2007年3月3日掲載
・多頭飼いの功罪
以前にも紹介した通り、現在我が家には8匹の猫たちが跋扈しているのですが、猫たちにとってその功罪はいろいろあるようです。元来、猫は単独行動を好む動物なのです。
群れをつくるネコ族で思いつくのはライオンぐらいですね。自然界でのライオンは、生息地域によって違いはありますがプライドという「群れ」をつくって生活しています。サバンナで生きる彼らの生活様式が「群れ」行動と密接に関係すると言われています。多頭飼いの猫たちの生活は、プライドをつくる「群れ」ライオンの生活行動と、一種似通っている面もあるのかなとも思いますが、基本的には全く違うと言っていいでしょう。つまり多頭飼いの猫たちは、かなりのストレス生活を強いられているということになりますね。
冬場の寒い時など、みんな寄り集まり「猫だんご」をつくって暖め合っているシーンなど何とも幸せそうに思えます。お互いの利害や感情が一致した時は、集団で敵(テリトリーを侵す犬や猫など)を威嚇・攻撃し追い払うなどの共同歩調をとったり、また気に入った者同士でからだを寄せ合ったり、毛繕いをし合ったり、じゃれ合ったりと微笑ましいシーンもよく見受けられます。しかしそんな友好的な関係も、その集団のうち誰か一匹でも気分を害すると途端に険悪なムードに陥って猫パンチの応酬が始まり、もろくも崩れ去ってしまうのです。
でも、猫さんたちも一匹だけでは少々物足りないのかつまらなそうにしています。多頭飼いでは、お互いに切磋琢磨して、いろんな生活テクニックのノウハウを学習し合うということもあります。ドアを開ける、引き戸を開ける(決して閉めはしないのですが)といったことから、食べ物のねだり方や甘え方にいたるまで、なかなかうまく自分のものにしてしまいます。例の「背中ジャンプ」は、いまや4匹の技に広がってしまいました。私たち共同生活者にとっても、いくつかの個性がぶつかり合っている方が楽しいですね。我が家での多頭飼いは8匹が限界ですが、お薦めするなら3~4匹でしょうかねえ。(イエティ)