■intoxicate 2012年12月号 執筆=北川フラム
■朝日新聞 2012年12月5日 執筆=西岡一正
■『粟津潔、マクリヒロゲル』刊行記念ブックフェアを開催。2012/9/19
■『粟津潔、マクリヒロゲル』に収録されている作品データDVDの一部をご紹介します。
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intoxicate 2012年12月号 執筆=北川フラム
タワーレコードのフリーペーパー intoxicate2012年12月号に『粟津潔、マクリヒロゲル』の紹介が、小社代表・北川フラムの執筆記事とともに掲載されました。
記事のタイトルは「粟津潔と山下洋輔」。一見異質な組み合わせの意外な共通点を示すテーマのコラムで、《ピアノ炎上》で粟津潔と山下洋輔が邂逅したエピソードを中心に、1973年当時、北川フラムにとって両者がどのような存在だったか、その後の北川の仕事にどう影響したかなどを語る、興味深い内容になっています。
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intoxicate は、タワーレコード各店をはじめ、各地のコンサートホール、美術館、カフェ、映画館などで配布されています。
http://tower.jp/mag/intoxicate/specialthanks
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朝日新聞 2012年12月5日 執筆=西岡一正
〈境界なき世界へ〉
戦後日本のグラフィックデザインを代表する一人、粟津潔(1929-2009)は映像や映画、演劇、建築などジャンルを横断する活動を続けた。その全貌に迫る図録『粟津潔、マクリヒロゲル』(現代企画室)が刊行された。
粟津自身が所蔵していた作品・資料は06年に、父の郷里にある金沢21世紀美術館に寄贈された。総数は約2700件。収蔵品は調査研究を終えてから展示するのが通例だが、同美術館は07年11月から1750点を一挙に公開する企画展「荒野のグラフィズムー粟津潔展」を開催した。
「完璧な調査に時間をかけるよりも、粟津に協力した表現者に作品と再会してもらい、そこで起こることを記録するのが美術館にできる最大の貢献と考えた」(不動美里学芸課長)。会期中は関係者による講演や音楽ライブなど28のイベントを実施し、粟津の活動を検証した。
図録は冊子とDVD2枚のセット。DVD1にはポスター、版画、映像などの作品画像約1160件を収録。冊子とDVD2は会期中のイベントなどの記録を収める。美術評論家の針生一郎と中原佑介、デザイナー福田繁雄ら、既に鬼籍に入った関係者の証言や、ピアニスト山下洋輔が燃え上がるピアノで演奏する伝説的な映像作品『ピアノ炎上』(1973年)と、35年後に山下がその再現に挑んだ映像記録も含まれる。タイトルの「マクリヒロゲル』は、あらゆる表現の境界を取り除く決意を込めた粟津の宣言にちなむ。異例にして破格な図録から、豊饒にして混沌とした粟津の作品世界が立ち上がる。
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