なすびです。
昨日(10/18)、駆逐艦コールの爆破事件で死亡した海軍兵17人の追悼式典が、バ
ージニア州のノーフォーク海軍基地で行われました。クリントン、ヒラリー、その他
国会議員、さらに遺族を含む計5000名が出席しました。
クリントンは演説の中で「彼らを攻撃した者に告ぐ。君たちに安全な港などない、
我々は君たちを見つけだす。正義(justice)は勝つ」などと語りました。そして両
手を顔の前に組み、心痛な表情をしてみせました。
僕は血が逆流するような思いでこの映像を見ました。
彼らを殺したのはお前らだろう。お前らは17人どころじゃなく世界中で毎日何人も
殺しているだろう。どこにjustice があるんだ、猿芝居はやめろ。
しかし、遺族は僕のような下品なことは言いません。
報道によれば、クリントンはこの式典の前に90分間、遺族や怪我人36名の家族と話
をしたとのことです。娘を失った家族の話はこうです。
「彼(クリントン)は私たちと一緒に泣き、一緒に話をしてくれました」「私たち
はいつも、アメリカ人であることに誇りを持ってきました。そのことが私たちの気持
ちを一つにしてきました。彼は私の娘の名前を知っていたんです」
息子を失った父親はこう言っていました。「ひどいことだ。彼らは平和を守ろうと
していたんじゃないか」
そしてこれらの言葉を、メディアは繰り返し伝えています。意図的に。
今日(10/19)の全国紙 USAトゥディの一面見出しは「They died protecting
us」
(彼らは私たちを守って死んだ)。ワシントン・ポストは「Give them their
meaning」(彼らの死を無駄にしない(という雰囲気か?))。
一体、どうしてこんな言葉が出てくるのだろう。
兄を失った妹が言っていた「分からないのは、彼らは危険だという警告を受けてい
たのか、どうしてあの港に入ったのかです」というものが、遺族の言葉として報道さ
れている中では、僕が知る限り唯一の「批判的」なコメントです。
数日前のニューズウィークは、この事件に関する世論調査の結果を報告しました。
「(爆破事件の)容疑者が判明した場合にはアメリカは軍事行動で応じるべきだとの
回答が、全体の54%に達した」
この国は病んでいる。どうしようもなく病んでいる。
こんなところで、イラクの悲鳴も沖縄の怒りも聞こえるはずがない。
大統領選でまっとうなことを語っているラルフ・ネーダーは支持率3%、スポンサ
ーが認めずテレビ中継のディベートに参加もできない。こんな国に「民衆の安全保障
」という概念を持ち込むことができるだろうか。
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なすび <nasubi@jca.apc.org> 山谷労働者福祉会館 活動委員会
東京都台東区日本堤 1-25-11 電話・FAX:03-3876-7073
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