(空間絵本)学校はカラッポにならない
鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館2009-2015
田島 征三/作
秋元 茂/写真
北川 一成/AD
2015年11月刊行
定価4000円+税
B5横ボックス入り・120頁
ISBN978-4-7738-1517-7 C0070
「越後妻有 大地の芸術祭」屈指の人気作品、山村の廃校を丸ごとアートにした「空間絵本」の作品写真集、ついに登場。
新潟県十日町市の鉢集落、廃校になった真田小学校の3人の在校生が、学校に住みついていたオバケや溢れだす思い出たちと織りなすストーリー。
学校中を埋めつくす木の実や流木、竹、和紙のオブジェをさまざまな角度からとらえた迫力満点の写真を、日本屈指のアートディレクターが紙面に表現。さらに、かつて作品の一部だった流木や木の実、手漉き和紙を真空パックして同梱します。
1冊1冊がオリジナルの、「空間絵本」の分身ともいえる写真集です。
【著者紹介】田島 征三(タシマ セイゾウ)
1940年、大阪府生まれ。幼少期を高知県で過ごす。1962年、手刷り絵本『しばてん』を制作。1969年より東京都西多摩郡日の出村(現日の出町)で暮らし、ヤギやチャボを飼い畑を耕しながら、タブロー・版画・絵本などを創り続ける。1989年より同地で廃物処分場建設の反対運動に従事。胃癌を発症し、1998年に伊豆半島に移住。それを機に木の実、流木をつかった作品を取り組む。2009年から「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に参加し、空間絵本《学校はカラッポにならない》を発表。2013年には香川県大島のハンセン病患者の元診療所で、空間詩《青空水族館》、《森の小径》を発表した。
1969年に『ちからたろう』で第2回BIB世界絵本原画展金のりんご賞、他受賞多数。主な絵本に『ふきまんぶく』、『やぎのしずか』シリーズ、『とべバッタ』などがある。
絵本以外の著作にエッセイ『人生のお汁』、『絵の中のぼくの村』(東陽一監督により映画化)、画文集『いのちを描く』、作品集『きみはナニを探してる?』など多数。《学校はカラッポにならない》の関連書として絵本『学校はカラッポにならない』、『トペラトト』(おおたか静流と共作)、作品集『生命の記憶』が現代企画室より刊行されている。
【著者紹介】秋元 茂(アキモト シゲル)
1940年、山形県酒田市生まれ。多摩美術大学図案科卒業後、株式会社博報堂写真部に入社し広告写真撮影に関わる。博報堂を退社後、フリーランスの写真家として秋元茂事務所を開設。広告写真撮影と平行し、作家活動を開始し定期的に個展を開く。世田谷美術館、ニューヨーク近代美術館に作品収蔵。ADC賞、APC賞、毎日商業デザイン賞など受賞多数。主な出版に『百味采々』、『指一本でカメラマン』(1996年度児童福祉文化賞)などがある。
【著者紹介】北川 一成(キタガワ イッセイ)
GRAPH代表取締役社長/ヘッドデザイナー。1965年兵庫県加西市生まれ。筑波大学卒業後、1989年にGRAPH(旧:北川紙器印刷株式会社)入社。2001年、書籍『NEW BLOOD』で建築・美術・デザイン・ファッションの今日を動かす20人の1人として紹介、2011年には「現代日本のグラフィックデザイン展」(ポンピドゥーセンター)の作家15人の1人として選抜された。国際グラフィック連盟会員。多数の作品が「近年の印刷とデザインの優れた本」としてフランス国立図書館に永久保存されている。著作に『変わる価値』、関連書籍に『ブランドは根性:世界が駆け込むデザイン印刷工場GRAPHのビジネス』がある。