keystoneML2000/02

Date: Sun, 13 Feb 2000 02:01:23 +0900
From: 加賀谷いそみ<QZF01055@nifty.ne.jp>
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Subject: [keystone 2364] ＜改憲＞憲法調査会幹事会
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改憲勢力の描く「この国のあり方」に都合のよい、好みの「参考人」からご意見
をうかがいながら「調査」するとのこと。その同じ土俵にのって与野党が「論
議」することにはたしてどんな意味があるのか。
「調査会」そのものの存在の認否を問う声は国会内には皆無のようです。

自民党憲法調査会（葉梨信行会長）は８日、正副会長・顧問会議を開き、現在の
日本国憲法が制定された昭和２０年代当初の状況について、西修・駒沢大教授か
ら意見を聞いた。
西教授「現憲法は形式的に明治憲法の改正手続きをとっているが、実質的にはど
う表現してよいかわからないものがある」「当時の政治家はＧＨＱ（連合国軍総
司令部）の強い統制下のなかで憲法改正をめぐる十分な発言ができなかった」
（産経00/02/09）

参院憲法調査会は９日、国会内で幹事会を開き、１６日に調査会として初めての
討議をすることを決めた。今後の調査のテーマや運営方針などについて話し合
う。また①幹事を出していない「二院クラブ・自由連合」と「参議院の会」から
もオブザーバーが幹事会に出席する②各会派の代表による運営検討小委員会（久
世公堯委員長・自民）を幹事会の下に設置し、調査会の具体的な運営方針を決め
る－ことも決めた。
村上正邦会長が「小委員会をつくって（議論の）『たたき台』をつくる」と提案
したのに対し、日本共産党の小泉親司幹事が「はじめから小委員会をつくるので
はなく、運営問題もふくめて幹事会で議論し、調査会でもくり返し議論して決め
るのがよい。『調査会規定』にあるような小委員会の設置には反対だ」とした。
（朝日・赤旗00/02/10）

　衆議院の憲法調査会（中山太郎会長）は１０日、与野党が参加して幹事会を開
き、今後の日程や運営方法について協議。
　①毎週木曜日を定例日として、月二回程度開く。②来週１７日の第一回調査会
で、与野党各党が運営についての考え方を表明する。③憲法制定時の歴史的経過
について有識者を参考人（約八人）として招致し、三月末までに議論する。参考
人の割り当ては自民四人、民主二人、公明、自由各一人。④４月以降は戦後の違
憲判決について最高裁から報告を求める－で一致
　席上、中山会長が１月２０日の初会合のあいさつで「新しい日本の国家像につ
いて、調査検討を加える」と発言したことに言及し、日本共産党の佐々木陸海さ
んが「調査会の目的は『日本国憲法について広範かつ総合的な調査を行う』こと
であり、検討を加えるというのは調査会のあり方を逸脱するものだ」と指摘。
　参院も１６日に調査会を開く。当面は両院とも憲法制定過程から議論をスター
トさせるが、それぞれ両院の特徴を出したい考え。
　衆院・中山太郎会長「環境権やインターネット普及などによるプライバシーの
保護の問題など、現行憲法では取り上げていないテーマを論じたい」
（朝日・産経・毎日・読売・赤旗00/02/11）

不動の支持基盤を持った方なのでしょう。

村上正邦・自民党衆院議員会長は、国会の代表質問で小渕首相を相手に「改憲
論」を披露し、「中曽根さんに“天下の名演説”と褒められた」と自画自賛。
「憲法改正は私のライフワーク」
村上さん「総理はせっかく憲法調査会を設置しながら、施政方針演説に憲法とい
う言葉は１回しかなかった。やる気があるのか」
野党の審議拒否に、いち早く民主党の本岡昭次・衆院議員会長や、北沢俊美・国
対委員長に「正常化」の根回しに動いたのも「念願の憲法論議を早く始めたいか
らだった」（参院自民党幹部）
村上さんは野党の審議拒否の間に憲法調査会の幹事懇談会を与党だけで開き、審
議日程を決定。
「口では国会正常化を言っておいて憲法調査会だけを与党で強行するなんてやる
ことが矛盾している」（民主党幹部）
（日刊スポーツ00/02/11）

海外でどのように「好意的」に紹介されたのか知りたいところ。訳し方にもより
ますが。

　政府は７日、小渕首相の私的諮問機関「２１世紀日本の構想」懇談会（座長＝
河合隼雄・国際日本文化研究センター所長）が１月に報告書にまとめた提言を英
語、中国語、韓国語に翻訳し、海外にも広報することを決めた。これにあわせ
て、３月初めには河合座長ら懇談会のメンバーが中、韓両国を訪問し、提言の内
容について政治家、研究者、ジャーナリストなどと意見交換する予定。
　提言について、「ワシントン・ポスト」（米）、「朝鮮日報」（韓国）など米
国、韓国、シンガポール、豪州、カナダなどの有力紙で『好意的』に紹介された
ことから、政府は、外国も注目していると考えて、提言の翻訳を決めたという。
国内では、同懇談会の報告書を来月１０日に刊行する予定だ。
（読売00/02/08）

今後の「国民」の利用の仕方の好例になるかも知れません。

保利自治相は７日の衆院予算委員会で、吉野川第十堰の可動化計画の是非をめ
ぐって行われた住民投票に関する武山百合子さん（自由）の質問に答えた。
現在は法的拘束力のない住民投票制度について、首相の諮問機関である第二十六
次地方制度調査会が住民投票のあり方を含めて検討している。
「どういった事項が住民投票になじむのかの選択の問題、住民投票が効果を発揮
する地域的範囲の問題も検討しなければならない」「必要であれば法制化も検討
しなけれなならない」
（読売00/02/08）

　自民党の加藤紘一前幹事長は９日、都内のホテルで開かれた共同通信社主催の
「きさらぎ会」で講演。国会の憲法調査会で焦点となる憲法九条の改正問題につ
いて「『自衛のための戦力を持つ』と、言葉を明確にしてもいいと思う。諸外国
も日本が個別的自衛権を持つことは当然と思っている」との見解を表明。集団的
自衛権や集団安全保障の考え方を憲法に盛り込むかどうかについては「憲法九条
は安保、外交政策の宣言文のような性格を持っている。少し慎重に考えるべき
だ」
（共同00/02/09）

「論憲」につられて調査会設置に動いた民主党は、場合によっては自民党より
「有害無益」党ともなりえます。
論憲をするのは、
自民党も世直しをしなければならないとはわかっているだろうが、先送りばかり
している。ならば、野党第一党であるわが党が、日本のあるべき姿をしっかりと
示さなければならない。ためには憲法の議論をしっかりしていく必要がある－か
ら。
「いまの自由民主党政権がまさに迷走しているそのものは、基本的にプリンシブ
ルを持たないということである。それだけに、これからは原理・原則をきちんと
持っていることが重要となる。そこに民主党に対する信頼、民主党こそが新世紀
において、新しい時代と政権を担う政党だといった評価に結びつけていくことが
できるならば、この憲法調査会の意味があるものと、こんな覚悟をいたしている
ところです（鹿野道彦・民主党憲法調査会会長）」（憲法調査会報告集99/12/14
より）
民主党憲法調査会では、１回目（１２月１４日）は正村公宏さん、２回目（１月
２５日）には坂本義和さんを招いて講演。

何をおっしゃるやら。この国のあるべき姿は、先の国会のあまたの法制化ではっ
きり示されたではありませんか。あとはその「あるべき姿」と整合性のある「憲
法」をつくる作業が残っているだけでしょう。

　「自自公も共産党もいや。民主党は無害だけど、それ以上に何があるのか」
――民主党が１０日、東京・本郷の東京大学で学生と意見を交わす「公聴会」を
開いた。国会で欠席戦術をとった理由などを説明したが、学生側からの厳しい質
問に議員がタジタジとなる場面もあった。
　「公聴会」には民主党側から岡田克也、上田清司両代議士が出席。学生から
「国会議員の定数削減というテーマで欠席したのがまずかったのでは」と問われ
ると、岡田氏は「民主党が主張する衆院比例区５０削減もきちんと議論されてい
ない。与党に見透かされていたのかな……」と本音も漏れた。
（朝日00/02/11）

「言霊の幸う国」とこの国をさして表現する人もいます。
少子化で経営の苦しい昨今、「英語教育」を目玉に乗り切ろうとしている幼稚園
もあります。
だいぶ前から、自衛隊ＯＢの方が、dashも backもわからないではこれから役に
立たないと、入隊希望者を対象に「英語教室」を開いて応援しているところもあ
りますね。

民主党は「英語第二公用語化推進法案」（仮称）を今国会に議員立法で提出する
方向で検討。日常生活の中で英語に触れる機会を増やし、社会全体の英語力アッ
プを図るのが目的。
法案は１０年後をめどに英語を第二公用語とすることを目標とし、①学校教育で
実践的な英会話の充実施策を図る②大学入試をＴＯＥＦＬ（英語を母国語としな
い人の英語力を測るテスト）中心とする、英語教員の採用試験でもＴＯＥＦＬ活
用③社会政策として英語と日本語の併記を進める－など。
小渕首相の私的諮問機関「２１世紀日本の構想」懇談会が１月に発表した最終報
告書で、第二公用語化について国民的論議を行うことを求めた。
（読売00/02/12）

１０日午後、各界有識者による日本戦略フォーラム（長野茂門理事長）は政策提
言委員会を開き、「東アジアの戦略環境と日本の安全保障」に関する中間報告を
まとめた。
二十一世紀初頭の東アジア情勢は、世界で最も不安定な地域になると予測。台
湾、朝鮮半島情勢に対処するため、日米韓三カ国の協調が必要と指摘。
日本の役割は「外圧依存体質」を改善し、総合安全保障戦略の構築が必要。外交
面では、謝罪外交の精算、政府開発援助（ＯＤＡ）の戦略的活用、国連安保理常
任理事国入りなどを図る。防衛面では、有事立法の策定、ＰＫＦ参加凍結の解
除、集団的自衛権の確立、ＴＭＤ（戦域ミサイル防衛）計画の推進などに取り組
む。－など提言。４月に最終報告をまとめる。
（産経00/02/11）

戦後の「教育基本法」で育てられた議員だけに任せておくと、某党首もおっ
しゃっていたように改憲する必要がなくなるかも知れません、「軍国少年」を残
しておかないと。

自民党は、引退議員を「国会顧問」（仮称）と位置づけ、委員会審議などで一定
の発言を認める「名誉議員制度」導入を検討。
同党は時期衆院選比例代表で「七十三歳定年制」を導入する方針。
名誉議員制度は党政治制度改革本部の太田誠一事務総長が国会改革の一環として
検討しているもの。太田氏は森喜郎幹事長、野中広務幹事長代理らに非公式に提
示。
［ＯＢ議員に過去の立法化の経緯などを話してもらうことで審議が活性化する」
（改革本部内）
（産経00/02/11）

　日の丸・君が代が法制化され、憲法調査会が国会に設置されて初めての「建国
記念の日」の１１日、「建国」を祝う側と、戦前の「紀元節」の復活や「国家主
義」の強まりに反対する側が、それぞれ集会や式典を開いた。

日比谷公会堂で「国民の祝日を祝う会」（代表理事・斉藤英四郎経団連名誉会長
ら）主催、総理府などが後援の「建国記念の日を祝う国民式典」には約７００人
（産経では約１５００人）が参加。
各国外交官、小渕恵三首相、伊藤宗一郎衆院議長、斉藤十郎参院議長、中山建設
相、藤井自由党幹事長らが出席。
来賓の小渕恵三首相祝辞「戦後、わが国は国民主権、平和主義及び基本的人権の
尊重という基本理念のもと、国民一人ひとりの英知とたゆまぬ努力により、平和
で豊かな日本を築き上げた。その偉業を受け継ぎ、次の世代に伝えていくことが
私たちに課せられた重大な責務だ」「礎を築き上げた先人の偉業に思いをいたす
とともに、国を愛する心をはぐくみ、国の発展を願う、まことに意義深い祝日」
「日本は重大な転機を迎えている。新しい千年紀の幕開けという歴史の節目を迎
え、今こそ私たち日本人が日本という国の志について語るべき時ではないか」
「新しい時代を担う青少年の皆さんには、本日の式典を契機に、改めて日本とい
う国の志について考えを巡らし、大いに語られることを期待する」

　「日本の建国を祝う会」（会長＝小田村四郎・拓殖大総長、事務局＝神社本庁
内）は、東京都渋谷区の明治神宮周辺をパレードした（約２０００人：産経）
後、同神宮会館で「建国記念の日〔紀元節〕奉祝中央式典」。主催者発表で１２
００人参加。
政府主催による建国記念の日の実現などを要求する決議案を採択。
会長あいさつ「国旗・国歌法が圧倒的多数で成立するなど、わが国の再生に大き
な意義を持った」
出雲井晶さん（作家・日本画家）講演「神武建国を臆念する」
「皇室を中心に古代の先祖が協力し、壮大な理想で建国されたのが日本。神武天
皇の偉業は、深い人生訓話として親から子へと語り継いできた。今後も継承して
行かなくてはならない」「戦後の占領政策と、それに便乗した唯物史観を持つ人
たちが、神武天皇の業績を歴史教科書から削除してしまった。戦後の方々は素晴
らしい建国の原点を教えられていない」

　護憲フォーラムが改組した平和フォーラム（代表、江橋崇・法政大教授ら）主
催の集会「国ＶＳ人－国家主義の強まりを考える」は千代田区で開かれ、盗聴法
やガイドライン関連法に反対する市民団体など約２００人が集まった。講演した
尹健次・神奈川大教授は「戦後民主主義のおかしさ」として天皇制の存続や戦争
責任の欠如、在日朝鮮人らの人権保障の排除を指摘。

　大阪市では、この日に合わせて日の丸・君が代強制の動きを検証する集会が開
かれ、２３０人が参加した。卒業式・入学式を前に、「国旗・国歌」導入に関し
て職務命令が出される動きに対し、弁護士や学者が「憲法や国際人権規約、子ど
もの権利条約などに違反する」と指摘。

歴史学者や教員らでつくる「『紀元節』問題連絡会議」が都内で「『建国記念の
日』反対２．１１集会」を開き、約４００人が参加。
アピール「戦前の天皇制屋アジア侵略の歴史を忘れず、２１世紀に向かって憲法
を守ろう」を採択。
奥平康弘東大名誉教授（憲法）「憲法九条は時代の流れの中で虫食いが著しい
が、世界が平和の新秩序を考えるにあたり今こそモデルになるべきだ」「憲法調
査会が設置され改憲の動きが強まっている。中身を検討しないままの議論は非常
に危険だ」「古い憲法だから見直そうとか、押しつけられたから変えようとの主
張は中身なしの怠け者の改憲論だ」
（朝日・産経・毎日・読売・さきがけ 00/02/11）

東京都小平市の市立中学校三年生が「千年に一度の記念すべき年だから」「卒業
証書の発行日と生年月日を『２０００年』と書いてください」と校内で署名活
動。
昨年十一月から「西暦か元号かその両方か、選べるようにしてほしい」と生徒だ
け署名集め。
中学校校長「卒業証書は公文書で元号使用と決まっている」
市教委「西暦は外国人を除いて認められない」
在日外国人に認めた西暦を日本人の子どもに拡大する学校が増え、都内の他の中
学校の親からも「これを機に西暦に」という声もあがっている。
卒業証書への西暦表記をめぐって大阪府豊中市で日本人の中学卒業生が裁判。大
阪地裁は１９９４年、発行は校長の権限で、西暦、元号どちらでも違法ではない
と判決。
東京中野区では９０年から区の内部文書に西暦使用、卒業証書も希望者に西暦表
記。
大阪市、広島市、川崎市、東京都荒川区、大田区、国立市などが卒業証書の西暦
表記を認めている。
（朝日00/02/09）

「反対する側」の集会も各都道府県で一カ所以上は催されたと思いますが、ご参
考までに。
多くは神社ですが、公民館やホテルでも開催しています。今年は皇紀二六六〇年
とのこと。

＊「平成１２年　建国記念の日〔紀元節〕奉祝行事」開催数（１月２９日現在）
北海道１０，青森３，岩手３，宮城３，秋田３，山形６，福島２，茨城１，栃木
１，埼玉２，千葉２，東京１，新潟８，富山５，石川３，福井１，岐阜１，静岡
９，愛知５，三重１，滋賀２，京都２，大阪１，奈良１，鳥取４，島根３，岡山
６，広島６，山口７，徳島２，香川３，愛媛１，高知１，福岡１１，佐賀４，長
崎６，熊本１２，大分２，宮崎５，鹿児島７，沖縄１

1998年　　　　　3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月

1999年　　　　　1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月

2000年　　　　　1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月

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