核とミサイル防衛にNO!キャンペーン2005と
新しい反安保行動をつくる実行委員会第9期(反安保実IX)とで、
去る6月19日(日)午後に在日米軍横田基地司令に出した要請書です。
[要請書]在日米軍横田基地司令様
●横田基地へのミサイル防衛「日米統合共同作戦センター」設置に反対します
今、日本を「ミサイルの脅威」という妖怪が徘徊している。妖怪は時に
応じて核のマントをはおり、人々を最上級の恐怖で支配する。「攻撃され
る日本」という久々の体験をまるで願望するかのように、マスメディアが
恐怖絵図をねつ造する。
恐怖の土壌にまかれた「防衛」印のミサイルの種は、軍産複合体によっ
て強力な化学肥料を施され、好戦的な政治権力による手厚い保護を受けて
成長を続け、発射までもう一歩のところまで来た。
昔も今も「被害者としての日本」像が人々の精神を拘束し、道理も論理
も裏付けも必要もない戦争システムの導入にた易く道を開いている。「ミ
サイル防衛(MD)」という名の魔法の杖が、予想以上のスピードと規模
で現実の風景を塗り替えつつある。
米ブッシュ政権によるMD構想とは、遥か遠い宇宙を見すえた人類史上
未曾有の壮大な戦争プロジェクト。それは、宇宙に兵器を配備し、宇宙の
戦場化さえ辞さない天空のユニラテラリズム(一国主義)。それは、相手
国の兵器を無力化し、万能の侵略マシーンへと進化するための未体験アド
ベンチャー。さらには、まるで軍産複合体に不老不死を約束するかのよう
な巨大な利権増殖システム。
そして、「MD有志連合」の最優等生として模範演技を続ける日本政府
は、MDを契機に悲願の日米共同作戦の発動へとアクセルを踏み込んだ。
府中基地にある航空総隊司令部を移転して設置されようとしている米軍
横田基地の「日米統合共同作戦センター」こそ、戦後初の公然たる共同戦
争司令部そのものだ。その任務は、自衛隊の武力行使を制限してきた憲法
九条の規範力の解体を促進し、自衛隊を檻から解き放つ最初の合鍵となる
こと。
既に、6月14日にはMD共同作戦を遂行するための法的整備=「文民統
制」破壊の自衛隊法改悪案が衆議院を通過した。MDを補助装置とする先
制攻撃戦争のための法、武器、計画、そして基地が着々と整備されつつあ
る。
私たちは、「純粋な防衛」「攻撃される日本」という虚像を引き剥がさ
なければならない。自らの姿を鏡に映し出すことが、妖怪の魔の手を逃れ
る第一歩になるだろう。米軍のトマホークをはじめとする最強の攻撃ミサ
イルに加えて、日本もJDAM(GPS精密誘導爆弾)を皮切りに先制攻
撃兵器の導入に舵を切った。史上最強の攻撃力=矛とMDという盾を兼ね
備えた日米イージス艦隊を前方配備することが、武力による威かくと挑発
でなくて何だろう。MDの本質は、「純粋な攻撃」と「攻撃する日本」の
ための露払いに他ならない。
「ミサイル防衛ではなくミサイル軍縮を」。MDが加速させる軍拡の連
鎖を断ち切るために、今こそ、死語と化したかのような「軍縮」というア
プローチが復権され、最優先されなければならない。
私たちは強く要求する。ミサイル防衛計画の中止を。横田基地への統合
共同作戦センター設置の撤回を。そして、横田をはじめとする全ての米軍
基地、自衛隊基地の完全撤去を。
2005年6月19日
核とミサイル防衛にNO!キャンペーン2005 [大田区西蒲田6-5-15-7]
新しい反安保行動をつくる実行委員会(第9期)[千代田区三崎町3-1-18
近江ビル4F
イラクからの自衛隊撤退と沖縄の米軍基地撤去を求める実行委員会(反安保実IX)
東京都千代田区三崎町3-1-18 市民のひろば気付
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