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北清水小学校校長交渉報告

2017年1月3日掲載

 今年度、通勤時間2時間の学校へ強制配転となり組合加入した再任用短時間勤務職員N組合員の勤務校での校長交渉。学校は高槻市の山手にあり、最寄りのバス停からでも一度坂を下り、さらに長 い坂を上っていくという場所にありました。Nさんにとっては2時間かけてたどり着いた最後にこの坂です。要求書の文言にある「心身ともに困っている」が実感されました。

◆この交渉の重点課題は、「再任用制度(再任用短時間勤務職員)について」。要求内容は、次の通りでした。(→は校長の回答。交渉後確認されたもの。)

H 再任用制度(再任用短時間勤務職員)について
再任用希望者(新規・更新)の意向を正確に把握し、市教委とのヒヤリングにおいては、その意向を充分に伝えられたい。また、該当職員の配置校校長とのすり合わせを丁寧にされたい。
→確認する。

(2)昨年度、異動の条件を伝えていたにもかかわらず、2時間という通勤を余儀なくされ、心身ともにとても困っています。次年度、配慮をお願いしたい。
→確認する。次年度の勤務地については、配慮するよう市教委に伝える。また、今年度については、校内で配慮できることはやる。

(3)非勤務日の勤務について
  「出勤の義務がないこと」または「安易に、振替を前提とした出勤の要請をしないこと」を確認されたい。どうしても勤務せざるをえない場合は、本人の了解が前提である。該当時間を振替で対応し、充分な補充体制をとられたい。
→今まで、非勤務日の勤務はなかった。

(4)介護休暇、病気休暇を取得する場合、通常の職員と同じ扱いであることを確認されたい。
→確認する。 

 最重点課題(2)について、校長は4月に今年度の勤務における配慮を受け入れているので、来年度についても承知しているようでした。ギリギリの3月31日に市教委と交渉した事の成果と感じられました。組合の意義を再確認しました。
 今後、来年度に向けてのこちらの意向を校長に伝え、これから動き出す再任用の人事を注視していきたいと思います。

◆他の勤務条件に関する交渉について、以下報告します。(要求内容は簡略化しています)
A、地方公務員法55条(交渉)に基づき、誠意と責任を持って組合と交渉する。
→確認する

B、北清水小学校教職員の勤務時間の実態について
→全職員が5時で帰ることは難しいが、声かけはしている。
 振替や有休も気兼ねせず取れるよう声かけをしている。
 会議等が勤務時間を過ぎた場合は、振替を取るよう口頭で言う。

C、今年12年目を迎える休憩時間の試行について
(1)休憩時間三原則が、北清水小学校で保障されているか。
→「自由利用」は無理な部分があるが、休憩時間を取るよう声はかけている。会議等は5時で終わるよう事前に計画をしている。

(2)休憩時間が取得できなかった場合
→「その日」に回復できない時は、別の日に取ってもらう。

D、教育公務員特例法第22条2項「勤務場所を離れた研修」についての確認
→確認する。

E、宿泊を伴う学校行事に関わる勤務時間の割振りについて。
(1)校長は、宿泊行事において勤務時間の割振りを行う場合、労基法32条の2に基づき割振り変更(「代休」措置)をすることによって法定労働時間を遵守しなければならない。
  ・校長は、引率教員の勤務時間の割り振り、勤務時間の割振り変更(「代休」措置)取得の把握について。また、直近に振替を取れていない現状について  
→勤務の割振り表で確認している。なるべく直近に取るよう声かけをしている。
(2)1泊2日の宿泊行事の「勤務の割振り変更」を、1日の「勤務を要しない日」と1回の「半日勤務日」とすること(合計は1.5日)について
→校長配慮として、早く帰れるときは帰るように言っている。校長裁量として、振替0.5日を口頭で伝える。

(3)休憩時間(8時間以上の勤務になるので休憩は1時間)の割振りについて
→分割して取っているが、実際は取れていない。回復措置の対応を考える。夜間手当の請求はしている。

F.長期休業中に職員室当番は「お願い」であり、強制ではないことについて
→確認する。

G、評価育成システムについて
(1)評価は、勤務時間内の事由のみである
→確認する。 

(2)授業アンケートの以下の問題点について、
①15才以下の個人情報収集についての問題点。また、対象者(児童)が反対する保障をしていないことについて。
→府の制度に則り、市の指示を受けてやっている。強制はしていない。

②授業者の承諾をとらずに、管理職がデータ化・評価していることについて。
→教師の個人情報になる。

(3)アンケート結果を、評価に具体的にどのように使うのか。
(4)従業アンケートは、授業者に対して一方的なものであり、問題を含んでいます。中止されたい。
→アンケート結果のみで判断しない。授業参観や授業者との話し合いを大事にしている。

I、理科室、男女休養室、家庭科室、算数教室にエアコンを設置すること。
→理科室については、校長会でも個人的にも市に要求している。

J、労働条件に関わる問題についての変更は、労働組合と事前協議をする。
→確認する。

K、その他 日の丸常時掲揚について
→ 児童や保護者に説明はしていない。市の指示通りにするしかない。

 今回初めての校長交渉でしたが、要求内容についてほぼ 確認されました。しかし、評価育成システムにおける授業アンケートや日の丸常時掲揚については、府や市の指示通りにしか動けない校長への怒りを感じました。 
(末 廣)