「セレクトブック」のコーナーでは、現代企画室の本をひとつのテーマのもとにジャンルを横断してご紹介します。現在約400タイトルに及ぶ現代企画室の本をさまざまなテーマで結び合わせてみると、新たな世界が見えてくるかもしれません。
第1回 「子どもをめぐる本」
第1回目は、末盛千枝子さんの『人生に大切なことはすべて絵本から教わった』の刊行にあわせ、「子どもをめぐる本」をテーマに選びました。すでに17タイトル刊行している「娘と話すシリーズ」は、フランスのスイユ社から出ている同名シリーズの翻訳出版に日本オリジナル版を加えた好評シリーズです。ティーンエイジャーの娘が抱く社会のさまざまな疑問に、第一線の専門家である父/母がわかりやすく答えています。最近刊行された中では、MBAをもつユニークな禅宗の僧侶・井上暉堂さんの『子ども力』。良寛を通して子どもとの関わりを見つめ直す北川省一さんの本、時代に先駆けて幼児虐待を告発したアリス・ミラーの本、厳しい社会を力強く生きるブラジルや南アフリカの子どもたちを見つめる本、一方で日本の競争社会のなかで不登校になった子どもたちについて父親が語った本(残念ながら絶版です)など、一味違った現代企画室の「子どもをめぐる本」をご紹介します。
定価2000円+税
絵本・児童書編集者の末盛千枝子が、人が生きていくための知恵や勇気、やさしさ、そして悲しみが描かれた宝物のような絵本の数々を紹介する。人と絵本が紡ぐ「希望の言葉」
定価2200円+税
栄華をきわめる大都会の中心部で路上をねぐらとして生きる子どもたち。その子らと関わり友情を育んだ現代女性の、しなやかで強靱な、異文化との接し方。
定価3000円+税
「幼児虐待」に至る心のメカニズムを徹底解明。教育、育児、心理療法の分野に一大センセーションを巻き起こした著者が、子どもの虐待の実態を告発する。
定価1600円+税
スペイン映画界の奇才による同名映画の原作シナリオ。息子の死を乗り越え、行方不明の夫を探しながら、母であった主人公が“女”としての自分を取り戻していく。
友だちみんなの中で―ADHD児を育てる・母親と教師の交換日記
定価1500円+税
周囲からことさらに問題児扱いされるADHD児童。しかし、家庭、教師、クラスの仲間たち(その親たち)の理解と協力があれば、子どもはこんなにも育っていく。