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アンデスの先住民農民の世界を描き続けてきたホルへ・サンヒネスが初めて、都会の青年たちが直面している現実を取り上げた。
「グローバリズムの浸透で、いままでのものとは形を変えたこれほどまでの矛盾に取り囲まれながら、青年たちは何をなすべきかを掴めないままに、ある者は焦り、またある者は事なかれ主義に陥っている。かけがえのない、この土地に住む青年たちに、私たちは、この映画を通して、メッセージを送りたかった」
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新自由主義(ネオリベラリズム)の「実験室」とされたラテンアメリカ地域では何が起こっているか。根本的な社会改革も社会的公正さに配慮した経済政策も欠如したままに、すべてを市場原理に委ねて、経済の自由化・規制緩和が続けられるばかりだ。
ウカマウ集団が活動するボリビアではとくに、この間、水資源と天然ガスの権利を狙う多国籍企業と、反グローバリズムを掲げてこれに抵抗する民衆運動の間で、激しい攻防が繰り広げられてきた。
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だが、左翼運動の弱体化はここでも顕在化し、問題意識をもつ青年も、拠るべき運動体を見つけることもできずに、苦悩する。
他方、ひたすら享楽主義的に、快楽主義的に生きる青年たちも生まれている。
ウカマウ集団はこの現実を前に、初めて、都市に生きる青年たちの姿を描くことで、避けられぬ現在の課題に取り組む道を選んだ。一貫してアンデス先住民の世界を捉えてきたウカマウのカメラは、新たなどんな展開を見せるだろうか。 |
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