Subject: [keystone 3209] 厚木基地周辺5市、早期全面返還求める要望書
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Date: Tue, 24 Oct 2000 13:59:36 +0900
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神奈川の織戸(おりと)です。orito@kokuminrengo.net

 各地でNLP強行に反発した自治体首長が米軍との友好関係中断を表明し、NLPを中
止に追い込みましたが、さらに、神奈川県厚木基地周辺の五市議会議長が、厚木基地の早
期全面返還などを求める要望書を政府と米軍に提出しました。
 神奈川新聞の報道と、要望書全文です。

<神奈川新聞 2000/10/24>転載禁止
NLP全面禁止求め要望書提出 厚木周辺5市議長協
 厚木基地周辺五市議会議長基地対策協議会(会長・池田俊一郎大和市議会議長)は23
日、在日米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)に関する要望書を政府と米軍に提出した。
 要望書は九項目。先の訓練で騒音が激化した夜間離着陸訓練(NLP)については、一
日も早い硫黄島への全面移転などを求めている。
 今年七月の航空ショーでの展示飛行についても周辺住民に騒音被害と恐怖心を与えたこ
とから、前年度要望の「中止」の表現をさらに強め「全面廃止」を要求。周辺事態法につ
いても、自治体への協力要請では適時・的確に情報を提供、自治体の意向を尊重すること
などを求めた。
 このほか厚木基地の早期全面返還、空母の横須賀母港化の返上、基地交付金の増額など
を盛り込んでいる。
 

<厚木基地に関する要望書>転載可
  厚木基地周辺五市議会
  議長会基地対策協議会

   大和市議会
   藤沢市議会
   綾瀬市議会
   海老名市議会
   座間市議会

 会長 大和市議会議長 池田俊一郎
 副会長 藤沢市議会議長 栗原義夫
 副会長 綾瀬市議会議長 新倉市造
 監事 海老名市議会議長 飯田英榮
 監事 座間市議会議長 芥川昌主

厚木基地に関する要望書
 厚木基地周辺の五市議会は協議会を組織し、基地の早期返還を訴え続けるとともに、基
地が所在することで発生するさまざまな問題に対処するため、政府並びに米軍等関係機関
に対し、要望や要請を行ってきたところです。
 貴職におかれましては、厚木基地周辺五市の実情を十分に認識され、次の各事項につい
て特段のご配慮を賜るよう強く要望します。

1,厚木基地の早期全面返還について
 基地周辺住民は、市街地の中に航空基地が所在することで、騒音被害や航空機事故の不
安など、市民生活にはかり知れない影響を受けています。基地周辺住民が安心して快適な
生活を日々過ごせるよう、厚木基地の早期全面返還を要望します。

2,夜間連続離着陸訓練(NLP)等の全面禁止について
 厚木基地で実施するNLPを、一日も早く硫黄島へ全面移転するとともに、NLPに関
連する飛行活動はすべて禁止するよう要望します。

3,空母の横須賀母港化返上について
 厚木基地に起因する諸問題は、横須賀を母港とする空母の艦載機が飛来することにより
生じています。厚木基地の騒音問題を根本的に解決するために、キティホークを初めすべ
ての空母が横須賀の母港化を返上するよう要望します。

4,騒音被害への対処と航空機の安全対策について
 騒音被害の実態に即して、住宅防音工事区域が拡大することと、特定住宅防音工事の積
極的な実施を含め、全室防音工事が促進されることを要望します。
 また、航空機事故を未然に防ぐために、航空機の安全点検とパイロット及び整備に従事
する隊員の安全教育を十二分に行うことを要望します。

5,オープンハウスにおける展示飛行(デモンストレーションフライト)の廃止について
 展示飛行(デモンストレーションフライト)は、基地周辺住民に対して騒音被害と恐怖
心を与え、非常に危険であるため、リハーサルを含め、全面的に廃止することを要望しま
す。

6,「厚木飛行場周辺の航空機の騒音軽減措置」(昭和38.9.19、日米合同委員会
合意事項)の改定について
 基地周辺各市の状況は、標記協定が同意された昭和38年当時とは格段の相違があり、
現状にはそぐわない内容となっています。よって、現行協定の見直しをするとともに次の
点について、早急に改定されるよう要望します。
 (1)夜間連続離着陸訓練を含む訓練飛行及び編隊飛行は禁止すること。
 (2)18時から翌朝8時まで、すべての飛行活動(地上整備音も含む。)は禁止する
こと。
 (3)12時から13時までは市民生活において、休息の時間帯であるため、すべての
飛行活動は禁止すること。
 (4)土・日曜日、国民の祝日並びに年末年始及び重要な学校行事や市民行事等の際、
飛行活動は禁止すること。
 (5)飛行活動の規制についての例外規定である「ただし、年間行事として計画された
曲技飛行のデモンストレーションはその限りでない。」を削除すること。

7,基地関係予算の増額について
 基地周辺市の状況を十分に認識され、一般行政施策と区別し、基地交付金や調整交付金
については、交付対象資産の範囲の拡大や対象資産価格の適正な改定を含め、基地周辺対
策予算の大幅な増額を要望します。

8,災害時における援助協力体制の整備について
 災害時においては、基地周辺住民が厚木基地を広域避難場所として使用できるようにす
るとともに、地域の防災拠点としての機能を備え、災害時に対応できる援助協力体制を整
備することを要望します。

9,周辺事態安全確保法の運用について
 周辺事態安全確保法の運用に当たっては、次の事項について適切な措置を講じることを
要望します。
 (1)運用に当たり、平素から協力要請における省庁別のマニュアルを示すなど、地元
自治体等に対し、積極的な情報提供や意見聴取等を実施すること。
 (2)周辺事態安全確保法第9条に基づく協力要請の際には、適時・的確に情報を提供
するとともに、地方公共団体の意向を十分に尊重すること。
 (3)国においては、周辺事態安全確保法の目的、趣旨等について、国民への周知に努
めること。

要請先
総理府 内閣総理大臣 森喜朗
外務省 外務大臣 河野洋平
大蔵省 大蔵大臣 宮沢喜一
自治省 自治大臣 西田司
防衛庁 防衛庁長官 虎島和夫
防衛施設庁 防衛施設庁長官 大森敬治
環境庁 環境庁長官 川口順子
米軍 在日米海軍司令官 ロバートC.チャプリン少将
   西太平洋艦隊航空司令官 テリーL.ウオルストロム大佐
   在日米海軍厚木航空施設司令官 ケビンP.マクナマラ大佐
自衛隊 海上自衛隊航空集団司令 角田陽三海将
    海上自衛隊第四航空群司令 荒川堯一海将補



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 1999年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 2000年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

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