2018年4月7日掲載
退勤記録表と特殊勤務手当実績簿にそ齟ご齬あり!
超過勤務時間80時間、100時間超の教職員多数!
今回は、重点項目を勤務時間短縮と勤務実態調査関係に絞り込み、出退勤システムを作っただけで、その欠陥や実態に目を向けずにいる市教委を強く追及し、改善を求める交渉となりました。重点項目のみ報告します。
◆B.勤務時間短縮に伴う制度変更について
(2)出退勤把握システムについて
②出退勤調査を適正に記録するよう校長を指導すること。
(3)時短制度の遵守に向けて具体的な方向性を示すこと
◎「出退勤記録表」と「特殊勤務手当実績簿」の齟齬について
私たちは、市内中学校2校の「出退勤記録表」と「特殊勤務手当実績簿」を情報公開で入手した。そのデータから「出退勤記録表」には出勤時間の打刻がないのに、特殊勤務手当が支給されている事例があることがわかった。在校時間0h(特に土日)で勤務実態がないのに、部活手当を受給しているのである。
これは、不正受給にもつながる大きな問題である。
市教委を追及すると、
・個人情報については知らない。
・出退勤記録表は、出勤簿を兼ねていない。
と逃げの回答。
しかし、情報公開で出された公文書である以上、どちらかが不実記載となる。市民は疑義を持つ。また、職員本人の責任があるとしても、勤務時間の管理責任は校長、服務監督責任は市教委にある。さらに追及をした。
◎「出退勤記録」システムの欠陥
・打刻しなければ、在校時間が自動的に8:30~17:00(超勤なしの勤務時間)で記録される。
・土日は、打刻しなければ、自動的に0hで記録される。
・休憩時間は、取得できたものとして組み込まれている。
これが現行のシステムである。超過勤務時間が正しく記録されるためには、これらの欠陥を是正していく必要があると要求した。
確認
➡「出退勤記録表」と「特殊勤務手当実績簿」の齟齬については、問題がある。 調査し、改善策を考える。また、直近の土日に間に合うように、各校にメール で適正な処理をするよう連絡する。「出退勤記録」システムの不充分な面につ いては、改善策を考える。後日連絡する。 (以上市教委の回答。)
◆E.労働安全衛生法の実施及び休憩時間の確保と勤務実態調査関係
(2)超過勤務実態を把握し、ストレスチェック制度をいかされたい。
私たちは、情報公開で入手した文書から、市内中学校2校の超過勤務時間80h/月・100h/月超の職員数を示した。各校から市教委に上がってくる勤務実態調査は「平均残業時間別の人数」であるから、市教委はその実数を把握していない。100h超/月の職員に対して、校長が産業医とつなごうとしたのかどうかも確認はしていない。市教委は常套手段の「管理職に周知していく」と答えるのみ。ストレスチェック結果を本人が把握するだけではなく、「メンタルヘルス不調となることを防止するために」(市教委回答書より)、市教委のやるべきことは何かと追及した。
確認
➡ストレスチェック後、当該機関から返信されてくる各校における『集団分析』と、勤務実態調査を合わせて有効に活用できるよう検討せよと要求し、市教委は「考えていく。その結果を後日連絡する。」と回答。
〈その後の市教委からの回答〉
・「特殊勤務手当実績簿」が出された時、管理職が確認・押印している。
・「出退勤記録表」は公簿ではない(ので確認していない)。
・各校へのメールでは、「出退勤記録表」も打刻するよう指示した。
・「出退勤記録」システムの改善策は、「教員に(ちゃんと打刻を)やってもらうしかない」「出退勤(記録)は正式なものではない」「短い期間で改善することは難しい」
市教委が超過勤務時間の把握やストレスチェック、ノー残業デーなどで 勤務時間の適正な管理をし、健康で働き続けられる職場をつくろうとする のなら、先頭に立って大きな舵をきらなければいけない。未だに「出退勤 記録表は公簿ではない」と言い張り、「教員に(ちゃんと打刻を)やって もらうしかない」と責任逃れをし、改善策はないではどうにもならない。
来年度早々に、改善策提示をするよう日時を設定させている。 (末廣)