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「オーストラリア現代文学傑作選」第3巻
『スラップ』(クリストス・チョルカス著)刊行記念会


com このたび「オーストラリア現代文学傑作選」の第3巻として、クリストス・チョルカス著『スラップ』(THE SLAP, 原著2008 年)を刊行いたします。
クリストス・チョルカス氏は、「チョルカス現象」と評されるほどの話題作を連発する、オーストラリア随一の人気作家です。本作『スラップ』は、複雑な移民社会を背景とする2000年代オーストラリアの都市生活のリアリティを、それぞれに不安や秘密を抱える8人の登場人物の視点から赤裸々に描き出し、国内外で賛否両論のさまざまな議論を喚び起こしました。

 『スラップ』の日本での刊行を記念し、オーストラリア文学界の最前線を突き走るチョルカス氏を招き、『スラップ』執筆の背景と多文化・多民族社会で文学が果たしている役割についてお話を聞く機会を設けました。講演に引き続き、異文化の接触をテーマに世界各地を取材している比較文学者で詩人の中村和恵氏と、『スラップ』が扱うテーマの固有性と普遍性、オーストラリアと日本の文学・社会状況の対比などについて対談していただきます。
講演+対談のあとには、オーストラリアのワインを片手にチョルカス氏を囲む、レセプションパーティーを準備しております。
文学を通じてオーストラリアの息吹にふれる楽しい夕べ、どうぞふるってご参加ください。

○『スラップ』(クリストス・チョルカス著)刊行記念会
[第一部]講演+対談「オーストラリア文学の最前線 多文化・多民族社会を生きる文学」
講演 クリストス・チョルカス「『スラップ』執筆の背景 オーストラリアの社会と文学」
対談 クリストス・チョルカス× 中村和恵(比較文学研究者/詩人)
モデレーター:湊圭史(同志社女子大学表象文化学部准教授/『スラップ』翻訳者)
[第二部]レセプションパーティー

[日時]2015 年1 月10 日(土) 17 時より20 時(開場16 時半)
[会場]代官山・ヒルサイドバンケット アクセスマップ
[参加費]2,500円 *『スラップ』本代

主催:現代企画室 共催:クラブヒルサイド 助成:豪日交流基金

(ゲスト略歴)

com クリストス・チョルカス(Christos Tsiolkas)
1965年、オーストラリア、ヴィクトリア州メルボルンにギリシャ系2世として生まれる。第1長編『ローディド』(The Loaded, 1995)は、10代の同性愛者のドラッグや性的体験を赤裸々に描いて、オーストラリアのグランジ文学の代表作とされる。第3長編『死せるヨーロッパ』(Dead Europe, 2005)は、ゴシック・ホラーの仕掛けを用いてヨーロッパ近現代史のねじれに光を当てる意欲作だが、作中に色濃く反映された歴史上および現在のヨーロッパにおけるユダヤ人問題によって論争を巻き起こした。本作『スラップ』(The Slap, 2008)も賛否両論を集めながらベストセラーとなり、TVドラマ版はイギリス、アメリカなどの英語圏のみならず全世界で放映される。最新作『バラクーダ』(Barracuda, 2013)では、ギリシャ系の水泳選手を主人公に現代のスポーツ文化の暗部を描いている。
com 中村和恵(なかむら・かずえ)
詩人、エッセイスト、比較文学研究者。10代の頃の旧ソ連邦・モスクワとオーストラリア・メルボルンでの異文化体験をきっかけに、植民地主義、少数民族、異文化衝突などをテーマにした文学に関心を抱き、カリブ海、南太平洋、イギリスなど各地に取材、執筆活動と作品研究を行う。東京大学大学院比較文学比較文化 専攻博士課程中退、シドニー大学アジア研究科専任講師、成城大学文芸学部専任講師等を経て、現在明治大学教授。近著は詩集『天気予報』(紫陽社、2014)、エッセイ集『日本語に生まれて─世界の本屋さんで考えたこと』(岩波書店、2013、第1回鉄犬ヘテロトピア賞受賞)、『地上の飯─皿巡り航海記』(平凡社、2012)など。

■アクセスマップ 
会場:ヒルサイドバンケット
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com 現代企画室 〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町15-8高木ビル204
TEL 03-3461-5082 FAX 03-3461-5083

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