Date: Mon, 10 Jul 2000 21:17:06 +0900
From: "原 義和" <jp000799@jp.interramp.com>
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Subject: [keystone 2864] 海兵隊による事件/要請書提出
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名護ヘリポート基地に反対する会の原義和です。
この度の米海兵隊による事件について、以下の要請書を、総理府と
米大使館に提出しました。

                                       2000年7月10日
森喜朗内閣総理大臣様
クリントン米大統領様

米海兵隊員による性暴力に抗議し、軍隊の撤退と新たな基地建設の
断念を求める要請書

                 名護ヘリポート基地に反対する会(代表.茂野光達)
 
  サミットを控え、沖縄には全国から1万人を超える警察部隊が入った。
本島内の30カ所以上で24時間、監視検問を行っている。万国津梁館
のある区では、警察が全世帯を調査、家族構成から車の台数、「本土」
に済む家族の確認までしている。墓の所有者に対しては、人が隠れてい
ないか定期的なチェックも求めている。そんな厳戒態勢の中で起きてし
まった次の事件を特に覚えなければならない。7月3日午前4時45分、
米軍普天間基地所属の海兵隊上等兵19歳が、沖縄市内のアパートに押
し入り、家族6人で寝ていた女子中学生に覆いかぶさり、わいせつな行
為をしたとして、逮捕された事件である。
 被害にあった少女や家族の痛みは計り知れない。自宅で就寝中の少女
の安全が、保障されなかったのである。基地、軍隊に囲まれている沖縄
では、日常生活そのものが、常に命の脅かされる恐怖のただ中にあると
言える。この恐怖の日常を許しているのは、米軍に基地を提供している
日本政府である。森首相は7日の記者会見で、「政府がどうこうという
話ではない。これ以上、政府として罰することはできないので、どう処
理していくかは海兵隊が考えることだろう」と、まるで政府に責任がな
いかのような発言をしている。勘違いも甚だしい。常に命の危険と隣り
合わせの日常生活を住民に押しつけ、少女の心を引き裂きながら、殴り
込み部隊である海兵隊を沖縄に張り付かせ続けている当事者は、米政府
であり、日本政府である。
  クリントン米大統領は、21日早朝に平和の礎で演説し、アジア・太
平洋地域の「平和と安定」に、(広大な基地を提供している)沖縄が寄与
していると言及するそうである。米大統領の言う「平和と安定」は、沖
縄における恐怖の日常を前提とするものであり、少女の苦しみをよしと
するものとすら言える。「平和と安定」からほど遠い沖縄の現実を無視
し、米軍基地の固定化に向けたアピールをするなど、無神経極まりない。
  また普天間基地移設問題についても、20日の日米首脳会談で話し合
うとも言われている。名護への基地移設は、米海兵隊の次期主力輸送機
であるオスプレイの配備を睨んでおり、決して米軍基地の縮小ではなく、
拡大、強化につながるものである。つまり、現在の住民を包んで余りあ
る米軍の恐怖をさらに押し広げ、むき出しの基地、軍隊による住民への
暴力を認めていくものなのである。私たちは断じて許すことはできない。

  私たちは次のことを求める。

一.被害者への謝罪、事件の原因究明、再発防止を徹底して行うこと。
一.米海兵隊の撤退に向けた取り組みに、ただちに着手すること。
一.普天間基地の名護市への移設を断念すること。



 
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