Date: Fri, 11 Feb 2000 02:08:31 +0900
From: 加賀谷いそみ<QZF01055@nifty.ne.jp>
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Subject: [keystone 2358] 米国防報告
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どこのお国も「物語」をつくるのがお好き。
「かもしれない」モンスターは、ぱくぱく血税を食べて、慈しみ育ててくれる人
間どもに甘い汁を吐き出して成長。ついには巨体化した自らを支えきれなくなっ
て滅亡。んで、ラストシーンでは、それをのほ〜んと眺めていたおろかな人類
は、死臭ただよう中のたうちまわって、ノアの箱船をつくるヒマもなく、モンス
ターの下敷きになって絶滅したのであった。チャンチャン。
遠くはインディオ人のいないインディオを、近代には中国人のいない中国をつく
ろうとした国があり、今もチェチェン人のいないチェチェンにしたいと人殺しを
たくらむにいたるまで、その野望はあくことなく続いていますが、一方でこれか
らは「電脳戦」の時代だってクリーンっぽいこともいう。でも機械ってケッコウ
いい加減なとこあるからねえ、オソロシイんだな、これも。「予測できない事
態」増幅マシンってとこ。

米国は「自国の国境をはるかかなたで大規模軍事作戦を実施できる唯一の国」で
「少なくとも2015年までは地球規模の対抗者は出てきそうにない」し、「米
国の利益にも資金にも限度があるので米軍を選択的に使用する」けれども、「予
期しない出来事」にまで対処する必要がある。(報告書)

物語のヒーローはアメリカ。日本は、スポンサー兼万年名脇役。
瓦防衛庁長官によると、国防報告でアメリカが、朝鮮民主主義人民共和国の弾道
ミサイルに強い懸念を示していることについて、日本政府も同じ認識だとのこ
と。

テネット米中央情報局(CIA)長官が2日、米上院情報委員会の公聴会で「2
000年の世界の脅威」をテーマに証言
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が既に「小規模な生物・化学兵器」で米国を
攻撃し得るミサイル能力を持っている可能性を指摘。新型弾道弾ミサイル(テポ
ドン2号)の開発により、米国に対する核攻撃も近く可能になると予測。
北朝鮮の内政について、経済危機や金正日政権への反発から「急激で危険を伴う
変化が、いつでも起こり得る」
中国がロシア製駆逐艦2隻を月内に購入、台湾近海に投入するとの見方を示し、
3月の台湾総統選の結果次第では「台湾海峡で軍事的緊張が高まる潜在的な危険
性がある」と警告。
台湾海峡情勢について、中国が台湾に向けた短距離ミサイル配備や軍事力近代化
を進めていると指摘。1996年の前会総統選の時は、中国が台湾周辺で大規模
な軍事演習を行い、米国が空母を急派するなど米中が軍事的対立。
イランについても、米国に届く大陸弾道弾(ICBM)級のミサイルを数年以内
に確実に開発するとの見方を示唆。
(毎日00/02/04)

クリントン米大統領は7日、2001会計年度予算教書を発表。2001年度の
財政黒字は過去最大の約1840億ドル。歳出総額前年度比3.9%増、歳入同
7.2%増。財政黒字の使途については、過去に発行した国債の未償還分である
累積赤字(約5兆6千億ドル)の削減を最優先。2013年度までに解消できる
と試算。国防予算も2年連続拡大。

コーエンさんは報告書提出前日の記者会見で、兵器調達費が600億ドルの大台
に達し「軍事産業を助けるだろう」
(報告書)「資金負担の共有と政治的正当性」を保証するために同盟国との連合
軍の結成が望ましく、そのためにも同盟国との間で軍事産業間の協力を進め、兵
器の互換性を高める必要がある。

コーエン国防長官は7日、2001会計年度(00年10月〜01年9月)の国
防総省予算案を公表。
予算額は2911億ドル(30兆5655億円=支出権限ベース、国防総省分)
で前年比1%の実質伸び率。来年度分として見込んでいた額に48億ドル上積
み。

統合参謀本部では「これでも足りない」とのこと。
この予算では、「二つの大規模紛争」と「各地の紛争」へのお節介を両立させる
のは、難しいものがあり、大量破壊兵器の拡散防止もあるし、サイバーテロのよ
うな「新しい脅威」もあるし、何に「重点」をおいたらいいかもわからない。
だから、よく分からないけれど、「予期せぬ出来事」という大義名分があるんだ
から、とりあえず思いついたものは何でもかんでも用意しておこう。

高性能のHARM型ミサイルの配備や情報収集能力の高いEA6B電子戦用機の
編成費などを計上。さらにコソボでの平和維持活動やイラク監視などの緊急対応
費として42憶ドルを計上。「卓越した軍事力で国際安全保障の維持(を目指
す)」(同長官)。

米軍の高いレベルの即応態勢を維持、強化する、作戦や訓練、保守といった分野
に1093億ドル、兵器調達費が603億ドル(前年度案より約70億ドル余
増)。航空戦力の近代化の目玉は、次世代型統合攻撃戦闘機(JSF)。米本土
ミサイル防衛(NMD)計画の開発には19億ドル計上。2005年度までの開発
予算の総額を23億ドル増。
クリントン大統領の決断を待って、迎撃ミサイルを従来想定していた二十基から
百基に拡大し、2005年までの5年間の合計で、104億ドルを注ぎ込む「当
初から可能な限りの迎撃能力を備える」(同省)

 弾道ミサイル防衛(BMD)関連の予算に全体で45億ドルを計上。「冷戦後
に備えた国防体制の転換」(コーエン長官)。
 国防総省はBMD関連に01〜05年度で最終的に236億ドルを予算化する
方針。
このうち、米本土をミサイル防衛(NMD)関連に19億ドル、海外に駐留する
米軍や同盟国をミサイル攻撃から守る戦域ミサイル防衛(TMD)関連には17
億ドル。

 国防総省によると、TMD関連のうち、日本と共同研究が行なわれる海上配備
型上層防衛システム(NTWD)には4億ドルが計上され、共同研究費用の米側
負担として1600万ドルが充てられた。「北朝鮮などによる米本土への小規模
な核攻撃や、ならずもの国家のミサイル攻撃に対応するため」(コーエン長官)

 このほか、無人偵察機(UAV)や相手のレーダーを妨害する電子戦機EA−6
Bの増備、改良などに36億ドルを計上。合計十隻目となるニミッツ級空母一隻
や、海軍のFA18E・F攻撃戦闘機42機などが含まれ、空軍の次世代戦闘機J
SF開発やF22新型戦闘機十機の追加配備費用を計上。「昨年のユーゴスラビア
空爆で得た教訓を生かす」(同省高官)
 人件費では、兵役志願者数が低迷していることなどを背景に、将兵の待遇改善
を引き続き重視。「民間の平均賃金上昇率を〇・五%上回る」(同省)三・七%の
俸給引き上げや、住宅手当の増額など。
 
コーエン米国防長官は8日、「米国は今日、ライバルはいない」とし、東アジア
の前方展開態勢を「同盟国と協力して」10万人体制を維持し、日本、韓国、タ
イ、フィリピン、オーストラリアとの間で、2国間、あるいは多国間の軍事演習
を実施する方向などを打ち出した2000年国防報告書を議会に提出。特に日
本、韓国、オーストラリアとの関係を重視。報告書には「日本との同盟関係がア
ジア地域の繁栄のかなめになる」と明記され、戦域ミサイル防衛(TMD)の日
米共同研究を開始したことにも言及。

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をイラクとともに「無法国家」(rogue
nations)とし、「極めて予見不能な脅威」と位置付け、CIAの情報分析を基
に、米国のミサイル防衛構想の進展が緊急課題だと強調「北朝鮮の軍事力は東ア
ジアの最も重大な脅威」。昨年の北朝鮮の韓国に対する脅威を「恐るべきもの」
との指摘や、弾道ミサイルにつて「米国を攻撃できる能力を持つに至るかも知れ
ない重大な懸念」などは削除。
また、長官は中国の経済成長と人民解放軍の近代化の動きを挙げて、中国をロシ
アとともに「2015年以降に米国と世界規模で同等に競い合う大国となり得
る」と指摘。「今後15年から20年、世界各国への軍事的関与を続ける」

長官−「東アジアでは領土論争が紛争の潜在的脅威となっている」、日米安保を
米国のアジア政策、世界戦略の「かなめ」と位置づけ、「両国は積極的に関係強
化、安保協力の枠組みの改善を実現した」

ロシアに関しては「強大な核戦力は維持しているが、通常戦力は激しく低下して
いる」「長期的な政権安定が実現せず、(国家の)解体が進んだ場合、米国や国
際社会にとっての重大な脅威になる」
今回の報告では「米国の利益にとって決定的な地域の国の領土主権を脅かす国」
による越境侵略の危険に次いで、新しく「国内紛争」(内戦、内部侵略、武装蜂
起、市民による騒動など)の危険をあげた。
(毎日・さきがけ・朝日・産経・読売・赤旗00/02/08〜/02/10)

シェルトン米統合参謀本部長議長は8日、米上院軍事委員会の証言で、ここ数年
で実現した在韓米軍の装備近代化の概要を説明。
在韓米軍の強化については、ペリー米政策調整官が作成した対北朝鮮政策「包括
的アプローチ」を支援するためと説明。
在韓米軍、在韓米軍支援部隊、韓国軍を対象に装備の強化が行われ、「今われわ
れは、性能の良い戦車、戦闘車両、火砲、攻撃ヘリコプター部隊を韓国に保有
し、偵察能力も強化した」と指摘。さらに艦船によって北朝鮮特殊部隊の封じ込
めを強めていると説明。
(河北00/02/10)

デーリー米商務長官は7日、2001年会計予算教書に関する記者会見で、貿易
赤字急増への対応策として、日本や中国との通商協定の実施状況への監視を強化
する計画を発表。
自動車、建設部門などを特に注目していると指摘「日本との貿易赤字は目立って
増えている」
米通商代表部(USTR)バーシェフスキ代表は、日本や中国、世界貿易機関
(WTO)、農業分野の通商交渉を担当する専門官を計12人増員する計画を発
表。
(さきがけ00/02/09)
 
  8日の米議会上下両院の公聴会で、クリントン政権の通商政策に対する批判
が相次いだ。焦点は、昨年12月、シアトルで開かれた世界貿易機関(WTO)
の閣僚会議が決裂し、新ラウンドの開始のメドが立っていないこと。
(朝日00/02/10)

  オルブライト米国務長官は31日からロシアを訪問し、モスクワでイワノフ
外相と会談。2日には、プーチン大統領代行とクレムリンで会談。ABM制限条
約の改定について双方の溝は埋まらず。
プーチン代行は「米ロ関係はグローバルな性格を持っている。米国はロシアの主
要なパートナーだ」と述べ、大枠での協調姿勢を明らかにした。
長官は8日上院外交委員会で証言し、難航している弾道弾迎撃ミサイル(AB
M)制限条約の改定と第3次戦略兵器削減条約(START3)の調印を一括処
理することでロシアとの合意は可能との見方を示した。NMDは配備後にロシア
を対象に拡大も可能などとして、ABM改定に強く反対しているロシアの譲歩を
促すため、米側がSTART3で譲歩する可能性も示唆した。
 長官は先の訪ロ時のプーチン・ロシア大統領代行との会談内容を説明。
「(プーチン代行はABM修正について)完全なニェット(ノー)・モードでは
なかった」。
(朝日・毎日・日経00/02/03、02/10)

藤田幸夫海上幕僚長が、幕僚長として初めて日露防衛交流の一環として13日か
ら5日間ロシアを訪問。海軍総司令官、太平洋艦隊司令官らと会談。(産経
00/02/09)

10日から訪日するイワノフ外相は、共同通信への書面回答のなかで、97年1
1月エリッイン前大統領と橋本龍太郎前首相とのクラスノヤルスク合意で200
0年までに目指すと期限を区切った形での「日露平和条約」締結について「(条
約の)内容を犠牲にしてまでも、ある期限内に問題解決が可能という幻想を抱か
ない(ことが必要)」
(毎日00/02/10)

南シナ海域で、フィリピンと米軍との合同軍事演習が約四年ぶりに再開。
 合同軍事演習は、1月31日に開幕した「合同セミナー」を皮切りに実質ス
タート。陸海空軍による本格的演習は、2月21日から3月3日まで、クラーク
旧米軍基地などルソン島を中心に行われ、計約五千人の将兵が参加する。
 米軍との軍事演習は、冷戦終結後の1992年に米軍がフィリピンから撤退し
たのを受け、95年を最後に中断していた。
1951年に締結された米比両国の相互防衛条約は、米軍撤退後も有効だった
が、米兵がフィリピン訪問中に犯した罪に対し、どちらが裁判権を有するかなど
を定めた「訪問米軍の地位協定」が失効していたため、同条約は有名無実化して
いた。そこで米比両政府は「地位協定」を再締結、昨年五月にフィリピンで同協
定が批准されたのを受け、合同軍事演習再開が決まった。
 二月下旬に本格化する合同軍事演習は、南沙諸島に近いパラワン島でも実施さ
れる計画。
(産経00/02/06)

  朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国営通信、朝鮮中央通信社(KCN
A)によると、ロシアのイワノフ外相が9日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝
鮮)を訪れて平壌で白南淳外相と会談し、新たな両国関係の基本精神をうたった
友好善隣協力条約(95年締結、99年3月仮調印)に正式署名した。90年9
月の当時ソ連のシェワルナゼ外相以来の外相訪朝。
同通信は朝ロ外相会談について、「友好的な雰囲気のもと、両国関係と相互に関
心のある一連の問題について意見交換をした」と報じた。
 全容は公表されていないが、両外相が発表した共同声明によると、「条約締結
は、両国間の関係発展における新たな段階の始まりを意味する」とし、条約は
「両国人民間の伝統的な友好関係と善隣、相互信頼、多面的な協力を強化」し、
「北東アジアと全世界での平和と安全を保障」することなどを目的に締結され、
「いかなる第三国の利益も侵害しない」としている。
ロシア通信によると、イワノフ外相は人道援助として10トンの食料を持ち込ん
だ。
訪朝についてロシア外相は「両国関係が新たな段階に入ることを示し、多極化し
た世界の実現を目指すロシアの努力を反映したもの」との見解を示していた。
ロシアは北朝鮮のミサイル開発問題について懸念。ロシア外務省のトロラヤ第1
アジア局次長は、北朝鮮に対し、ロシアが提唱しているロケットやロケット製造
技術の拡散防止をめざす国際的な管理システム計画への参加を提案していること
を明らかにした。
(毎日00/02/08、朝日・読売・河北00/02/10)

「東京の官僚は、1千億円で沖縄県民に勝てると踏んでいる。島の発展のために
千億円の投下を約束したが、これには罠があって、新たな米軍基地の予定周辺の
振興の予算だ」「No base  No money」(星条旗新聞99/12/19)と揶揄されなが
らも、
頼みもしない自自公結託で安保関連法を強引につくった日本政府は、おかげを
もってアメリカ政府にはいたく高く評価され、軍事同盟でも「アジア戦略のかな
め」と重席を与えられ、それに見合った資金協力も期待され、虎の威を仮る狐よ
ろしく気が大きくなり、アジアに牙をむきだしている。

防衛庁は、情報本部が電波傍受などで収集している国際軍事情勢に関する情報を
幹部で共有し、素早い政策立案に生かすため、7日から内局幹部、統合幕僚会議
議長、陸海空各幕僚長らで週一回定例の検討会議を開く。情報本部長は毎回主
席、幹部が知っておいた方がいいとみられる周辺諸国の軍事動向などを説明。平
素から軍事情報を共有し、情勢判断を深めることがねらい。
防衛庁では、昨年一月、内局と制服組の幹部らでつくる重要事態対応会議を発
足。自衛隊の出動が必要とされる事態にどう対処するか検討するのが目的。
(朝日00/02/05)

 海上自衛隊は2001年3月をメドに、京都府舞鶴市内の基地周辺に護衛艦に搭載
する哨戒ヘリコプター部隊を新設。日本海側で増えている領海侵犯事件などに迅
速に対応するのが狙い。ヘリによる日本海での哨戒活動は従来、千葉県の基地か
ら哨戒ヘリを派遣していた。海自は工作船対策としてヘリ部隊新設のほか、2000
年度予算で護衛艦への機関銃装備などを進める予定になっている。
 新設する部隊は第123航空隊舞鶴分遣隊(仮称)で、対潜水艦用の哨戒ヘリ
「SH60J」6機を配備する。ヘリの搭乗員、整備員、地上要員ら計360人が
所属する予定。舞鶴基地を母港とする第3護衛隊群のヘリ搭載護衛艦「はるな」
「みねゆき」「はまゆき」に載せるヘリを運用する。
(日経00/02/06)

 防衛庁は五日、外部からコンピューターに侵入してシステムやプログラムを破
壊する「ハッカー」のうち、特に軍事システムを攻撃目標とした「サイバー(電
脳)テロ」への対策を、平成十三年度から五年間を対象とする次回の「中期防衛
力整備計画」(次期防)に盛り込む方針を固めた。
 米国は、ハイテク戦争の幕開けとなった一九九一年の湾岸戦争をきっかけに、
「軍事における革命」(RMA)と呼ばれる軍事技術面の電子化、情報化を着実に
進めている。
「コンピューター技術なくして現代の軍事は語れない」(防衛庁幹部)
(産経00/02/06)

防衛庁が今年5月に東京市谷の陸上自衛隊駐屯地跡に移転するのに伴い、新庁舎
地下の中央指揮所に新中央指揮システム(NCCS)を整備。
これまで陸海空三自衛隊が個別に運用してきた指揮通信システムをオンラインで
総括。日本有事、周辺事態、災害派遣、PKOなどの際の部隊情報をリアルタイ
ムで集約、統合する防衛ネットワーク。
新システムは首相官邸と直結、自衛隊の最高指揮・監督権を持つ首相が重要情報
をコンピューター画像で迅速に把握しながら指示を下すことが可能。来年三月か
ら本格的運用を開始する予定。また、連絡手段が電話とファックスだけだった在
日米軍司令部(横田)と秘匿専用回線で結び、他国のミサイル発射、不審船情報
などをデータ通信で交換することも盛り込んだ。
目的は「自衛隊の有機的、効率的な能力発揮を実現する」ため。中央システムの
ほか陸幕、海幕、情報支援の四システムで構成。
四システムでは現場状況を分析しながら部隊展開、後方補給支援などの作戦情報
を入力。中央システムには首相、防衛庁長官の「指揮監督を適時、適切、かつ総
合的に支援」するための情報が画像処理の上、表示。
現行の中央指揮システムでは、空自バッジシステム(自動警戒管制組織)のデー
タをモニターできる程度。
「次世代の“電脳自衛隊”構築にむけた第一歩になる」「情報通信面での整備の
大幅なハイテク化を進めたい」(幹部)
一方サイバーテロ(電子的攻撃)に対する脆弱生の増大に備え、防衛庁はコン
ピューターセキュリティ体制の一層の強化が迫られる。
TMD(戦域ミサイル防衛)構想もあるが、在日米軍とのデータ通信は「情報が
自由に行き交うようなシステム同士の接続は想定していない」(幹部)
政府は二〇〇二年度に情報収集衛星を打ち上げる予定。防衛庁はこの衛星からの
データも新システムに取り組みたいとしている。
(さきがけ00/02/06)

  佐世保市崎辺町の米海軍エアクッション型揚陸艇(LCAC)駐機場の西彼西海
町への移転問題で、福岡防衛施設局は7日までに、新駐機場建設海域に漁業権を
持つ同町の瀬川漁協(永野悦男組合長)に、同海域でのボーリング調査実施につ
いての同意を要請。
 新駐機場は、同町横瀬郷の米海軍横瀬貯油所前の海を約7ヘクタール埋め立
て、エンジンテスト場や整備場などを整備する。ボーリング調査は埋め立て海域
内の10数カ所を予定。
(長崎新聞00/02/08)

 海上自衛隊は三月十三日付で、司令部が呉基地にある「第一掃海 隊群」と横
須賀基地(神奈川県)にある「第二掃海隊群」を統合 し、「掃海隊群」を新編
する。司令部は横須賀に置く。
 掃海部隊の集約化は、一九九五年にまとめられた新しい防衛大綱に基づく防衛
力の合理化の一環。現在の第一、第二掃海隊群合わせ て七掃海隊・十九隻体制
を五掃海隊・十五隻体制にコンパクト化する。五掃海隊のうち一つは呉基地を拠
点とする「極浅海域掃海部隊」となり、瀬戸内海などの掃海を担当する。掃海隊
群全体の定員は、現在の約千人から九百人に削減する。 司令部は横須賀に移る
が、艦艇の7隻大半は残る見込み。
 潜水艦の重要基地である呉基地には本年度中に練習潜水隊を新設。同基地には
現在、陸上で潜水乗務員を教育する潜水艦教育訓練隊があるが、古くなった潜水
艦二隻を「練習潜水艦(仮称)」として訓練に使用する練習潜水隊を新たに設け
ることにした。
(中国新聞00/02/09)

いつ「防備地帯」になってもおかしくないところで、さもない賃金で働く労働者
の立場はどうなるんだろ。

経営再建中の日産自動車は航空宇宙・防衛部門を石川播磨重工業に売却する方向
で最終調整。交渉がまとまれば、同部門の石川播磨重工業の売上高は2000億
円を上回り、首位の三菱重工業に次ぐ規模となる。
日産の同部門の従業員は約860人、99年3月期の売上高は約500億円。
石川播磨重工業は、昨年10月の経営改善計画で、航空・防衛部門を中核事業と
して強化する方針を打ち出している。国際ロケットH2の補助ロケットブース
ターなどを手がけている日産の関連部門を買い取ることで、航空事業の強化を目
指す。
 「日本の航空宇宙・防衛産業は規模が小さく、このままでは欧米の巨大メー
カーにますます後れを取る」――三菱重工業など日本メーカーの航空宇宙・防衛
部門は主要企業の売上高を合計しても1兆円強に過ぎず、世界最大手の米ボーイ
ング(約6兆円)1社にはるかに及ばない。日本の各社首脳は口を開けば、事業再
編による競争力強化の必要性を強調してきた。
 石川島播磨重工業が日産自動車の宇宙航空事業部を買収する方針を固めたこと
で、欧米に比べ規模、技術力で大幅に立ち遅れていた日本の航空宇宙・防衛産業
の再編が動き出す。今後、石播をはじめ三菱重工業や川崎重工業など航空宇宙事
業の強化を狙う総合重機メーカーを軸に、合従連衡が加速する見通し。
 武器輸出を禁じられている日本の航空宇宙・防衛産業が成長を続けるには、現
在、欧米企業の下請けにとどまっている民需部門を強化するのが不可欠。この機
会に石播による買収が実現すれば、M&A(企業の合併・買収)に対する官民双
方の保守的な姿勢が変わる可能性が大きい。
 「日本の航空宇宙・防衛産業は規模が小さく、このままでは欧米の巨大メー
カーにますます後れを取る」――三菱重工業など日本メーカーの航空宇宙・防衛
部門は主要企業の売上高を合計しても1兆円強に過ぎず、世界最大手の米ボーイ
ング(約6兆円)1社にはるかに及ばない。
(日経00/02/03、毎日00/02/04)



 
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