【準備書情報】辺野古新基地建設を止めるために「準備書」に意見書を出そう
      点検普天間アセス(琉球新報4月5日〜17日)


沖縄防衛局が4月1日に、普天間移設(辺野古への新基地建設)アセスの「準備書」を
沖縄県、名護市、宜野座村に提出した。
「方法書」作成前から沢山の問題を抱えたアセスメントであり、
本来なら一からやり直すべきアセスであるが、
当局は強引に手続きを進めている。
それを止めるためには、私たちから沢山の「準備書」への意見を出すことが必要で、
また、アセス手続き上は、辺野古新基地建設に私たちが意見を言う最後のチャンスでもある。
本年5月14日までに意見書をより多くの方に提出していただくために、
琉球新報で連載された「点検普天間アセス」を次に掲載する。
意見書提出のヒントとして活用していただきたい。

琉球新報 点検普天間アセス

1 4つのヘリパッド  機能強化「寝耳に水」 2009年4月5日 
 当初の「方法書」に無かった2本の滑走路や新入灯など「後だしじゃんけん」「方法書」で、
 オスプレイ配備も隠していた(4月の衆議院外務委員会で確認:オスプレイ配備可能性有り)し、
 ヘリパッド(ヘリコプター離着陸帯)など新施設が複数追加された。

2 追加された護岸  軍港機能強まる懸念 4月7日
 大浦湾と接する場所に「護岸」が初めて記述(「方法書」には無かった)
 「準備書」では「軍港建設は考えていない」というが(外務委員会で確認:グアムからの海兵隊輸送の高速船の着岸を認めた)。
 滑走路でタッチ・アンド・ゴーを行うと施設の使用法の問題あり(外務委員会で確認:普天間では頻繁にタッチ・アンド・ゴー演習がされている)。

3 音に敏感なジュゴン  生態、調査に反映されず  2009年4月8日
 ジュゴンの最少個体数を3頭と推定しているが、だったら絶滅回避に期待。
 ジュゴンは音に敏感、アセス調査自体がジュゴンを遠ざけたかも。
 
4 サンゴ群生  保全の在り方不透明  4月10日
 予定地にサンゴ類の生息ポイントが重なる。
 作業ヤードをやめ海上ヤードの位置を変更するが、どれで保護が十分か不明。
 基地を造ることを前提としたアセスメントの拙速さが表れている。

5 海藻草類  目視調査せず「不十分」  4月11日
 水深20m以上の海域は「海藻草類は確認されていません」というが、
 無人探査機(ROV)で泥を巻き上げながらの調査では「まるで調査になっていない」
 建設予定の周辺海域は沖縄本島最大級の藻場。藻場が失われれば多くの生物の生活史が成り立たない。

6 ウミガメ・アジサシ  貴重な産卵・営巣地消失  4月13日
 ウミガメの上陸する砂浜やアジサシが栄巣する岩礁の一部が消える、
 準備書は「変化は小さい」としているが「海岸の消失は高範囲に影響を及ぼす」。
 準備書は繁殖時期に長島や平島への接近・上陸を避けるように周知に努めるというが、
 「建設自体がアジサシにはストレス」

7 埋め立て用材  調達計画に具体性なし  4月14日
 2100万?の埋め立て用材のうちの1700万?もの大量用材をどこから調達するのか、環境への影響は?
 本当周辺の自然環境への影響が懸念され、一方県外からの調達も実現性に疑問。
 「方法書」知事意見で調達計画について「具体的に明らかにする」ことを求めているが回答なし。

8 騒音・低周波  「睡眠妨害」評価できず  4月15日
 タッチアンドゴー(離着陸訓練)の訓練内容も把握せずに環境影響評価をどうやってやったのか(外務委員会)。
 うるささ指数(W値)のみで「睡眠妨害を評価することは極めて困難」
 調査し「参考資料」とした「最大騒音レベル」も活用すべき。

9 6つの修正案  繁殖地消失変わらず  4月16日
 県や名護市の要望があり、6つの事業案を評価しているが、本来は方法書から複数事業案を明示して環境調査に入るべき。
 騒音調査については、知事も「実際のヘリを飛ばす調査が必要だ」と実機による騒音測定を求めた。

10 現行法の限界  ”事業前提”と批判も  4月17日
 「準備書」は3冊、計5400ページに及ぶ。住民意見の断念を狙ったのか。
 「方法書に基づかない調査は違法だ」、ヘリパッドの追加や、シュワブ内関連工事開始も問題。
 結論ありきの「アワスメント」だ。

新しい反安保行動をつくる実行委員会(反安保実)
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