現代企画室

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おもちゃのいいわけ

舟越桂/著
2024年7月刊行
定価2500円+税
A4変上製・68頁
ISBN978-4-7738-2404-9 C0771

舟越桂が家族のために木っ端で制作したおもちゃを集め、一冊の絵本のような作品集に仕上げた名作『おもちゃのいいわけ』を、2024年7月から開催される彫刻の森美術館の「舟越桂 森へ行く日」展を記念して復刊します。それぞれのおもちゃにまつわる物語がエッセイとして綴られ、子どもたちを思う父親としての心情がしみじみと伝わってくる味わい深い一冊です。1997年に刊行されたすえもりブックス版の完全復刻に加え、著者がとくに気に入っている4つの作品と、制作にまつわるエピソードを収録し、増補新版として出版します。

特別な思いを込めてつくる。それはおもちゃであっても作品をつくる感覚と何ら変わることはない。これ以上の贈り物はあるでしょうか。桂さん、ありがとう。 —三沢厚彦(彫刻家)
この本が復刊されるとは何と嬉しいことでしょうか。しかもまるで置き土産のように幾つかの作品と桂の言葉も添えて。—末盛千枝子(絵本編集者)

【著者紹介】舟越桂(フナコシカツラ)

彫刻家。1951年岩手県盛岡市生まれ。楠(くすのき)を素材に、端正な表情のうちにも時代を越えた空気を感じさせる等身大の木彫を多く手がける。性別を感じさせない半身の人物像を特徴としており、2004年からは、両性具有の身体と長い耳をもった像「スフィンクス」を多く手がけた。2024年3月逝去。

主な彫刻作品
「トラピストの聖母子」(函館トラピスト修道院)、 「妻の肖像」、 「森へ行く日」(東京国立近代美術館蔵)
「夏のシャワー」(世田谷美術館蔵)、 「言葉の降る森」(広島市現代美術館蔵)、 「水に映る月蝕」
 「スフィンクスの話」(ヴィースバーデン美術館蔵)、 「戦争をみるスフィンクスⅡ」、 「海をゆるすために」
 「私は街を飛ぶ」

主な自著・作品集
 『森へ行く日』(求龍堂)、 『水のゆくえ』(京都書院/青幻社)、 『言葉の降る森』(角川書店)
 『立ちつくす山』(求龍堂)、 『夏の邸宅』(求龍堂)、 『個人はみな絶滅危惧種という存在』(集英社)