カントリー・オブ・マイ・スカル
南アフリカ真実和解委員会 〈虹の国〉の苦悩
アンキー・クロッホ/著
山下 渉登/訳
峯 陽一/解説
2010年5月刊行
定価2800円+税
A5変並製・424頁
ISBN978-4-7738-1006-6 C0036
人種とはなにか? 国民とはなにか? そして「真実」とは?
南アフリカの白人(アフリカーナー)である著者が、
深刻な暴力と分断を克服する「和解」のプロセスに向き合い、
幾多の傷口から生まれた言葉で世界に問いかける。
1994年、南アフリカ史上最初の普通選挙が実施され、その年のうちに、1960年から1993年までに起きた重大な人権侵害の全体像を明らかにするために「真実和解委員会」を創設する法案が起草された。委員会に課された任務は、真実を探り出して公表することと、このような悲惨な出来事が再び起きることを防ぐことだった。1996年から2年以上のあいだ、南アフリカの人々は毎日のように、目を背けたくなる自分たちの過去と直面することになった。アンキー・クロッホはラジオジャーナリストとして、犠牲者と加害者双方の証言を取材して「真実和解委員会」のすべてを報じた。痛切で心かき乱す言葉に満ちた本書によって、はじめて民衆の声が南アフリカの歴史となった。
南アフリカの白人(アフリカーナー)である著者が、
深刻な暴力と分断を克服する「和解」のプロセスに向き合い、
幾多の傷口から生まれた言葉で世界に問いかける。
1994年、南アフリカ史上最初の普通選挙が実施され、その年のうちに、1960年から1993年までに起きた重大な人権侵害の全体像を明らかにするために「真実和解委員会」を創設する法案が起草された。委員会に課された任務は、真実を探り出して公表することと、このような悲惨な出来事が再び起きることを防ぐことだった。1996年から2年以上のあいだ、南アフリカの人々は毎日のように、目を背けたくなる自分たちの過去と直面することになった。アンキー・クロッホはラジオジャーナリストとして、犠牲者と加害者双方の証言を取材して「真実和解委員会」のすべてを報じた。痛切で心かき乱す言葉に満ちた本書によって、はじめて民衆の声が南アフリカの歴史となった。
【著者紹介】アンキー・クロッホ(クロッホ,A.)
1952年、南アフリカ共和国旧オレンジ自由州のクローンスタッドに生まれる。これまで、主にアフリカーンス語で数多くの詩集、戯曲、小説などを発表。そのうちいくつかの作品は、ヨーロッパの諸言語に翻訳されて国際的な文学賞を受賞している。
報道記者としては、アンキー・サミュエルの名前で活動。真実和解委員会に関する報道に対して、著者と著者が率いた南アフリカ放送協会のラジオチームは、優れたジャーナリズムに与えられるプリングル賞を受賞。また著者個人として、海外紙に連載した同委員会に関する記事に対して、外国特派員協会賞を受賞した。現在、南アフリカ放送協会ラジオ報道部門の国会担当部長を務める。
既婚、四児の母である。