5月21日の辺野古への基地建設を許さない実行委員会の防衛省抗議行動で、
全国の反戦反基地団体の連名で次の申入書を手交した。
内閣総理大臣 安倍晋三 様
防衛大臣 久間章生 様
防衛施設庁長官 北原巌男 様
掃海母艦「ぶんご」の辺野古派遣に抗議する!
米軍再編促進特措法を廃案にせよ!
5月11日に横須賀基地より呉基地を母港とする掃海母艦「ぶんご」が沖縄・辺
野古へ派遣され、18日、大浦湾にあらわれたその「ぶんご」から「出動した」海
上自衛隊員(ダイバー)が、米軍基地建設のための周辺海域の現況調査(事前調
査)に協力し、作業を進めた。
私たちは、防衛施設庁・防衛省のこうした行為に対し強く抗議する。
そもそも、この環境現況調査は環境アセス法の手続きを無視し環境破壊をもた
らす違法行為であるが、民間業者の進める現況調査に、なにゆえに軍事組織であ
る海上自衛隊が協力・参加することが許され、認められるのであろうか。しかも
自衛隊員の身分の者がというだけでなく、大砲(76ミリ砲)を搭載した軍艦その
ものが「出陣」しているのだ(おそらく通常の戦闘装備=武装をして)。これ
は、米軍の新基地建設に反対して丸腰(非暴力)で阻止行動を続けている辺野古
住民およびその支援者に対する明白な脅しである。
「ぶんご」派遣の根拠について、18日の記者会見で久間防衛大臣は、「官庁間
協力」と語っているが、「官庁間協力」などといったあいまいなもので、軍艦の
派遣まで可能とするのはどうみても異常なことである。軍事組織が無原則にその
活動範囲を拡大し運用されることは許されざることである。どのレベルで誰が判
断したのか。その責任は厳しく問われねばならない。
他方で、米軍再編を「円滑に促進」するべく、「米軍再編促進特措法」が今国
会で審議され近日中にも、与党の数の力によって可決成立させようとしている。
この法律は、在日米軍再編(米軍基地機能強化)に異議をとなえる地方自治体及
び地域住民に対して、「交付金」という札束で顔を張り、日米両政府の軍事政策
を強要することを目的としている。地方自治体・地域住民への事前の説明・相談
なく、日米の首脳(首相・防衛大臣、大統領・国防省)によって頭越しに決めた
政策を押し付けるためにだけつくられた法案である。
辺野古沖の新基地建設を中核とする今回の在日米軍再編は、そもそも現行安保
条約の枠組みさえ大きく逸脱している。本来であるならば、少なくとも安保条約
改定という手続を踏んで、その過程で国会審議を通じ主権者の判断を仰がなくて
はならないはずである。だが、今回の在日米軍再編の進め方は、地元への説明も
含め主権者の声を聞くという手続をいっさい採らず、反対の声を力(数の力によ
る立法、あげくは軍艦派遣による威圧)によって踏みつぶそうとするものである。
われわれはそうしたあなた方のやり方を決して許すことはできない。
以下、申し入れる。
一、掃海母艦「ぶんご」を直ちに撤収させよ!
一、防衛施設庁・防衛省は、「ぶんご」派遣決定と実行に至る経緯、及びその法
的根拠を主権者であるわれわれに明確に説明せよ!
一、米軍再編促進特措法を廃案にせよ!
一、在日米軍再編を中止せよ!
2007年5月21日
新ガイドラインに異議あり!北九州行動会議/ピースリンク広島・呉・岩国/
ピースサイクル広島ネットワーク/関西共同行動/不戦へのネットワーク/有事
法制反対ピースアクション/NO!AWACSの会/人権平和浜松/新しい反安保行動を
つくる実行委員会/市民の意見30の会・東京/ピープルズプラン研究所/アジア
平和連合(APA)ジャパン/ほっかいどうピースネット
[連絡先]
新しい反安保行動をつくる実行委員会(第11期)
連絡先:FAX 03(3234)4118
東京都千代田区三崎町3-1-18 近江ビル4階 市民のひろば気付
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