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第11回口頭弁論(本人尋問1)報告

2006年7月28日掲載

 7月26日の第11回口頭弁論(本人尋問)の報告をします。

 まず、直前に裁判所から傍聴券の発行をすると言ってきたので、対応にあわてました。裁判所には夏休みとはいえ、溢れる心配はないと思うと言ったのですが、「混乱」を避けたいのが裁判長に判断でした。10枚を原告優先枠(被告は5枚)として貰い、30枚を1時半までに1階裏出口で配布(溢れた場合は抽選)でした。開始直前に来た人にも(傍聴券が余れば)到着順に傍聴券を配布してくれることになったので、混乱はありませんでした。傍聴券は全部はけたようです(傍聴席は49席)。沢山の傍聴は大変心強いものでした。

 本人陳述は原告松岡が2時間、長谷川が1時間でした。やはり2時間は長かったです。松岡の尋問は<総論><各論>の順の約束だったのですが、細川裁判官の尋問は、突然、柳川中学校での休憩時間の実態(各論)に入ってきたので、私も原告側尋問の志摩も感が狂いました。各論のなかに総論部分も混入していたので、裁判官の尋問と志摩さんの原告尋問で、事前に用意していた被告高槻市の休憩時間を保障してこなかった実態と責任については言うべきことは言えたと思います。

 さて、被告弁護人の反対尋問が曲者でした。被告大阪府の弁護士は穏当な尋問でしたが(しかし、肝心なつぼは突いてきました)、被告高槻市の弁護士の尋問は、これが弁護士の常套手段だったのかと後で思わせるずるい手口でした。反対尋問には、問いに対する答えしかできませんので、1つの穴のなかに押し込められ、大変苦労しました。「松岡さん、挑発にのるな!」という声を後ろの傍聴席からいただきました。しかし、後で傍聴者から聞きましたが、この場面は傍聴参加者は眠気をさまされ、エキサイトして一番おもしろかったようです。傍聴者のヤジと激励がとっても私を元気づけてくれました。

 後半の原告長谷川の段になって、裁判所側の判断で原告側の尋問、被告側の反対尋問、あれば裁判官の補充質問の順になりました。今後の3人の原告の尋問もこの方式でいくことになったので、この方が原告側にとって有利で楽です。長谷川の尋問に入りましたが、用意したシナリオ通りに進み、被告高槻市側の弁護士の反対尋問にも、冷静沈着に進みました。長谷川の応答、原告尋問の末広も堂にいったものでした。

 6月初め頃より、原告の学習会でずいぶんと準備をし、他の裁判の尋問の傍聴にも出かけ、準備万端整っていたのですが、僕らの経験としては、市教委や管理職を追及したり、「問いただす」ことには慣れていますが、「聞かれる立場」はなかなか身についていません。また、「短答式」の尋問には慣れていません。今回の経験を生かし、とことん被告を追いつめていってやろ思いました。

 最後の場面では被告校長に1年余り、書面・連絡等がいっていない事実を暴露し、陳述書等はぜひ被告校長に読んでいてもらいたいと被告高槻市側の道義的責任を追及しました。また、今回になってはじめて被告校長の2名に市教委が傍聴を依頼し、うち1人の被告校長が傍聴に出席しました(もう1人の校長は出席を拒否)。これで被告高槻市が校長の証人申請をする可能性はあると思いますが、今回の裁判ではまだ判断ができませんでした。校長尋問が成立すれば休憩時間を保障してこなかった被告高槻市の責任をさらに追及できます。また、この夏休み中に同僚証人に陳述書作成を依頼し、次回までに提出します。原告に有利な同僚の陳述書を提出することは重要です。

 次回尋問は、9月13日(水)午後1時45分、大阪地裁809号法廷です。今回に続いて原告3人の本人尋問です。ここで被告校長尋問をするかどうかの裁判所の判断が出ます。被告校長尋問をなんとしても実現すべく、さらに綿密に準備をして、裁判に臨みます。次回も傍聴をよろしくお願いします。