2014年3月26日掲載
授業アンケートは 高槻市個人情報保護条例 違反!
~先生の給料を左右するんやで~
そんなこと知らされんとアンケートに答えさせられる保護者・児童生徒たち~
教職員課交渉(2014.2.4)報告
重点項目を中心に報告します。《 》内は組合の要求。
「→→」が交渉の結果です(末廣)。
B.勤務時間短縮に伴う制度変更について
(1)市教委は、時短制度の遵守、追求のため学校の業務を削減する行程を作るプロジェクトチームを市教委各課を広く横断する形で立ち上げられよ。
(2)市教委は、学校内の業務削減に向けて、業務削減基準を作られよ。
《時短に向けての具体的な取り組みを早急に示すよう要求。吹田市の取り組みをあげ、高槻市教委の研究期間が長すぎることを指摘。》
→→時短は重点と考えている。時短に向け、ノー残業ウィークを含めて市としての取り組みを検討する。来年度は「実態がわかる調査をする」と校長会に提案する。校長会提案後、すぐに情報提供をする。
C.再雇用制度及び高齢者部分休業について
◆「高齢者部分休業」について
(1)休業日に関して
・休業日を配慮した学校行事等の計画をするよう校長を指導すること。
・行事等が行われた場合は、校長は高齢者部分休業取得者には出勤の義務がないことを所属職員に周知徹底するとともに、高齢者部分休業取得者が職場の同僚に気兼ねしないで済む「適切な配慮」のもとに学校運営を行うよう指導すること。
・勤務せざるを得ない場合は振替で対応し、振替が授業時間にかかる場合は、充分な補充体制をとるよう管理職を指導すること。
・公務災害の扱いは通常の職員と同じであることを確認すること。
④授業時間及び校務分掌の業務量について
・校務分掌及び授業時間については、出勤日数に案分された業務量にとどめるよう校長を指導すること。
→→年度初めに、「高齢者部分休業」取得者の休業日や業務量等について所属職員に周知するよう、寿栄小学校長に丁寧に個人的指導をする。
(2)「休業日代替」の在り方について
①休業日代替が「時間講師」で配置されているが、小学校現場では不都合が多い。貴教委は、より現場実態に合った「休業日代替」に改善するよう、府に働きかけられたい。
②高齢者部分休業取得組合員の休業日代替を週3日(週23時間15分)勤務の再任用職員で充当されたい。
→→事情は理解する。
◆「再任用制度」について
(2)再任用制度のルール作りについて
①再任用募集の希望調査にあたっては、新規・更新全ての再任用希望者に対して高槻市独自の「意向調査」を実施し、再任用希望者の意向・希望を正確に把握すること。
ア.希望する勤務時間に関する調査
イ.希望する学校名(現任校での任用希望の有無)に関する調査
ウ.今後取り組みたい職務内容、具体的な教育実践内容
エ.希望調査にあたっては、再任用職員の職務内容に「初任者指導担当」が追加されたことに伴いすべての職務内容を事前に周知すること。
②勤務時間・勤務場所・職務内容に関しては本人の希望を最大限尊重すること。とりわけ短時間勤務再任用職員が希望する週あたりの勤務日数や勤務場所については、本人の希望を最大限尊重すること。
③来年度から週4日(31時間)勤務が新規の再任者についてはなくなるが、23時間15分勤務を希望する再任者については、本人が希望する週あたりの勤務日数を尊重し、それに反する勤務日数を強制しないこと。これを校長にも強く指導すること。
→→再任用希望者に対して、ていねいなヒヤリングを実施する。
(3)再任用制度変更に係る勤務条件に関して
週31時間勤務の廃止に反対するとともに、本人の勤務形態(勤務条件)についての意向を反映する保障のない理不尽な再任用制度見直しに反対する。この件に係る諸課題について誠意ある回答をされたい。
① 来年度、週23時間15分勤務を希望する再任用職員の勤務日数(週3日あるいは週4日)については、本人の意向を尊重すること。
②府教委は、「週3日勤務か週4日勤務かは学校事情で決めるので、本人は希望できない」としている。「学校事情」とは具体に何を指しているのか明らかにすること。
③週23時間15分勤務で週4日勤務の場合(6時間×1日、5時間45分×3日間の勤務時間の割振り)における休憩時間及び年次有給休暇について明らかにする事。
ア.1日の勤務が6時間以下であるので労基法上の制約は
ないが休憩時間をどうするのか。
イ.6時間を超える勤務があった場合、校長は休憩時間を付与しなければ ならないがどの時間帯に休憩時間を保障するのか明らかにすること。
ウ.年休取得はどうなるのか。また、次年度への繰り越しをどうするのか。
④週23時間15分勤務で週4日勤務の場合、例えば8時30分始業なら14時15分(あるいは14時30分)に勤務が終了する。実質的に校務分掌や学年所属・学年分掌を持つのが困難になるなどの問題解決について明らかにすること。
⑤週4日勤務の再任用職員(6時間×1日、5時間45分×3日間)は、時間講師のような働き方にならざるを得ないと思うが、服務監督権者としての貴教委の見解を問う。
《週23時間15分勤務で週4日勤務場合、現場での具体的な働 き方については、きちんと考えるよう要求した》
→→「週23時間15分勤務を希望する再任用職員は、原則3日間勤務。4日間勤務については、本人の了解が大前提であり、強制はない。」ことを校長に指導し、文書としても提示する。
D.病欠者の実態
2013年度の市内在職者の疾病による病欠・休職・退職、及びそのうちの精神疾患(精神疲労)に伴う病欠・休職・退職の実態を明らかにされたい。また、管理職・首席教諭の希望降格者数、正式採用されなかった新任教員数も明らかにされたい。
《市教委は、今年度の資料作成は5月だという理由で資料提供しなかった。年度途中のデータであっても、定期交渉で提供するよう要求した》
E.労働安全衛生法の実施及び休憩の保障と勤務実態調査関係
(1)2013年度の産業医の健康相談の実績データーを示されたい。市教委は健康相談が少ない原因をどのように把握しているか答えられたい。また、職員の健康維持のために早急に面接指導の体制を確立されたい。
《市教委は、産業医の健康相談の実績は各月1名程度と口頭で回答。実績データの情報提供は5月。年度途中のデータであっても、定期交渉で提供するよう要求した》
(2)市教委は休憩時間試行時(2002年度)に休憩時間取得実態調査をしたきりでその後一度も調査をしていない。職員の超過勤務実態を明らかにするため、組合が長年要求してきた休憩時間取得実態調査を含めた超過勤務実態調査を為されたい。
→→勤務実態調査の考えをふまえながら、来年度検討する。
(3)労働安全衛生法改正後、一度はその実施を約束しながら、その約束を破り、市教委は労働安全衛生組織を設置していない。これは労働安全衛生法違反であり、早急に労働安全衛生組織を確立されたい。
→→検討していく。
F.評価・育成システム関係
(1)大阪府が不当に導入した授業アンケートは、保護者・児童生徒と教職員の分断をあおる結果をまねき、教職員の教育へのモチベーションを下げ、学校教育に有害である。評価育成システム・授業アンケートの実施撤回を要求する。
授業アンケートは、『児童生徒・保護者の個人情報であり、また、教員の個人情報である』そして、個人情報の収集は、高槻市個人情報保護条例で『第9条 実施機関は、個人情報を収集するときは、収集目的を明らかにして、本人から直接収集しなければならない。2 前条の規定にかかわらず、実施機関は、次に掲げる場合においては、個人情報を本人以外のものから収集することができる。(1)本人の同意があるとき。(2)法令又は条例の定めがあるとき。(以下省略)』また、『第10条 実施機関は、個人情報の収集等の目的の範囲を超えて、個人情報を当該実施機関内若しくは実施機関相互での目的外使用をし、又は実施機関以外のものに個人情報の外部提供をしてはならない。2 前条の規定にかかわらず、実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、目的外利用等をすることができる。(1)本人の同意があるとき。(2)法令又は条例の定めがあるとき。(以下省略)』と規定されている。高槻市個人情報保護条例は、個人情報の収集に関して、【その収集目的を明確に告知すること】を義務づけている。しかし、今年度実施した授業アンケート収集に先立って校長が出した保護者向けの「説明文書」には、授業アンケートを収集する目的の一つである『勤務評定の資料として、教職員の処遇に反映するため』という文言が入っていない。これでは、同条例をクリアしたとは言えず、『適切に実施している。』ことにはならない。
高槻市個人情報保護条例第9条「収集目的の告知」および第10条で制限している「目的外使用」には当たらないとする根拠を示すこと。
《授業アンケートについて市教委は、「条例の『収集目的の告知』違反、『目的外使用』には当たらない。」「アンケートは保護者・児童生徒の『受けとめ』で、記入した人の個人情報。集約したら授業者の個人情報。」「『本人外収集』という認識はない。」などと言い張った。組合からの反論にも「見解の違い」として片付けようとしたが、組合として更に強い追求を続けた》
→→以下の点について、市教委は回答できなかった。
①15歳以下の個人情報収集には本人の承諾と保護者の了解がいるが、了解をとっていないこと。対象者が反対する保障もしていないこと。
②授業者の承諾をとっていないこと。
③アンケートを正規の時間に書かしていることは学習指導要領違反であること。
→→組合の「授業アンケートは個人情報保護条例違反と認識しており、問題点が多い」という指摘を理解し、もう一度精査する。改善を前提として、新年度の交渉で回答する。
G.勤務場所を離れた研修について
教育公務員特例法22条2項の「勤務場所を離れた研修」について、長期休業中において今後も変更がないことを確認されたい。また、それ以外においても変更がないことを確認されたい。
→→ 確認する
H.週休日服務の振替に関して
2004年度大阪府「週休日における教職員の教育活動等に係る服務の取扱いについて」の通知の運用については、昨年度2013年2月6日の交渉の場で確認された、以下の(1)~(6)までの再確認をされたい。
(1)業務の拡大につながらないこと。
(2)一方的に命じるものではなく、参加者の同意が必要であること。
(3)「週休日に行われた教育活動等」については、別の日に振り替えられねばならないこと。
(4)「週休日における教育活動等に係る実施報告書」の作成・管理の徹底をはかり、事前に振替日程の設定が確実に為されること。
(5)対象となるのは教職員(講師も含む)であり、若特・特嘱職員も含めて、この制度を管理職に都合良く利用させてはならないこと。
(6)これに関わる服務が週休日(非勤務日)においてである以上、「評価・育成システム」の「評価」対象ではなく、システムとは無関係であること。
→→ 確認する。
I.宿泊を伴う学校行事に関わる勤務時間の割り振りについて
(2)1泊2日の宿泊行事の「勤務の割振り変更」を、1日の「勤務を要しない日」と1回の「半日勤務日」とする(合計は1.5日)という事であったが、今後も変更がないこと。
→→1日の「勤務を要しない日」と1回の「半日勤務日」の割振り変更ができる(合計は1.5日)。さらに場合によっては2日の「勤務を要しない日」の割振り変更もある。
(11)児童生徒の安全確保を第一に、労働基準法に基づく適法な休憩時間を付与するために交代勤務が可能な引率人員の増員をはかること。
→→市教委として何ができるか考える。
(12)2012年2月7日、及び2012年8月30日の市教委交渉時に、「勤務時間の割振りに関する実態調査の実施について、平成24年度は検討する」との回答を得た。今年度は速やかに実態調査を実施すること。また実施にあたっては、休憩時間確保に向けた取り組みをはじめ勤務時間の割振りと割振り変更の在り方ならびに夜間勤務手当など学校現場に資する内容とされたい。
(調査項目)
①勤務時間の割振り(休憩時間を含む)。
②別の勤務日への割振り変更(勤務を要しない日などの扱い)。
③週休日の代休措置。
④休憩時間の明示の有無および取得状況。
⑤夜間勤務手当の請求時間数。
→→25年度は検討する。
J.学校警備員の昼休憩問題について
(1)小学校学校警備員の昼休憩中の警備は、職員への「お願い」で対応するのではなく、カメラ付きインターホンでの対応とするよう指導されたい。
→→学務課が、未だに職員への「お願い」で対応させている寿栄 小学校に対して、声をかける。
K.夏期休業中の勤務について
教職員の夏期休業中の勤務については、従来からの市教委回答「格段の理由が無く勤務を強制すべきものではない。また、『日直・宿直』の復活ではない。」を再確認されたい。
→→ 確認する。
L.学校環境衛生について
(1)1965年~80年に建築された市立小中学校の校舎11棟で施工不良工事があったと新聞報道されたが、その不良工事が起こった経過・原因・業者の責任等につき答えられたい。また、今後の対策工事の予定・業者への賠償請求等について答えられたい
→→該当の学校名と業者名を明らかにした資料を提供する。
(2)校舎等の耐震化について
2013年度に校舎の耐震化がなされた学校名と、2014年度の計画。また、市内全校の耐震化終了予定。
→→来年度工事予定校の資料提供する。平成27年度に完了予定。
(3)校舎の老朽化への対応策について
2013年度に校舎の老朽化対策がなされた学校名と、
2014年度の計画を知らされよ。
→→来年度工事予定校の資料提供する。
(6)昨年度より、夏休み5日間の水泳指導日が設定され、入水日が増加した。子どもの健康を鑑み、プール給水を2回に戻されよ。
《プールの水質、特に放射能に関する心配がある。測定はなされているのか問いただした》
→→していない。大気・水の放射能の測定要求あることについて保健給食課に伝える。
P.その他
《病休等の代替講師の配置が遅く、現場がとても困っている現状を、市教委に突きつけた》
→→代替講師の配置時期が遅くならないよう、最大限努力する。また、この現状を改善するよう府教委に働きかける。