内容要旨:「日の丸」「君が代」「天皇在位10年」への対応について、長野県知事と
     長野県教委委員長宛に申し入れ

 元記事:[hinokimi 96] 申し入れ・長野県
 投稿者:QZT04130@nifty.ne.jp
 投稿日:1999.11.04 Thu

 「日の丸・君ヶ代・元号」は いらない!! 長野県連絡会 の浅川です。  「日の丸」「君が代」「天皇在位10年」への対応について、長野県知事と長野県教委 委員長あてに、申し入れを行いました。ご参考までに、報告します。  県側は秘書課長、人事課長(なぜか、「日の丸」「君が代」については人事課の管轄 だそうで)、教委事務局教学指導課長が対応に出ました。  なお、11月12日の政府主催「記念式典」には、県知事が「招待」されて出席するとの ことです。これについての抗議行動も考えています。
−−−−−−−−−申し入れ書引用(ここから)−−−−−−−−−−                        西暦1999年11月 2日 長野県知事 吉村午良 様 長野県教育委員会委員長 宮崎和順 様        「日の丸・君ヶ代・元号」は いらない!! 長野県連絡会                          連絡先 (略)    「日の丸」「君が代」および「天皇即位十年」に関する    「祝意」の強制をしないことを求める申し入れ  来る西暦1999年11月12日に、「天皇在位10年」の「記念式典」を行うと、小渕内閣は 「閣議決定」しました。この「閣議決定」は、「天皇在位10年」を「国民こぞってこれ を祝う」ものとしています。また、「各省庁においては、式典当日国旗を掲揚するとと もに、各公署、学校、会社、その他一般においても国旗を掲揚するよう協力方を要望す る」ともしています。  これに先立つ西暦1999年8月9日、国会においては「日の丸」「君が代」を「国旗」 「国歌」とする「法制化」が一部政党によって強行され、同月13日に「公布・施行」さ れました。この「法制化」は、もともとの国会会期終了間際の6月に、政府によって 「法案」が国会に提出され、その後異例の会期延長のもと、重要法案が山積みになって いる中で、充分な国会審議も行われないままに強行されたものです。  政府は、「法制化」によって「日の丸」「君が代」を強制するものではない、として いますが、残念ながら、特に学校現場においては「学習指導要領」の名の下、「日の 丸」「君が代」の実質的な強制が全国各地で以前から行われています。長野県でもこれ までに、各学校の入学式、卒業式における「日の丸」の掲揚等が、当事者の合意のない ままに学校長の「権限」によって行われていますが、これは「日の丸」「君が代」の強 制に他なりません。  さらに「法制化」後、岐阜県知事の「『日の丸』『君が代』を尊重しない人は『日本 人国籍』を『返上』」するべきだ、という発言など、権力をもった者たちによる「日の 丸」「君が代」を強制する圧力が強まろうとしています。このような中で行われる「天 皇在位10年」の「記念式典」を機に、「日の丸」「君が代」の強制がさらに強まること を私たちは懸念しています。  「日の丸」「君が代」に対する考え方、「日の丸」「君が代」に対する態度、そし て、「日の丸」「君が代」の扱いは、それぞれの個人によって異なります。「天皇在位 10年」を「祝う」かどうかも、個人によって判断するべきことです。しかし、「日の 丸」「君が代」の強制、また、「天皇在位10年」に対する「祝意」の強制は、個々人の 相違を無視して、「日の丸」「君が代」「天皇賛美」という記号のもとに偽りの「同一 性」を押しつけます。まして、こどもたちがそれらを歴史的、思想的経緯、意味を判断 する前に「踏み絵」を踏ませることで、「異端者」を「つくって排除」することを強制 されてはなりません。  個人と個人の間には相違もあれば同一性もあります。しかし、それらは何らかの記号 によってあらかじめ決められているものではありません。「国家」をはじめとする権力 による「日の丸」「君が代」「天皇賛美」の強制は、記号を前提とする逆転をもたらし ます。特に、その記号を「国家」と結びつけることによって、「国家」の「内部」には 「同一性」を強要し、同時に「国家」の「外部」に対しては非和解な「異質性」を強要 する「国家主義」をもたらします。  この「国家」の「内部」に対する「同一性」の強要は、時の政権に翼賛しないものを 「異端者」として排除することを容易にします。その上で決定される「政府の方針」 は、さらに「異端者」をつくり、排除し、「民主主義」を抹殺します。  また、「国旗」「国歌」の「理解」が「国際理解」である、との言説もありますが、 それは「国家主義」に基づく「国家間」の「理解」と「拒絶」にこそなりえても、理解 しあえるかもしれない民衆どうしの間に壁を設けるだけであり、「国家」間の戦争の論 理に容易に転化しうるものです。  「国家」・権力による「日の丸」「君が代」、そして「天皇在位10年」に対する「祝 意」の強制は、「民主主義」を否定した上での国家主義、「国家」間の戦争につながる ものであり、憲法第十三条に定められた「個人の尊重」、同第十九条「思想及び良心の 自由」、同第二十条「信教の自由」にも反します。また、世界人権宣言に定める「思想 ・良心・宗教・表現・結社の自由」にも反し、学校におけるこどもたちへの強制は、こ どもの権利条約に定める「意見表明権」、「思想・良心・宗教の自由」を侵します。  このような「日の丸」「君が代」、そして「天皇在位10年」に対する「祝意」の強制 が長野県において行われないために、そして、長野県の行政が憲法を遵守するために、 以下の点を申し入れます。               記 1  学校における「日の丸」「君が代」の実施を行わないこと。また、学校および各 教育委員会に対して、「日の丸」「君が代」の実施を要請しないこと。 2  学校において、子どもたちへの「日の丸」「君が代」の「指導」を含め、「日の 丸」「君が代」を強制をしないこと。 3  県庁をはじめとする各庁舎における「日の丸」掲揚をとりやめること。 4  「日の丸」「君が代」の「法制化」に伴う施策を行わないこと。 5  「日の丸」掲揚などに関して、今後県費を支出しないこと。 6  「天皇在位10年」に際し、「奉祝」の行事を行わないこと。また、学校、各機関 等に「祝意」を要請しないこと。 7  「天皇在位10年」に関して、県費を支出しないこと。 −−−−−−−−−申し入れ書引用(ここまで)−−−−−−−−−−
 ***********集会・デモ案内***********  ・「天皇・在位10年・奉祝」の意味を問う 11.11集会    11月11日(木) 19:00〜21:00 長野市勤労者女性会館「しなのき」  ・「天皇・在位10年・奉祝」いらない 11.12デモ    11月12日(金) 12:00〜13:00 長野駅前(善光寺口側)集合/解散  主催:「日の丸・君ヶ代・元号」は いらない!! 長野県連絡会  問い合わせ:浅川清実(qzt04130@nifty.ne.jp)  ************************************