Mime-Version: 1.0
Date: Sun, 23 Apr 2000 04:01:31 +0900
To: keystone@jca.ax.apc.org
From: "M.Shimakawa" <mshmkw@tama.or.jp>
Subject: [keystone 2633] [aml]米軍PCB廃棄物についてのGP見解(紹介
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 2633
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org
 

   (from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更)
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 Date: Wed, 19 Apr 2000 21:01:56 +0900
 From: 山崎 久隆 <SDI00872@nifty.ne.jp>
 Subject: [aml 17415] 米軍PCB廃棄物についてのGP見解(紹介
 

 これはグリーンピース・インターナショナルのホームページに掲載されてい
る米軍PCB廃棄物問題についての文書を私が紹介したものです。

 これは公式リリースではありません。また、正訳でもありません。グリーン
ピースが取り組んできたPCB廃棄物問題についての見解はこうです。という
意味で紹介いたします。
 オリジナルはhttp://www.greenpeace.org/ から有害廃棄物問題のページに
あります。(URL=http://www.greenpeace.org/~toxics/html/content/pcbwaste.html
 関心のある方、正確に読みたい方はオリジナルをご覧下さい。
 
====
 
4月10日月曜日 −米軍のPCB廃棄物、日本に向けUターン輸送途上
MONDAY 10 APRIL - US MILITARY PCB WASTE SHIPMENT EN-ROUTE BACK TO JAPAN.
 
 有毒なPCB廃棄物はWANHE号で日本に今輸送中である。 米軍のPCB廃棄物を搭
載している輸送船WANHE号は、 シアトルにおいて港湾労働者および訴訟も辞さないと
する環境団体によって貨物を降ろすことを拒絶された後に、4月7日金曜日にシアト
ルを出港した。出航したWANHE号はまだ船内に14のPCB廃棄物コンテナを積載しており、
次の入港予定地はバンクーバーである。
 
 先週の早い時期にカナダの当局がすでに搬入を拒否していたため、 WANHE号は、P
CB廃棄物を搭載したままで日曜日(4月9日)の正午頃にバンクーバーを出港した。
PCB廃棄物は出発地である日本のサガミ軍事基地(注:相模総合補給廠を指す)の
廃棄物貯蔵地点に戻される可能性が高い。
 
 この輸送が米国や第三国すなわちカナダで、焼却処分するために荷下ろしされなか
ったことは、環境のためには勝利である。しかしながらはっきりと言えることは、そ
れを日本に駐留している米軍のところに送り返したところで、PCB輸送の解決とは
ならないのである。なぜなら輸送についての責任は米国政府にあり、米国国防省は廃
棄物について環境上受容できる解決を提案することに失敗したからだ。
 
 PCBはその生産が世界的に禁止された高度に有毒な化合物である。(世界でただ
一国、ロシアにだけ生産設備が残っている)。しかし、変圧器と他の電気装置のなか
に使用されているPCBは、膨大な量にのぼる。
 
 米国国防省リポートでは、日本、韓国とヨーロッパ(ベルギー、ドイツ、イタリア、
スペイン、トルコと英国)の海外の米軍基地において350万ポンド以上のPCB廃
棄物を確認したとしている。もし元米軍基地であったところも含めるならば、この量
はさらにより多くなる。例えばフィリピンの米軍基地跡地に放置されていてその後何
者かによって持ち出され、住宅街の一角に放棄されていたトランス(変圧器。PCB
が絶縁体として使用されている)は、液漏れを起こして周囲を汚染していたにも関わ
らず、 この2月にグリーンピースによって発見・調査されるまではその存在さえ(ま
して汚染の実態さえ)知られることなくあったのである。
 
 PCB廃棄物の焼却は、ダイオキシンと他の有毒な化合物質の放出をもたらす恐れ
があり、拒絶されるべきである。焼却工程を用いないPCBの分解技術はすでに実用
化されており、PCB廃棄物が備蓄されている軍事基地の現場で、あるいは米国で採
用することができる。しかしながら、それはすべての危険を一緒に含むPCBを、す
べて米国に送ることを伴うであろう。
 
 PCB廃棄物に関しては、環境に配慮した解決法を選ばない限り、この輸送に対す
るような抗議は続くだろう。 WANHE号は今週早くあるいは次の週の終わりまでに日本
に到着することが予想されている。
 
 
 
4月6日木曜日 − PCB廃棄物はシアトルに持ち込まれるかもしれない
THURSDAY 6 APRIL - PCB WASTE MAY NOW GO TO SEATTLE
 
 バンクーバー発
 グリーンピースは、今カナダに米軍のPCB廃棄物を輸送している会社が一時的な
貯蔵のためにシアトルで明日積み荷を降ろそうとしていることをつきとめた。
 このニュースは、バンクーバーの港湾当局がオンタリオで、元来トランス・サイク
ル・ インダストリーズ社(カナダ、オンタリオ州カークランド。略称:TCI)の所有
になる中国大洋運送会社輸送船WANHE号を受け入れないであろうと本日発表した後に
明らかになった。
 
 「この貨物は、シアトルではいっそう歓迎されないだろう」と、グリーンピース・
カナダのミランダ・ホームズは指摘する。もし港湾労働者らがシアトルでPCB廃棄
物の積荷を降ろすことを拒否するなら、 4月7日金曜日にWANHE号がバンクーバーに
到着するとき、 それはまだWANHE号の中にあるのだ。そして、輸送受け入れについて
港湾当局が拒絶をすれば、この危険な貨物の行き場が無くなる可能性がある。
 物議をかもしている米軍とTCI社の間のPCB廃棄物の輸送は、 いままでにも行わ
れていた可能性がある。米国国内法では、外国で生産されたPCB廃棄物を米国に輸
入することは1997年から禁止されている。米軍が国外で使用したものに関しても、
処理と廃棄処分のために国内に持ち込むことはできないとされている。この輸入禁止
令が発効した直後に、 この米軍廃棄物の処理について米軍と契約を結んでいるTCI社
は、カナダのオンタリオ施設を開設した。
 
 TCIの契約書の記述を見る限りでは、 廃棄物は米国アラバマ州に本社のある会社に
属しており、すでに米軍の所有物ではない。会社の輸入許可申請はオンタリオ環境省
によって拒絶され、そして環境省は輸送物がオンタリオに入るのを許さないであろう
と言明した。
 「我々は、この輸送がバンクーバーに入る前に阻止できたことは喜んでいる」と
Darryl Luscombe(グリーンピース有毒物質担当)が言った。 「けれどもこれは問題
に対する永久の解決ではない。一時的な貯蔵の期限が30日後に切れた後、何が起き
るだろうか? 彼らは再びそれをカナダにこっそり持ち込もうとしようとしているの
ではないか?」
 
 「この廃棄物をわざわざカナダまで輸送する必要はなかった。米軍と米国政府の責
任の下で、環境に対して負荷の低い方法でPCBを分離することは可能だ。どんな状
況になろうと、将来にわたってカナダ当局は世界中に貯蔵されている膨大な量の米軍
のPCB廃棄物に対して門戸を開けるべきではない。」
 
====以上
 
 
文責                                                  YAMASAKI HISATAKA
                                                      [SDI00872@nifty.ne.jp]
                                                       00 04 19



 
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