(一言)
いささか古いニュースだが、記録しておくべきと考え紹介する。
標記の様に小池百合子沖縄担当相が、琉球フォーラム(琉球新報主宰)の講演で、沖縄の米軍基地問題の改善策として、基地の管理権の日本への移管を求めるべきだと主張した。沖縄では真意を図りかねて戸惑いもあるが、新報もタイムズも、沖縄の本土との一体化、基地の固定化を危惧する社説を出した。但し、沖縄タイムス(25日)では、防衛庁首脳の意見として管理権移管の可能性を否定した。
また、小池氏は、沖縄のマスコミは「超理想主義」「大衆頼み」「アラブに似ている」と批判した。聞き捨てならない。
○琉球新報(7月23日朝、1面)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-15639-storytopic-3.html
基地管理権移管を主張
「地位協定改定より現実的」
小池氏、沖縄に促す 琉球フォーラム
那覇空港沖合展開 普天間発着一時移転も
那覇市のパシフィックホテル沖縄 小池百合子沖縄担当相は22日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で開かれた会員制の琉球フォーラム(主宰・比嘉辰博琉球新報社長)で講演し、沖縄の米軍基地問題の改善策として、基地の管理権の日本への移管を求めるべきだと主張した。小池沖縄相は基地内の環境保全の問題に関して「管理権の返還で政府が責任を持って対応する形の方が多国間の問題に波及する地位協定の改定よりも現実的に早道だ」との考えも示し、沖縄側から管理権移管要求の声を上げるべきだと促した。基地管理権の日本移管を閣僚が踏み込んで発言するのは異例。
…
○琉球新報(7月23日朝、2面)
県との対峙打開図る 小池沖縄相基地発言
管轄外に踏み込む 管理権移管 固定化懸念も
…。「基地管理権の返還」では、沖縄の本土との一体化、基地の固定化を進めるものだ。
■額賀氏来県の露払い ■「沖縄から後退」
関係者に驚き走る
県幹部 移管要求の検討示唆
○琉球新報(7月23日朝、31面)
小池沖縄相が“報道批評”
沖縄のマスコミは「超理想主義」「大衆頼み」「アラブに似ている」
新崎沖縄大教授は「政府の思い通りにならない沖縄世論へのいらだちを表現しているのだろう。沖縄のマスコミは不十分であっても、沖縄の歴史と現実を踏まえていると思う」と指摘。
○琉球新報(7月25日朝、社説)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-15670-storytopic-11.html
基地管理権移管提案・負担軽減につながるのか
基地問題は沖縄担当相の職掌外だ。なぜこうした提案をしたのか真意が明確でない。
県民が求めているのは基地の整理縮小、地位協定の改定だ。しかし改定に政府は消極的だ。小池大臣は県の要求を後押しすべきではないか。地位協定の改定、基地負担の軽減を確実に進めてほしい。
○沖縄タイムス(7月25日朝、社説)
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20060725.html
[小池沖縄相発言]反米ではなく反基地だ
管理権の日本への移管は、具体的には防衛庁・自衛隊が米軍基地を管理することを意味する。米軍が常時駐留する状況でなくとも日米安保がうまく機能するよう将来の「駐留なき安保」も視野に入れ、日米共同体制の一層の足固めを図ろうとするものだ。それは、沖縄と本土の米軍基地の一体化、同時に基地の固定化を進めるものであり、新たな議論を呼ぶのは避けられまい。
…
しかし、小池氏は「反基地」イコール「反米」ととらえているようだが、必ずしもそうではない。沖縄は「チャンプルー文化」や「イチャリバチョーデー」に象徴されるように、決して「反米」ではない。私たちは県民世論をバックに、県民の視点に立ち、「反米」ではなく「反基地」を主張しているのである。
○沖縄タイムズ(7月25日朝、3面)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200607251300_03.html
在沖米軍基地管理権移管は困難/防衛庁首脳が言及
…「(在日米軍再編協議で)検討したことはある」と述べ、過去に政府内で議論されていたことを明らかにした。一方で「米国に提案したことはない。もうああいう形(五月の最終報告)で決まったタイミングの問題もある」として、実施段階に移行した再編協議に反映される可能性は低いとの見通しを示した。
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連絡先
新しい反安保行動をつくる実行委員会第10期(反安保実X)
東京都干代田区三崎町3-1-18 近江ピル4階 市民のひろば気付
FAX:03-3234-4118
e-mail:hananpojitsu@jca.apc.org
URL:http://www.jca.apc.org/hananpojitsu/
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