APC 南アフリカ、2011年2月
50年前、国際社会は、万人に付与される一連の権利に合意した。インターネットが日常生活においてより重要になり、エジプトとチュニジアでここ数日 見られたように、人民が自分たちの権利を守り、その権利のために戦うための重要な手段、そして世界人権宣言に公式に記されている権利はいつでもどこでも適 応されなければならない—それには、オンライン上で通信しているときも含まれる。
しかし、民主化を強化する手段としてのインターネットの巨大な潜在力は絶えず脅かされている。政府が脅威を感じたときに、個々人を検閲するだけでな く、彼らがお互いに接触し、報せ合い、組織するために使う手段を取り上げようともしたという、より小さな程度で、世界はエジプトとチュニジアにおいて示し た。
「もし言論の自由や結社の自由などの基本権が、インターネット上で尊重・施行されなければ、今の世の中ではこれらの権利はもはや"実体"がなくなる」とAnriette Esterhuysen、APC’s常務取締役は言う。
「我々は、人民による自由と正義を求めた努力を支援するインターネットの潜在力を、当たり前のものと見なすことはできない。にもかかわらず、多くの人々はそう見なしている—弾圧的な政府や商業サービスプロバイダによってインターネットが閉鎖されるまでは。」
最近のチュニジアとエジプト政治危機以外でも、インターネット上での自由な情報の流れを規制することが世界的な潮流になっている。2010年パキスタンでのフェイスブックの禁止やウィキリークスの閉鎖が証明しているように。
しかしながら、その強度とインパクトは、民主的文化や強固な人権体制が欠けている国において最も大きくなる。抑圧に対して声を上げる人は、命や自由を危険にさらす。彼らの使うオンラインの経路は禁止、閉鎖または検閲される。
原理主義が広がったところや、ジェンダー・性別・信念によって共同体・個人が暴力と虐待に遭うところでも、これは事実である。APCとともに働くグループは、定期的にこのような脅威を経験している。
APCは1990年に設立されて以来、社会的正義のためにインターネットを使うことを守っている。APCインターネット権利憲章(UDHRに基づ く)は2001年に最初に記され、2006年に改訂されると、20以上の言語に翻訳されてきた。この憲章は何十もの国で人民中心・人権中心のインターネッ ト政策協議の基準とされてきた。
APCはじきに、オンラインでの表現と結社の自由と重要性を幅広く認知させ、政策立案者に「インターネットの権利は人権である」と言い聞かせ、人権 を擁護する人々が、逮捕や検閲を恐れることなく、オンライン通信を自由に利用できることを保証するために、世界規模のキャンペーンを開始するだろう。
またこのキャンペーンは時勢、つまり国家レベルと地球規模でのインターネット上の表現の自由への侵害や衝撃、を報道・分析する取り組みの一つであ る。それには、2011年度版Global Information Society Watch(APCがオランダの開発元Hivosとともに出版している年鑑レビュー)が含まれており、世界60カ国のインターネット上の表現・結社の自由 の表明に焦点を当てるだろう。それは、インターネットの権利が最も危険にさらされている特定の国における活動の徹底的な分析・弁護・支援、人権擁護家や市 民社会活動家が受けるインターネットの権利侵害に対する警告や迅速な対応、人権擁護家のための安全なオンライン通信とキャンペーン展開の能力形成、そして 「インターネットの権利は人権である」というメッセージを全世界と地域的な政策の場の意志決定者に持っていくこと、である。
この取り組みは、スウェーデン政府による民主主義と表現の自由への特別な率先を通じて、Sida、スウェーデン国際開発協力庁(Swedish International Development Cooperation Agency)の支援を受けている。
1990年に設立されてから、Association for Progressive Communications(APC)は、生活を向上させ、より公正な世の中をつくるために、自由で開かれたインターネットへ誰もがアクセスできること を望む、国際的ネットワーク、非営利団体である。
原文:Why should we care about internet rights? Because internet rights are human rights, says APC
http://www.apc.org/en/pubs/briefs/why-should-we-care-about-internet-rights-because-i
翻訳: ray
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