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堂本あき子ネットワーク
堂本暁子>第143国会閉幕・さきがけを離党
日付  : 1998/10/16


 堂本暁子ネットワークからテキストの提供を受けて掲載しています。 ===== 永田町日記10月16日号 第143国会閉幕 さきがけを離党  すでにお知らせしたように、今国会の終了と同時に新党さきがけからの離党 を決めていたので、今日離党届を出しました。これからは無所属になりま す。「寄らば大樹の陰」といわれる日本では、政党も大きければ大きい程良 い、数が多ければ多いほどいい。野党よりは与党の方がいい。といったような ものの考え方が永田町では相変わらずはびこっています。しかし1つの政党に 所属すると言うことは、法案の賛否など政党が決めた方針に各議員は従わなく てはなりません。この多様化の時代に、議員個人の個性的創造的な意思決定が 認められても良いのではないでしょうか。  これまでいくつもの新党が誕生し、有権者は新党に期待を寄せ、支持してき ました。しかし、新党さきがけのように新しい政治理念を掲げた政党も21世 紀に向けて飛躍することができなかったのは残念です。  永田町は本当に変革することが難しいところだと痛感します。新しい理念を 掲げても、古いしがらみから逃れることのできない選挙区事情、相変わらず利 権誘導型の政治を期待する地域社会などさまざまな事情で、有権者が期待する ような政党に成長できなかったように思います。むしろ有権者が落胆するよう な古い体質むき出しの政治がいたるところで顔を出し、政治のダイナミックな 転換を妨げてきたように感じています。こうした感覚からあえて無所属を選び ました。自分の理念にもっとも忠実な政策実現に向けて、さわやかに一歩を踏 み出してみたいと思っています。 21世紀は多様化の時代、個性化の時代  20世紀は経済の高度成長が時代の主流で、効率化・画一化が社会を支配し たと言えます。  21世紀は、真に豊かな生き方、生活の質を高める時代にしたいと誰もが願 っているのではないでしょうか。つまり個人が創造的、個性的に生きられる社 会の実現が目標。政治も個性的であっていいと思っています。20世紀は東西 が対立し、軍事的バランス、核のバランスの時代でした。21世紀は女性や子 ども、環境や人権が主要な課題となる時代。政治家も時代を先どりして、誰も が自分らしく生活し働ける社会を実現するための政策を力強く掲げていきたい と思います。今つくづく思っているのは、新しい考え方と感性をもった政治家 が来年の地方選挙で数多く当選し、地方から中央の政治を変えていく波を起こ していくべきだということで、その意味で99年の地方選挙ほど大事な選挙は ないかもしれません。20世紀の選挙というより21世紀を創る選挙なのだと 最近は痛感しています。というわけでテレビに出なくなった私が何をしている かといえば、地方で立候補しようとしている無所属の女性候補を応援するな ど、連立与党時代とはまったく違った時間の使い方をしています。 国際会議や視察に東奔西走  連立与党から解放されたのをまるで待っていたかのように国際的な仕事が舞 い込んできます。中には与党にいる間に行きたくても行けなかったところもあ るので、この夏は3週間近く海外で仕事をしました。その1つが前々回お伝え したアメリカの油汚染対策ですが、そのあと、アメリカでGLOBEの総会、 マレーシアでIUCNの地域会合に出席してきました。 アメリカ・日本・ヨーロッパ・ロシアの環境議員、ケープコッドに全員集合  アメリカの東海岸、ケープコッドで開かれたGLOBE(地球環境国際議員 連盟)の年次総会に出席。国連海洋年を受けて、テーマは「海の環境保全」で した。2日目には荒れ狂う海に船を出してのホエールウオッチング。嵐の中で クジラが見られるのかと思ったのですが、海が荒れれば荒れるほどクジラは海 面上に姿を現すそうで、船のすぐ近くで飛び上がったり潮を吹いたりと、私た ち遠来の客を熱烈に歓迎してくれました。かつてクジラは鳴き声を通して遠く 海を越えコミュニケーションをとっていたのだそうです。しかし最近は航海す る船が様々な音波を出すため、クジラの発する音波が処断され届かなくなり、 クジラの動きが混乱している可能性が高いと専門家は言います。文明の利器は 思わぬところで野生生物の営みを邪魔しているのです。 翌朝はクジラに関しての専門家のレクチャー  それもクジラの鳴き声のコミュニケーション。かつては海と海を越えて、非 常に遠くまで連絡しあうことができたとのこと。しかし最近は航海する船がさ まざまな音波を出すため、クジラの音波が届かなくなってしまい、恋人同士や 親子同士のやりとりも遮断されて混乱している可能性が大きいとのことでし た。文明の利器は思わぬところで野生生物の営みをじゃましているのです。海 に飛び上がるクジラの群を思い出しながらこの話を聞きました。 初めてアジアのジャングルを歩く  マレーシア・ボルネオ島のジャングルは、アマゾンに次いで世界で2番目に 酸素を供給しているとのこと。高さ80mもある巨木から巨木へと渡された吊 り橋を歩き、40数mの高さから眼下にジャングルを眺めました。鳥になった 気分です。オランウータンも住んでいるそうですが残念ながら出会えませんで した。IUCN(世界自然保護連合)の東南アジア地域会合に9月29日から 副会長として出席した折のことです。  10月に入るとマニラで開かれるフィリピン乳ガン会議、11月にはフラン スのフォンテーヌブローで開催されるIUCNの50周年記念行事への出席、 そして国会の日程が許せば、ブエノスアイレスで開かれる気候変動枠組み条約 の第4回締約国会議にも出席したいと思っています。

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