方隊
       教育航空集団(司令部)=下総(千葉県)
○航空自衛隊 航空幕僚監部=市ケ谷(東京都)
       航空総隊(司令部)=府中(東京都)
        (航空総隊に属する全基地)
       航空支援集団(司令部)=入間(埼玉県)
        (航空支援集団に属する全基地)

(米軍)
○在日米軍司令部=横田(東京都)
     在日米海軍司令部=横須賀(神奈川県)
     在日米陸軍司令部=座間(神奈川県)
     米第3海兵機動展開部隊司令部=キャンプ・コートニー(沖縄県)
     嘉手納基地=沖縄県
     三沢基地=青森県
     岩国基地=山口県

 ●11月2日〜18日 あいば野演習場(実弾射撃訓練も)
  陸上自衛隊と米陸軍との共同演習
陸 自…第一五普通科連隊約七百五十人
米陸軍…第二五軽歩兵師団の大隊約六百人
(他に、米空軍が物料投下支援で参加)

 ●11月5日〜15日 王城寺原演習場(実弾射撃訓練も)
  陸上自衛隊と米海兵隊との共同演習
陸  自…第四四普通科連隊約八百三十人
    (他に、空自が近接航空支援、物料投下支援で参加)
米海兵隊…第三海兵師団の大隊約六百五十人
    (他に、米海兵隊が近接航空支援、米空軍が物料投下支援で参加)

 ●11月6日〜17日 九州西方・山陰沖・日本海中部・津軽海峡周辺・本州
北部
  海上自衛隊の艦隊総合演習(8日〜17日まで米海軍との共同演習)
海 自…約三万人、艦船約八十隻、航空機約百八十機
米海軍…約八千人、艦船約十隻、航空機約六十機

 ●11月6日〜20日 わが国及びその周辺
  航空自衛隊の総合演習
空 自…航空機約六百二十機

 ●10月30日〜11月20日 北富士演習場
  米海兵隊の実弾演習
米海兵隊…第三海兵師団の中隊約百六十人、車両約四十両、砲数四門

 ◇11月7日、10〜11日 在外邦人等輸送作戦「非戦闘員退避活動(NE
O)」
11月7日
岩国基地(山口県)を緊急事態が発生した「紛争で混乱する外国の空港」に見立
て、空自や米軍の輸送機などで双方の「在留国民」を築城基地(福岡県)に避難
させる。
戦闘で米パイロットや水兵が遭難、救命ボートで漂流している状況を想定。海上
自衛隊のP3C対潜哨戒機が捜索、救難ヘリUH60J、救難飛行艇US1A、
救難捜索機U125Aが救出し岩国基地に搬送。米軍は、嘉手納基地所属の救難
ヘリHH60G、岩国基地所属の救難ヘリHH46D、ハワイの沿岸警備隊の輸
送機C130を派遣。非戦闘員役は二百八十人(うち八十人は米海兵隊員)を予
定。

11月10日〜11日
佐世保基地(長崎県)でも十日から輸送艦「おおすみ」を使って、自衛隊単独の
退避訓練。大型輸送艦「おおすみ」、護衛艦「くらま」、同「うみぎり」、補給
艦「はまな」、掃海母艦「ぶんご」が参加。
佐世保港を海外での紛争地点、佐世保基地を国内避難先の港湾と想定しての「邦
人救出訓練」、海自隊員や事務官二百人を邦人に見立てて、崎辺地区まで救出・
非難・移送など。
 ◇11月8〜10日 遭難米兵「捜索救助活動」(後方地域捜索救助作戦)
三方面の海域 (山口県萩沖=日本海、福岡県芦屋沖=対馬海峡、高知県足摺岬西
方=四国沖)で実施され(1日1海域)、日米の救難ヘリコプターなどが遭難パ
イロット(米沿岸警備隊と米海兵隊員)の捜索救助活動。米軍岩国基地まで搬
送。
 
 ◇11月9日 災害救助活動
米軍横田基地(東京都)で「原因不明の爆発で火災が発生、米軍から地方自治体
を通じ自衛隊に災害派遣を要請する」というシナリオで実施。医官をを載せた海
自ヘリが米兵を自衛隊横須賀病院に搬送や医療支援。

「福生市などから災害派遣の要請があったという前提で実施する」
 災害派遣は自治体の要請で行うのが原則だが、防衛庁から十分な説明がないた
め、地元の福生市は「勝手に災害派遣を想定されては」と困惑。
統幕「小規模で、学校の避難訓練と同じように理解して構わない」
米軍横田基地「通常の訓練」(30日)
市総務部長「自衛隊がなぜ参加するのか、災害はテロや攻撃を想定しているの
か、さらに問い合わせたい。自治体の権限である災害派遣要請を勝手に想定して
の訓練は、市としてやってほしくない」
市議会副議長「自衛隊は直接の影響をヘリの騒音だけだと考えているかもしれな
いが、知らない所でこういう想定の訓練を行うのは市民に不安を与える。市には
迷惑な話だ。

 統合幕僚会議は1日、「周辺事態等が認定されない場合は平時なので、自治体
の災害派遣要請がない限り米軍への医療支援はできない」との見解を示した。防
衛庁は横田基地で9日に行う演習の前に、福生市などに説明する構え。 [毎日新
聞 11月 1日]
 

−演習内容−
「我が国に対する武力攻撃への対応のほか、各種の事態」を「想定」
「新たに平時・有事・周辺事態を想定」し、在外邦人等輸送作戦、捜索救助作
戦、災害救助活動、ゲリラ・コマンド対処作戦を実施
陸上、航空両自衛隊が宮城県の王城寺原演習場で沖縄の米海兵隊と、滋賀県の饗
庭野演習場で青森県三沢基地の米空軍、米本土から来日する米陸軍と、それぞれ
共同訓練を計画。米航空機が陸自を、日本側航空機が米海兵隊を支援する訓練は
初めて。

 王城寺原演習場では、空自三沢基地のF1支援戦闘機と米海兵隊機が、陸自と
海兵隊の地上部隊を射・爆撃で援護する近接航空支援や、空自機、米空軍機から
の物資の投下訓練などを計画。
 饗庭野(滋賀県)、王城寺原(宮城県)両演習場では陸自と米陸軍、米海兵隊
が防衛出動時のゲリラ・コマンド対処作戦を訓練。
 加えて饗庭野演習場では、三沢基地の米空軍機からの近接航空支援と物資投
下、航空偵察などを行う。米陸軍は名古屋港経由で資材と物資を搬入の予定。
 三陸沖の太平洋では、三沢基地の米空軍機と航空自衛隊の戦闘機同士の戦闘訓
練のほか、防空戦闘訓練も企画。
 防衛庁関係者「情勢緊迫段階から、わが国が武力攻撃を受けた段階までと想定
した。従来より一歩踏み込み、日米の統合運用能力の向上を図るのが目的」
 97年から99年にかけての沖縄駐留米軍の王城寺原実弾砲撃訓練では200
人規模の米海兵隊が約1カ月間滞在。夜間砲撃や核・生物・化学兵器使用を想定
した防御訓練などをしている。

▽秋田県水産漁港課では、県沖を通過する船の数や時間、詳しい場所を明らかに
するように海自に求めたが、訓練の特殊性を理由に断られた。
「沿岸からおおむね20カイリ以内には入らない」
 底引き網漁やカニかご漁など、20カイリを超えて操業する漁業者を多く抱え
る男鹿市船川港漁協「どこでやるかわからないから周知のしようがない」
 海自舞鶴地方総監部「レーダーなどで漁船を見つければ事故がないように早め
に回避する」(朝日秋田版00/11/05)
共産党県委員会が、あらためて訓練の詳細を公表するよう関係機関に要請するよ
う要求。
水産漁協課「今後、本県沖で実際に訓練が行われるか状況把握に努めたい。詳細
については自衛隊の回答を待つ」(秋田魁00/11/07)
 冬の味覚、ズワイガニ漁が六日、富山から島根まで一府六県の日本海沖で解禁
となり、各地で未明から一斉に漁が始まった。
−−−−−−−−−−−−−−−
発表日時 平成12年10月31日14時(決裁日以降)
     (新聞、テレビ、ラジオ)   
                    平生12年10月31日
                    水産漁港課漁場利用班
          
   平成12年度海上自衛隊演習(自衛隊艦隊総合訓練)について
 このことについて、次のとおり10月24日付で海上自衛隊舞鶴地方総監部防
衛部長から秋田県農政部長宛通知がありました。
1 演習期間
  平成12年11月6日(月)〜11月17日(金)
2 演習海域
  日本周辺海域(主として、九州西方海域、山陰沖、日本海中部海域、津軽海
峡周辺海域及び本州北部海域)
3 演習規模
    区分       演習規模
海上自衛隊 艦 艇    約 80隻
      航空機    約180機
      人 員    約 3万人
米海軍等  艦 艇    約 10隻
      人 員    約 8千人
4 演習項目
  次の作業等を伴う航行諸訓練(対潜訓練、対空戦訓練等)を実施します。
 (1)航空機の発着作業
 (2)複数の艦艇による編隊航行
 (3)航行中における補給、人員の移乗又は貨物の積替え
 (4)マリンマーカーの投下
 (5)頻繁な進路及び速力の変換を伴う艦艇の運動
5 航行船舶等に関する安全措置
  演習の計画及び実施に当たっては、船舶・航空機の航行、漁船の操業状況を
事前に調査するとともに、民間船舶、漁船等のふくそうする海域の使用を極力避
けるよう配慮し、事故防止に万全を期します。
6 その他
 (1)本演習において、射撃及び爆撃は実施しません。
 (2)本演習の一部において、日米共同訓練を実施します。
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 急に予定を変更するなど、より「実戦的」寄港。民間船舶をどうやって追っ払
うかが今後の課題。こんな所に「一般公開」でもして人を集めないと「テロ訓
練」をする機会がない。このほか豪艦船も寄港。博多・佐世保には「フォール・
イーグル」に参加する艦船が相次ぎ入港。

【軍艦寄港】
▽北海道
10月4日
 オーストラリア海軍のフリゲート艦キャンベラ(四、一○○t)と同ダーウィ
ン(同)が四日午前、小樽港中央ふ頭に接岸。同国軍艦の小樽寄港は一九七六年
以来二十四年ぶり。一般公開は急きょ、中止。 「タラップの安全性が保たれな
い」。小樽市は両艦の受け入れに際し、港湾荷役への影響に配慮して一般公開の
自粛を要請していた。
両艦はフィリピンに立ち寄って帰る。
別の豪軍艦(HMAS Brisbane 、HMAS Success)が横須賀、東京港、佐世保、呉に
寄港。

10月13日〜16日(9月26日に横須賀を出港)
キティーホーク小樽入港。その後第7艦隊の他の艦船とともに、米韓合同演習
フォールイーグルに参加。
キティーホークの航跡推定図(2000.9.26-10.19)
http://www.rimpeace.or.jp/jrp/umi/kittyhawk/kitty0010.html

 米海軍の大型給油艦ラパハノック(満載排水量四○、七○○t、百十人乗り組
み)が十三日午前九時十八分、函館港に寄港し、西ふ頭の沖合、函館漁港の北西
約二・三キロ沖の地点に停泊。

この大赤字はわれらの「血税」から払われることに。
◎キティホーク小樽寄港の総経費は3650万円
 内訳は、市職員の時間外手当五百九十一万円、民間警備員への警備委託料千三
十万円、バリケードや看板などの安全施設整備費千五百十三万円、仮設トイレや
清掃委託などの環境整備費四百万円など。
 三年前の米空母インディペンデンス寄港時の経費は千六百九十八万円。「前回
並の人出を想定して警備区域を広げたほか、安全確保のため民間警備員を雇用し
たため」(小樽市)
前回の空母寄港時の経費は特別交付税で補てんされており、今回も同様の措置が
される見込み。
 また、寄港に関連する市の収入は入港料、係船料、ひき船使用料など総額五百
五十四万円余りで、これらは防衛施設庁などが支払う。
(北海道新聞10月31日)

1981年以降、北海道各港に入港した米艦船
http://homepage2.nifty.com/ezgoing/shiplist.htm

▽大阪南港
10月6日〜10日
アメリカ海軍の巡洋艦「ヴィンセンスVincennes」(九、四〇七トン、三百八十
人)が、6日大阪南港に入港し報道陣に公開。7日から9日まで一般公開。見学
者三日間で計六千人。
「ヴィンセンス」は、神奈川県の横須賀港を母港とするミサイル巡洋艦で、対空
防衛を目的とし、同時に複数の目標をミサイル攻撃することができるシステムを
搭載。イラン・イラク戦争中の1988年、イランの民間航空機を敵機と間違え
て撃墜し、290人が犠牲。
 大阪港には、98年4月にイージス艦「カーチス・ウイルバー」(8422ト
ン)が入港。
 外務省などによると、冷戦終了後の一九九〇年代前半、米艦船の日本への入港
は年間十回前後だったが、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)見直しが
始まった九六年からは二十回前後に増加。太平洋艦隊の(民間港)寄港は燃料費
の不足のため五月から縮小。大阪寄港は、十月一日に始まった二〇〇一米会計年
度における第七艦隊艦船の日本の港への最初の寄港。

▽青森県八戸港
10月16〜19日
八戸港に弾薬輸送管キスカが寄港。三沢基地から弾薬し弾薬(廃弾)1,767
トン輸送。

▽鹿児島港→ホワイトビーチ→佐世保
 鹿児島県に5日までに入った連絡によると、米海軍の強襲揚陸艦「エセック
ス」(満載排水量四〇、五三二トン)が10日午後3時、鹿児島市の鹿児島港に
親善訪問と乗員の休養を目的に入港する。出港予定は13日午後3時。県港湾課
によると、エセックスは今年7月、長崎県佐世保市の米海軍佐世保基地に配備さ
れた。鹿児島港入港は初めて。

10日、エセックスの鹿児島港入港が「運用上の都合」との理由で急きょ中止に
なった。横須賀の米海軍関係者によると、桜島の降灰が入港中止に影響している
可能性がある、という。
 エセックスは、米海軍の最新、最大の強襲揚陸艦で、飛行甲板を備え多数のヘ
リや垂直離着陸機のほか、さまざまな通信機器などを艦載。
 米海軍関係者「公式には在福岡領事館が発表した運用上の都合が理由」「今回
の入港中止は、(例えば)噴火が続く三宅島の空港が火山灰による飛行機や機
器、滑走路などへの影響を懸念し閉鎖されているのと同じ理由も考えられる」
 10日、鹿児島地方気象台が発表した桜島の定期火山情報では、南岳は9月下
旬に噴火活動がやや活発化し、10月7日には噴煙高度が5千メートルを超える
爆発をした。
(南日本新聞10月12日)

 沖縄県勝連町のホワイトビーチにエセックスが十日までに入港。同艦は九月二
十二日から約二週間行われた在沖米海兵隊第三一海兵遠征部隊の「特殊作戦能力
証明演習」(SOCEX)に参加。

▽長崎県佐世保港
10月13日
SOCEXに参加していた「エセックス」が「フォール・イーグル」に向かうた
め、佐世保港に入港。
在沖縄海兵隊特殊作戦部隊900人、戦闘ヘリ・輸送ヘリなど12機を甲板に搭
載、戦闘用車両・装甲車などを搭載し緊急展開能力を維持。

11月3日
 米原子力潜水艦ホノルル(六、○八○トン、約百三十人乗り組み)が三日午
前、佐世保港に入り米軍専用岸壁に接岸。同艦の寄港は当初、二日の予定だった
が台風の影響で一日延期。入港の事前通知によると、目的は乗組員の休養、補給
などで停泊日数は不明。同港への原潜寄港は今年十四回目。 

▽静岡県清水港→福岡県博多港
10月15〜19日
博多港にミサイル巡洋艦チャンセラーズビル寄港

10月19日
 静岡県は19日、米海軍ミサイル駆逐艦「カーティス・ウィルバー」が、同県
清水市の清水港に入港すると発表

10月30日
 静岡県は、11月1日から5日まで清水港に寄港する予定だった米海軍の駆逐
艦カーティス・ウィルバー(排水量9,100トン)が寄港を取りやめた、と発
表。
 寄港取りやめの通告は、米軍側から海上保安庁にあったが、理由については不
明。
 
10月31日〜11月4日
 在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)は三十日午後、福岡海上保安部を通じ
て、第七艦隊所属のミサイル駆逐艦カーチス・ウィルバー(八、四二二t)が、三
十一日から十一月四日まで福岡市の博多港に寄港すると発表、同市側にも通告。
「運用上の理由」で静岡県・清水港寄港を急きょ変更。入港前日の通告、発表は
異例で、福岡市は「通常は半月以上前に連絡があるのに」(港湾局)と困惑気
味。外務省も「二週間前に知らせるのが慣例。前日というのは急すぎる」(日米
安全保障条約課)と指摘。
米軍側が接岸を希望している三十一日から四日間はふ頭に空きがないため、同市
はカーチス・ウィルバーを沖合に停泊させる方針。
 静岡県によると、今月十二日、清水海上保安部を通じて米軍側から同艦の清水
港寄港の連絡があった。外務省に核兵器の搭載の有無を確認した上、停泊水域を
決め、十九日に米軍側に通知。三十日午前、同保安部を通じて寄港取りやめの連
格が入った。

11月3〜8日
博多港にミサイル駆逐艦ジョン・S・マッケインが入港

▽神奈川県
10月12日
フォールイーグル参加のため、横須賀港に米原潜「カメカメハ」(7330ト
ン)入港。

10月23・24・26・28日
 自衛隊観艦式に参加するため横浜港に入港している海上自衛隊の最新鋭輸送艦
「おおすみ」(八、九〇〇トン)一般公開
 「おおすみ」は九八年三月に就役。広島県・呉を母港とし、病院並みの設備を
備えているほか、陸自隊員や車両の搬送も可能。トルコ大地震では、仮設住宅の
搬送にあたった。呉ではLCACの騒音が問題となっている。

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 慣れとは恐ろしいもので、頻繁に放射能を垂れ流していると、不感症になるら
しく平気で原潜はすすむ。4月にハワイで1週間の間に2回も事故った時も、逆
に「93年以来パールハーバーで15回も放射能事故を起こしいる」から安心し
ろとのこと。
In the wake of two recent maintenance accidents aboard
nuclear submarines at Pearl Harbor, the Navy says it is
confident of its safety standards and points out that it has safely
dealt with 15 small, contained nuclear spills at the base since
1993.(Honolulu Advertiser April 22, 2000)
海軍は74隻の核潜水艦を持ち、21隻がパールハーバーに home-ported。
この言葉を日本の港で聞く日も遠くない。

【原子力艦船】

 横須賀市は今年七月、市独自の「原子力軍艦防災マニュアル」として、避難場
所や広報手順など災害認知後の応急対策をまとめた。しかし、「国がやったの
は、このマニュアルを地域防災計画に盛り込む足がかりだけ。国は具体的な中身
は何も示していない」(沢田秀男市長)
 原子力施設関係者「いま横須賀で、原子力災害に見舞われる一番の可能性を挙
げるとすれば、米軍の原子力潜水艦の事故ではないか」
 科技庁「(原潜事故は)法律の適用外ではあるが、すぐにオフサイトセンター
を立ち上げて住民の避難指示などで地元に全面協力する」
 原子力問題に詳しい服部学・立教大学名誉教授「そもそも軍艦に原子炉を積む
こと自体が問題。しかも、日本側が安全審査すらできない。ロシア原潜事故のよ
うにいつ事故が起こるか分からない中で、常に危機意識を持ち続けていなければ
ならない」
 横須賀市基地対策課によると、米軍の原潜の横須賀寄港は今年に入り計十九
回、滞港日数は延べ百二十七日。
(神奈川新聞10月16日)

 沖縄県が見直し作業を進めていた地域防災計画に、原子力災害を想定した対策
が初めて盛り込まれる。勝連町の米軍ホワイトビーチに入港する原子力艦船の事
故などに備えるもので、9月20日の県防災会議で決定。町も県と連携して町計
画の見直しを進める。
 ただ、見直された国の計画は、原子力艦船事故について「関係自治体の防災計
画で、対応に留意する」と述べているだけで、これを踏まえた県の策定も、基本
的な対策が中心。
 ホワイトビーチには、1972年の本土復帰以来、米軍の原子力艦船が161
回寄港している。(琉球新報9月20日)

  イタリア海軍基地のの軍港があるターラント(Taranto)市の議会では、9月
7日全会一致で、政府に対してNATOの原子力艦船の危険性について議論をす
るように決議。決議のきっかけになったのはターラント市が82年に作った原潜
事故対策マニュアルをイタリアの市民団体「ピースリンク」が入手したこと。

魚雷事故虚偽の報告
 広島県呉市の海上自衛隊呉基地で、1996年3月1日、第1潜水隊群第6潜
水隊(呉市)所属の潜水艦「あらしお」の定期検査のために乗組員が魚雷を取り
出そうとして過って落下させ、魚雷と艦の一部を破損させる事故が起きたが、艦
長らが虚偽の報告(「何かにぶつかったが不可抗力だった」)で事故を隠してい
た。破損した魚雷の修理費約5700万円を、定期修理費(定期修理には総額約
1億2000万円)に上乗せして処理。
 海上自衛隊は1日、元あらしお艦長の一等海佐(52)を職務上の義務違反で
減給30分の1(1カ月)、元第6潜水隊司令の海将補(53)を指揮監督の義
務違反で訓戒にするなど海自幹部ら9人を処分。
(朝日00/11/01、02)

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 戦死者が100人出ると、大統領の首が飛ぶというアメリカで、ミサイル駆逐
艦「コール」爆破事件で、17人もの死者を出したというショックは想像に難く
ない。その不面目を隠すために必死で「テロリスト」に矛先を向けて世論を誘
導。逮捕者も出たらしいが、国籍も不明と報道。日本で起きたらその線でNEO
訓練を受けた兵士あたりから日本人が八つ裂きにされるだろう。コールの修復費
1億5000万ドル。

 秋田県男鹿市にあるレーダー基地も、基地防衛整備が終わったようで、セン
サーや監視カメラが設置され、さかんに首を振っています。基地周辺には時節に
なると山菜とりがわんさか押し寄せるので、首がちぎれるんではないかと。寒空
の中、時々自衛官が藪の中で「昼寝」をしているときもありますが、ほとんど無
人施設。またレーダー施設わきにはバルカン砲の台座と思われる土嚢が最近つく
られ、基地防衛隊訓練も行われているようです。

【テロ】
10月12日
 米国防総省によると、十二日、イエメンのアデン港に燃料補給のため寄港して
いた米海軍第五艦隊所属のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「コール」(乗組
員約三百五十人)のそばで爆薬を積んだゴムボートが爆発、同艦の乗組員四人が
死亡、三十五人が重軽傷を負い、十人以上が行方不明。左舷には横十二メート
ル、縦六メートルの穴が開き、船体が傾いて沈没の恐れがあるため、バーレーン
の米海軍司令部から救助艦が向かっている。
 米政府はテロ攻撃の可能性が高いと見て、連邦捜査局(FBI)と海兵隊のテ
ロ対策チームをイエメンに派遣。
 中東を含む世界各地の米軍は「高度の警戒態勢」に入った。 米国を標的にし
たテロは、1998年8月に起きたケニア、タンザニアの米大使館連続爆破事件
以来。
 クリントン大統領「テロ行為と思われる。公式にテロと判明すれば、卑劣な行
為として、犯人に責任をとらせる」「犯人の狙いが、中東の平和と安定を促進し
ようという米国の任務を妨げようとするものなら、必ず失敗する」
 コーエン国防長官「あらゆる手段で責任者を追跡し、裁きにかける。米国を攻
撃しながら刑罰から逃れられる者などいない」
コールは同時に多数のミサイルを別々の目標に誘導できる最新鋭のイージス戦闘
システムを搭載し、乗組員は約350人。国連の対イラク禁輸破りを監視するた
め、ペルシャ湾に向かう途中だった。アデン港での燃料給油は当初から予定され
ていた。
(読売・朝日10月13日)

死者17人が出た米駆逐艦「コール」爆破事件で、「C―4」と名付けられた高
度プラスチック爆弾が使われたことが、イエメンのアリアニ首相や米捜査関係者
らの話で明らかになった。 C―4爆弾は、RDXと呼ばれる爆発物で作られる。
主に米国で製造されているが、同型の爆弾はオーストリアやイランなどでも作ら
れているという。複数の捜査関係者は、C―4爆弾に特定されたことでイランへ
の注目度が高まったとするが、別の関係者はイランとの関連を「知識に基づく予
測でしかない」としている。
(CNN2000.11. 3 )
 

 米海軍の駆逐艦「コール」(八、四二二トン)が、中東・イエメンで給油中に
テロ攻撃を受けて乗組員が死亡した事件を受け、県内の横須賀や厚木などの米軍
基地でも十三日、厳戒体制が敷かれた。
 横須賀基地のメーンゲートでは、基地内に入ろうとする人や車両を警備担当の
米兵が厳しくチェックしている。「一〇〇%ID CHECK」と大きく書かれ
た看板が設置される念の入れよう。
 空母艦載機の拠点・厚木基地では、警戒体制(スレット・コンディション)は
通常の段階。
 「コール」は、横須賀に配備されている「カーティス・ウイルバー」と同型の
ミサイル駆逐艦で、原子力空母「ジョージ・ワシントン」の戦闘群に加わって八
月から十二月の予定で中東に派遣されていた。
 在日米海軍報道部(横須賀)「基地の安全については、日ごろからしかるべき
措置をとっている。今回の事件を受けてどのような対応をしているか、個別のこ
とには回答しない」
(神奈川新聞10月14日)

 在日米軍海軍兵士らは「これは第3次世界大戦だ」「中東へ出かけていって思
い知らせてやる」。小樽のキティ乗組員も「クリスマスどころではない。行って
戦争だ」。
横須賀や佐世保の基地内には横須賀母港のイージス艦の中東派遣の噂も広がった
が、第7艦隊のスポークスマンは「出撃の命令は受けていない」「どんなもスケ
ジュールに対する変更もなかった」。(Stars & Stripes aturday, October 14,
2000)

 過去の16年間続けている日本山妙法寺の僧侶らの嘉手納基地前でのデモ(読
経と憲法9条のパンフレットの配布)に対し、今年は、例年OKのゲートそばの空
き地の集合を排除。(Stars & Stripes  Tuesday, October 31, 2000)

米軍中東司令部は30日、米国に対するテロ行為への懸念から、米海軍艦が現
在、スエズ運河の通過を停止していることを明らかにした。イエメンで12日に
起きた米駆逐艦「コール」に対する自爆テロ事件を受けた措置。 米海軍艦はスエ
ズ運河の通過を避け、喜望峰を回るコースを取ることになる。
   地中海と紅海を結ぶスエズ運河は、米国の海軍艦や商船にとって重要な航路に
なっているが、ブライアン・ホーイ中東司令部広報官によれば、12日以降、海
軍艦はスエズ運河の利用を停止。現在、エジプトとの間でスエズ運河に関する安
全保障合意について話し合いを進めているという。
   米国防総省の情報筋によると、スエズ運河の通行停止は、米第5艦隊のチャー
ルズ・ムーア司令官の命令によるものだという。
   ただし、米国商船はこの禁止命令の対象にはなっていない。
(CNN2000.10.31)

【新治安協定】
 防衛庁は10月8日までに、自衛隊による「治安出動」の概念を、従来の過激
派対策から国籍不明ゲリラによるテロ対策に比重を移すことを決め、国家公安委
員会と結んでいる「治安の維持に関する協定」(治安維持協定)を見直すことで
警察庁と合意した。
[毎日新聞10月9日]

 防衛庁が警察庁と検討を進めている、治安出動の際の自衛隊と警察の相互協力
の在り方を定める「治安の維持に関する協定」の見直し作業が足踏み状態に陥っ
ている。武装ゲリラへの対処を想定した事務レベルの見直しは実質的に終了した
ものの、中川秀直前官房長官の辞任問題などの混乱が響き、森喜朗首相らの政治
判断を仰げないでいるためだ。目標としてきた年内の新協定締結も微妙な情勢
だ。 
[時事通信社 2000年11月 4日 ]



 
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  • 2000年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

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