「西松建設」訴訟判決に関するコメント 中国外交部報道官
2007/04/28
日本の最高裁が27日、「西松建設」賠償訴訟の上告審判決を言い渡したことに関する劉建超外交部報道官の同日の一問一答は次の通り。
問 日本の最高裁は27日、日本が中国の侵略していた時期に被害を受けた中国人労働者が日本の建築会社「西松建設」に対して起こした賠償訴訟についての上告審判決を言い渡し、中国政府が「中日共同声明」の中で放棄した対日戦争賠償請求権は個人の損害賠償等の請求権を含めていると解釈できるとの考えを示した。これは中国政府による対日戦争賠償請求権放棄問題について、日本の最高裁が一方的に行った司法解釈である。これについて中国側のコメントをもらいたい。
答 中国政府が「中日共同声明」の中で明らかにした対日戦争賠償請求権の放棄は両国人民の友好と共存に着眼して行った政治的な決断である。中国側が再三にわたって行った厳正な申し入れを顧みず、この条項を一方的に解釈した日本最高裁の行為に我々は強く反対する。
日本最高裁が「中日共同声明」について行った解釈は違法なものであり、無効だ。中国側の関心に真剣に対処し、この問題を適切に処理するよう我々は日本政府に求める。
日本は中国侵略戦争中、中国人民を強制連行し、奴隷のように扱った。これは日本軍国主義が中国人民に対して犯した重大な犯罪行為であり、現在も適切に処理されていない現実的で重大な人権問題でもある。中国側はすでに、歴史に責任を負う姿勢で問題を適切に処理するよう日本側に求めた。
(27日の中国外交部ホームページ)