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防衛「省」は、「米軍再編」を撤回し辺野古への基地建設を断念せよ まず、私たちの再三の申入れにもかかわらず、先の国会で防衛庁を防衛省に変更し海外派兵を「本務」化したことに抗議する。1950年に警察予備隊として設立され1954年に改称された自衛隊は、憲法違反の存在であるが、政府は長年「専守防衛」の部隊としてきたはずだ。今後、新たに海外派兵を「本務」化することにより、一気に海外派兵をエスカレートし「専守防衛」を逸脱して戦争を起こすことが無いよう強く要請する。 さて、沖縄では年明け早々に基地被害が増大している。1月5日にはキャンプシュワブで早朝の射撃訓練が行なわれ辺野古、豊原、久志の住民らは「あまりに無神経だ」と怒っている。同じく5日に、北部の福地ダムの湖面に米海兵隊の塗料弾1500発が入った袋が浮かんでいたため、米国の弾薬管理のずさんさを危惧するとともに水質汚濁が心配されている。さらに嘉手納基地では、6日未明にF15戦闘機10機、7日未明にF15戦闘機9機を離陸させ、最高95デシベルのごう音を周辺住民にまきちらし、地元の反発が高まっている。また、嘉手納基地にはF22戦闘機を2月10日から配備することを外務省が発表し、地元首長は基地機能の強化だと反発している。沖縄の基地負担軽減を主張してきた日本政府には、米軍に抗議するとともに沖縄住民の声を米国にしっかり伝えることを要請する。 市街地に囲まれた普天間基地はSACO合意以降10年以上も使用され続けている。辺野古の海に基地を建設しようとして地元と全国多数の人々の反対で阻止された。にもかかわらず、一昨年10月に「日米同盟:未来のための変革と再編」を合意し、懲りずに再び新たに辺野古沿岸に基地を造ろうとしている。この日米合意は、日米軍事同盟を強化し、テロ国家アメリカの意志で米軍と自衛隊が一体となって戦争する体制を作り、アジア太平洋地域のみならず世界中に脅威を与えるものである。沖縄では、負担軽減を口実に遊休状態の米軍基地を返還する一方で、沖縄本島北部に米軍基地を集結して基地機能を強化しようとしている。更にイラクやアフガニスタンに侵略している米海兵隊員約8000人をグァムに移転するための7000億円もの負担など、財政破綻した赤字国家日本に米軍再編のための費用負担を強いている。 大戦後の61年間に、世界中で自国の意に沿わぬ国の政府を転覆させ侵略し続けたアメリカ、ベトナム戦争の反省も忘れ近年はアフガニスタンとイラクに大儀無き先制攻撃・侵略戦争をしかけたアメリカ、先週もソマリアで50人、イラクで80人の人々を空爆殺害したアメリカ。そんなアメリカに、基地を提供し、基地維持費用・思いやり予算・基地移転費用を負担して侵略戦争の片棒をかつぎながら、米兵による犯罪・騒音・自然破壊・生活侵害などの基地被害を受け続けることに私たちはもう耐えられない。 辺野古への基地建設についても、政府は環境アセスメントや遺跡調査や藻場移植などを強引に進めて、建設を早めて欲しいという米国の要請に答えようとしているようだが、V字型沿岸案に沖縄県民の7割が反対している事実、沖縄知事選で基地建設反対を訴えた糸数候補が31万票も獲得した事実をしっかり受けとめれば、日本政府が米軍再編にかかわる政策を全面的に見直して米軍を沖縄から米国に帰す政策を選択すべきであることは明らかである。 私たちは以下のことを強く要請する。
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