第10回 ものみの塔=エホバの証人
全国被害者集会
10周年記念アピール
エホバの証人間題でいろいろな被害を受けてきた私たちは、ここ、お茶の水にて、第10回の記念すべき全国集会を開催しました。思い起こせば、10年前、居ても立ってもいられず、「エホバの証人の不当な苦しみから一刻も早く逃れたい、解放されたい、被害者をこれ以上産み出させてはいけない」という一念と情熱だけで第一回全国集会は開催されたのでした。 当時と比べると、エホバの証人の正体が、克明かつ詳細に多くの国民の前に露呈され、関連情報もかなり入手しやすくなりました。10年前は、一般書店で売り出されている「エホバの証人に関する書物」は一、二冊程度で、情報収集そのものが困難でした。
被害者の多くは、当時、マインドコントロールによって、「信仰を採るか、家族を採るか、という二者択一の熱烈な信仰」と「輸血拒否信仰」による「信者家族の死の選択」の問題に直面し、ほとほと困り、多くの家庭が、夫婦が、崩壊の危機にありました。
これらの相談を受けた牧師さんたちが、窮状を座視することはできないと、困って、疲れきった被害者への支援・援助に立ち上がり、献身的な活動を展開し、活動を継続させてきました。
その間、長野・松川町の「王国会館設置反対裁判」「東大医科研病院の輸血裁判」「救出作戦裁判」が、エホバの証人の国内の総本山である日本支部の総力を挙げて、周到な準備体制のもとに、仕掛けられました。これらの裁判ではものみの塔側が、形としては勝訴しました。
しかしながら、裁判の過程では、「エホバの証人のありのままの姿が法廷の場を通して、自日の下に晒される」という願ってもないチャンスが到来しました。これら裁判闘争や支援の活動をとおして、法曹界・心理学者・カウンセラーの間でも、ものみの塔の問題点が、明白になり、エホバの証人の偽善性・カルト性が浮き彫りになりました。被害の実態と救出のあり方が、調査研究され、メディアを通して拡がりました。これらの科学的根拠に裏打ちされた情報は、家族救出ヘの決定的な力を産み出し、エホバの証人の増加を許さない運動の盛り上がりにも緊がり、皮肉なことに、証人の増加に、「水を注す」という成果になりました。さらに、現在では、初期の段階のエホバの証人(聖書研究生)や家族が、インターネットを通して、正確な情報を入手できるようになりました。そのおかげで、ここ数年、日本では、エホバの証人の増加に歯止めがかかり、ものみの塔は停滞に追い込まれています。
とは言え、現在でも「エホバの証人」は、全国で20万人の勢力を有し、彼らの多くは、いまだ、マインドコントロールにより、「輸血拒否」を盲信し、「家族を離れ、あるいは自分の健康も顧みず伝道最優先」の活動を続けています。
私たちは、被害を経験した者、あるいは被害を受けている者として、第10回の全国集会の名において以下のことを、国民にアピールします。
● 「ものみの塔」の偽善や欺瞞と異常さを多くの人に知らせる活動を継続します
● ころころ変わる「輸血拒否」の教義の歴史とご都合主義の真実を宣伝します
● マインドコントロールによる「二者択一思想による人格破壊」の手法を、国民に知らせ、被害を食い止める活動を継続します
● 被害者でもあるエホバの証人が家族と平穏な生活を送れるよう説得と救出支援の活動を継続します
2004年10月30日
第10回「エホバの証人=ものみの塔」全国被害者集会