毎年1月末から2月にかけてスイスのダボスにて開かれる世界経済フォーラム(通称、ダボス会議)は、特に政治経済のリーダーが参加するために注目を集める。ダボス会議のように、企業、政府、学会、市民社会、メディアが、一堂に会してグローバルな問題に取組むような国際的なイベントは存在しないため、ダボス会議には、地球規模の課題に取組むために大いなる貢献をすることが期待されている。 今日では、途上国の人々や先進国の衰退産業の関係者は、グローバルゼーションの悪影響を大きく受けており、また、パソコンやインターネット等のIT(情報技術)を使いこなせる人とそうでない人との格差、いわゆる「デジタル・デバイド」がますます広がっている。このような様々な格差が広がる今日の国際社会において、格差是正のための実効的な対策が行なわれない限り、グローバルゼーションの影の部分への反発が激化することは必至である。 さて、このような様々な格差(divides)が拡大している今日的状況にあって、昨年のダボス会議では、グローバルゼーションの進展に対してNGO等から強い懸念が表明されたが、その明確な解決策が示されることはなかった。それを受けて、今年のダボス会議では、「格差の橋渡し」に向けた戦略を討議し、将来の道しるべを示すことが期待されており、そのテーマは、「持続的な成長と格差の橋渡し:私たちのグローバルな将来に向けた枠組み(Sustaining Growth and Bridging the Divides: A Framework for Our Global Future)」となった。 今年のダボス会議の日程とテーマは以下のようなものである。 1月25日 どのようにしてグローバリゼーションは資源を行き渡らせるのか:南側の展望 (How Can Globalization Deliver the Goods: The View from the South) 1月26日 21世紀の企業の姿 (The Shape of the 21st Century Corporation) 1月27日 企業と社会:開かれた企業経営に向けて (The Corporation and the Public: Open for Inspection) 1月28日 グローバルゼーションへの反発に対する応答 (Addressing the Backlash Against Globalization) 1月29日 グローバルなデジタル機会をとらえるために (Seizing the Global Digital Opportunity) 1月30日 ビジネスとNGO:非難から対話へ (Business & NGOs: From Diatribe to Dialogue) (仮訳:人権フォーラム21事務局)
*ダボス会議のホームページ(英文)は以下をところです。 http://www.weforum.org/ |
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