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サンイシロの村落 |
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アンティポロ市から30km、マニラ中心部からもわずか45kmのところに、リザール州サンジョーズ郡に属するサンイシロというコミュニティがあります。サンイシロは4500ヘクタールの谷と、海抜4000フィートに位置するタヤバサン森林帯2000ヘクタールから成っており、デュマガ族などの少数民族からなる先住民と、1950年代の終わり頃から、フィリピン各地から移住した移住民とが共存しています。 マニラから近いのにも関わらず,先民族に対する差別意識から開発から取り残され,電気も水道も通っていません.また、サンイシロへの道のりは,ジプニーががたがた揺れるひどい山道で、雨季には車で行けないため、半日程歩いて行くしかなく陸の孤島となります。 |
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ここでは、特に、所得と教育水準の低さが深刻な問題になっています。 ICANは、1999年より、このサンイシロで、住民の皆さんのために、主に、教育と村づくりの支援を行っています。いろいろな試行錯誤の末、2001年は、村の女性たちの要望で進められているプレスクール(保育園)、先住民の子ども達が小学校やハイスクールに通うための奨学金、将来の副収入につなげるための家庭での果樹木の植樹、先住民の住民組織「MASAKA」の体質強化、などの支援を行っています。 |
MASAKAとのミーティング |
サンイシロでは識字率が低く、教育をろくに受けていないため、よく取引の際などに騙されたりして、強い劣等感を感じています。貧困の連鎖をとめるためにも教育の充実は重大な課題だといえます。 そこで、ICANでは3歳から6歳までの子どもたちの通うプレスクールを支援しています。このプレスクールは1998年に結成された先住民の住民組織MASAKAが主体となってプレスクールの建設・維持・管理にあたっています。校舎や教育内容等、最初と比べて、かなり充実してきています。 プレスクールには2人の先生がいて10人程度の少数民族の子どもが通っています。主に、算数、お絵かき、読み書きなどを学んでいます。ICANではこの先生達に対する報酬を月4000ペソ、支援しています。プレスクールで大事なことは初歩の学力を身につけること、小学校でしっかり勉強できるよう「学ぶ規律」を身につけることです。 |
(2001年の奨学生 ) |
プレスクールで学校に通う準備をするのですが、小学校は家から3時間もかかる遠いところにある上、1〜5年までの授業しかありません。(先生が町から1日かけてやってくるため、月、金曜日が休み、また雨季は休校になります。)したがって公立の小学校6年、もしくは高校に通うためには町を出なければならず、学校へ継続的に通うことは、交通費等経済的な面で困難です。 そこで、ICANは先住民の子どもたちが小学校や高校に通えるように奨学金のプログラムを行っています。さらには村の小学校やプレスクールの教員育成のために、大学での資格取得の支援もはじめています。現在のところ支援する学生は少ないですが、就学意識の高い子どもをセレクトし、より多くの子ども達を支援していく予定です。 2000年は、小学生1名(ハイスクール生3名は途中でドロップアウト)。2001年は、小学生3名、ハイスクール生2名を支援しています。 |
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そこで、ICANは他に収入が得られるような手段として、また、不作の時の食糧として、住民の皆さんの家庭の近くに、果樹木を植える支援をしています。 2000年には、椰子、カカオ、マンゴー、コーヒー、カラマンシーなどを植えました。何本かの椰子を除いて、順調に育っています。カラマンシーはもう既に実がなりました。他の樹木は収穫は何年か先です。 2001年には、ランブタン、カラマンシー、スハ、コーヒー、カイミート、椰子、サントル、ダランヒタ、マンゴーもしくはマコパなどの実のなる木のほかに、将来木材として売れる、マホガニー、ナラ、ハードウッド、カマゴンなどを植えました。 |
<サンイシロでの支援活動を支援する会員募集中!!>
1)会員種別は山村教育会員となります。
2)年会費は 1口6000円。
3)会費の振り込みは,郵便振込みでお願いします.
【郵便振替口座】
口座番号 00850-6-78233
口座名 NPO法人 ICAN
通信欄に「サンイシロ支援」あるいは「山村教育支援」と記載して下さい.
以上,宜しくお願いします.