ホームオブハートの被害者

 

 自己啓発セミナーがカルト化して、集団生活をしたり、金銭的にも、肉体的にも被害を及ぼした事件です。私も脱会者の一人として裁判を闘っています。児童虐待を告発したことがきっかけで1億5千万円の訴えを起こされ、紀藤弁護士と闘っています。今回は支援する会を作り、その通信をお配りしました。今回、二月に勝訴を得ました。それは金銭被害を受け、暴力を受けた事件です。『判例時報』は参考となる判決が出たとき弁護士がご覧になっている定期刊行の雑誌ですが、今年の勝訴判決が取り上げられております。その一部を切り貼りで取り上げましたが、自己啓発セミナーのノウハウを利用してマインドコントロールを施し、やめたら地獄のような毎日を送るよう信じ込まされたという、すばらしい判決を得ました。みなさんもこれを参考にしていただきたい。反カルト運動をしていく上で金字塔のような判決です。高裁でも死守しようと努力しております。この判決を大いに利用していただきたいと思います。高裁で被害者が書いた、発表した意見書を載せていますので是非ご覧下さい。

 X-JAPANが再結成されております。人気のあるロックグループが何もなかったように活動を続けておりますが私たちは何も変わっていないと思います。広告塔になっている本人は教祖の支配下にあり、その支配の許で、社会に通用するようになることで、新たな被害者を生んだり、金銭を作って教団に流すということをやるためだと私たちは考えています。今後の動きに注目してください。

 専門翻訳家として二冊の本を出しました。『カルト宗教 性的虐待と児童虐待はなぜ起きるのか』です。日本でカルト問題で児童虐待を扱った文献はありません。それで米国の文献を訳したものを第二章として載せました。冒頭では日本におけるカルトの取り組みを紀藤弁護士が書いております。海外と日本での児童虐待の取り組みの違いを山口弁護士が書いています。10月20日にスティーブ・ハッサンの25年間の活動の集大成が出ました。7年前に書かれた本ですが『マインドコントロールからの救出 愛する人を取り戻すために』という訳本が教文館から出ました。私が中村弁護士と取り組んで1年以上かかりました。今回のものは大変実践的で、いわゆるどこかに隔離するのではなく家族カウンセリングから入って、忍耐強く、どこまでもやる手法で書かれています。これがだめでもほかに手法がある、それがだめでもまだある、起きたことに悲観しない、手紙が来ないのは元気な証拠、手紙を書くなという手紙が来たらあなたの手紙を気にしていることだ、とにかく前向きに捕らえていこうという勇気を与える本です。


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