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Subject: [keystone 2825] 県央共闘結成2
Date: Fri, 30 Jun 2000 15:13:51 +0900
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総会宣言

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   総会宣言

 去る六月五日、空母キティーホークが横須賀に戻ってきた。数日を経て、空母
艦載機の離発着訓練が再開された。厚木基地周辺住民はまた、「違法な爆音」の
下で暮らすことを余儀なくされている。もう懲り懲りである。

 そのうえ、来る七月一日、二日にはエアーショーが開催され、また曲技飛行が
行われようとしている。昨年九月、このエアーショーによる爆音が小学校の運動
会を襲った。また、本年二月には公立高校の入学試験の直前にNLP(夜間連続
離発着訓練)が強行された。今年のエアーショーも、学期末試験の最中に実施さ
れようとしている。由技飛行による爆音と墜落の危険は住民のいのちとくらしば
かりか、子どもたちの学習権も奪おうとしているのだ。

 一方、米軍は本年三月、綾瀬市蓼川にある産業廃棄物処理会社「エンバイロテ
ック」の排煙でダイオキシン被害を受けているとして、操業の差し止めを求める
訴訟を起こした。ダイオキシン汚染は私たちにとっても一大事である。一日も早
い汚染の除去、被害の解消が求められている。しかし、求められているのは、爆
音被害の解消も同じである。米軍はダイオキシン被害の解消を求めるのなら、自
らが出す爆音も除去すべきである。

 日本政府の責任も重大である。厚木基地爆音防止期成同盟などが求めつづけて
きた、政府高官の現地視察が四〇年を経ても実現していない。しかるに、米軍の
苦情には環境庁長官、防衛庁長官が相次いで訪れ、特例的な措置を約束するなど
の姿勢を示した。日本政府が行うこの不公平行政にも、私たちは大きな怒りを禁
じ得ない。

 二一世紀を目前にして、私たちは一日も早く、厚木基地が撤去されることを願
っている。

 だから、いま横須賀で進む原子力空母母港化の布石、一二号バースの延長工事
に強く反対する。去る五月一九日の汚染土砂の崩落・流失という事故にもかかわ
らず、工事は継続されるという。しかも、費用は全て私たちの税金、「思いやり
予算」による。憤りを覚えるのは私たちだけではあるまい。県央地区にあるキャ
ンプ座間、相模総合補給廠の動きも見逃すことはできない。米軍のズサンな廃棄
物処理と、それを規制できない日米地位協定の問題を浮かび上がらせたPCB騒
動は記憶の新しい事件だ。残念ながら、「基地のない神奈川」に逆行する動きが
相次いでいると言わざるを得ない。

 目を国全体の動きに転じると、新たな日米防衛協力指針(新ガイドライン)の
もと、周辺事態法を成立させ、地方自治体や民間をも巻き込んで「戦争協力」の
態勢をつくろうとしている。自衛隊の戦力増強や有事立法への動きもある。また、
「日の丸・君が代」の法制化、森首相の「神の国」発言など、国家主義的な動き
も強まっている。

 しかし、「力」によって平和をつくり出すことはできない。南北朝鮮の首脳会
談の実現、共同声明は、「対話」こそ「力」に勝る平和の手段であることを改め
て、私たちに教えてくれた。朝鮮半島で進む平和統一の動きは、東アジアに「緊
張緩和」の大きな波をもたらしている。私たちの「安全保障」は「力」ではなく、
「対話」で実現させなくてはならない、そう力強く主張したい。「対話」による
平和を実現させるためにも、私たちはここ県央の地で、原子力空母の母港化に反
対し、基地のない神奈川をめざす運動、人の輪をつくり出したい。

 七月二〇日、沖縄では嘉手納基地を包囲する「人間の鎖」行動が行われる。連
帯して、私たちも厚木基地撤去をめざす平和フェスティバル、集会、デモを行う。
そこを新たな出発点に、厚木基地を包囲する人の輪、さらに基地のない神奈川を
実現する人の波をつくり出そう。
 本日の結成集会にあたって、右宣言する。

二〇〇〇年六月二九日

「原子力空母の母港化に反対し、基地のない神奈川をめざす県央共闘会義」
                         結成総会 参加者一同
 

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仲田博康
nakada_h@jca.apc.org



 
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