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（from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更）
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From: shin-ta@pg.highway.ne.jp (田中信一郎)
Date: Sat, 15 Apr 2000 09:08:29 +0900
Subject: [aml 17348] 石原「三国人」発言に対する中村敦夫の見解
田中信一郎＠中村敦夫事務所です。
石原慎太郎・東京都知事の「三国人」発言に対する、参議院議員・中村敦夫（東
京選挙区）の見解です。
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病気が出た石原都知事 参議院議員・中村敦夫（東京選挙区）
外形標準課税やディーゼル車規制政策で、せっかく拍手を受けていた石原都知事だ
が、「三国人発言」で持病が再発した。
弱者や外国人に対しては、もともと幼稚な差別主義者だった。国会議員時代は、選挙
中にライバルだった新井将敬に対し、「朝鮮人！」などと中傷ビラを撒いたり、故意に
アメリカに楯突いて強がって見せたり、最近では中国を「シナ」と呼んで物議をかもし
た。
こうした見せかけの強がりは、相手を理解する勇気がなく、異質なものに恐怖感を抱
く人間に共通の行動である。石原都知事もこの種の典型的な人物で、強気のパフォーマ
ンスの裏に、気の小ささと臆病さが透けて見える。
そして、「不法入国の三国人と言ったのに、不法入国をカットし、三国人だけを報道
したのが悪い」などとマスコミに噛みついた。
不法入国者とは全体から見たら、ごく少数の密入国者である。中には悪事を働く者も
いるかも知れないが、全員が結集して騒乱状況を作るなどとは到底想像できない。「不
法入国者」の中で一番多いのは、ビザの切れた不法滞在者なのだが、彼らの目的は故国
に送金することであって、騒ぎを起こして逮捕されることではない。石原都知事は、余
りにも現場の実情に無知であり、マンガのような恐怖の場面をデッチ上げ、自らおのの
いているとしか思えない。
また、「三国人は外国人だと辞書にある」と強弁しているが、言葉の意味も分から
ず、よく「小説家」でいられたものだ。そうではあるまい。差別語だと知りつつ、それ
を敢えて使うのが勇ましいと思ったのではないか。それならそれで、言い訳などするの
はみっともない。
どちらにせよ、こんなことを言ってよがったところで、一体誰に何の得があるという
のか。国際都市である東京の知事が、国際的に笑い者になるだけである。
政治や経済が停滞し、社会的事件が多くなると、大衆の不満のハケ口として少数者や
弱者を元凶だとアジる者が登場する。関東大震災時の在日朝鮮人の大量虐殺や、ナチス
のユダヤ人絶滅作戦がその例である。最近では、オーストリアで移民労働者を弾圧する
右翼参加の政権が登場した。国政復帰を夢見て、そんなパターンを石原都知事が真似て
いるなら、これほど愚かしいことはない。