(World Conference against Racism, Racial Discrimination, Xenophobia and Related Intolerance) 1.1948年の世界人権宣言の採択以来、この50年余、国際社会は反人種主義・人種差別撤廃に向けて大きな前進を遂げた。1965年の人種差別撤廃条約をはじめとして、反人種主義・人種差別撤廃に関する国際人権文書は多数採択され、また、南アフリカのアパルトヘイト政策は打ち負かされた。 2.だが、地上から人種的な偏見や憎悪を消し去るには、いまだに夢半ばでしかないのが今日の国際社会の現状である。例えば、近年の「民族浄化(ethnic cleansing)」のような惨事のほか、人種的優越性(racial superiority)の概念が、インターネットのような新たなメディアを通じて流布されている。 3.このような国際社会に跋扈する人種主義ないし人種差別に対処すべく新たな国際的手段が要請された。それが、2001年8月31日から9月7日に南アフリカで開催が予定されている反人種主義・差別撤廃世界会議である。 4.この反人種主義・差別撤廃世界会議の開催は1997年の国連総会において決定され(A/RES/52/111)、現在は、国連人権委員会(UN Commission on Human Rights)が本世界会議の準備委員会(Preparatory Committee)として活動している。 5.この準備過程の目的は、人種差別について世界的規模で公衆意識(public awareness)を向上させること、および、人種差別と闘う(fight)ために必要とされる行動に焦点を当てることにある。そして反人種主義・差別撤廃世界会議に先行して2回にわたる準備会合が予定された。2000年5月1日から5日までジュネーブで開催された第1回会合と、2001年の5月または6月に開催予定の第2回会合とである。 (注記)本文は下記の国連ホームページを参考にして作成された。 反人種主義・差別撤廃世界会議に関する国連ホームページ。 http://www.un.org/WCAR/ 反人種主義・差別撤廃世界会議に関するより詳しい情報については、本世界会議をウォッチングしている日本の人権NGOであるIMADRのホームページにアクセスされたい。 http://www.imadr.org/japan/2001/whatwcar.html |
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