学校から

小学校教科書採択までに全ての情報の公開を実現

2014年10月12日掲載

 3年前、高槻市の中学校教科書採択で開示請求をしましたが、結果は実質的に非公開で、全面的な公開は9月1日以降でした。それで情報公開審査会に異議申立をし、「調査報告書」「学校意見書」は採択までに公開すべきという非常に有利な審査会「答申」と市教委決定を勝ち取りました。
 今年はそれを武器に教科書採択の過程をガラス張りにすべく、情報公開をかけました。その結果、8月1日の教科書採択の教育委員会会議より以前に教科書採択の情報を全面的に公開させることができました。公開させた情報は、具体的には「採択事務日程」、「選定委員名簿」、「選定委員会での配布資料」(このうち特に重要なものは「調査報告書」、「学校意見書」です。)、「選定委員会会議録」、「選定委員会答申」です。3年前の「答申」と決定で公開に心配があったのは、「選定委員名簿」、「選定委員会答申」の公開でした。 
(1)選定委員任命承認の教育委員会会議は秘密会とされました。それで選定委員名簿の公開請求をしましたが、名簿は公開されました。前回の中学校教科書採択時の審査会「答申」(別記で「委員名簿も審議資料の一部と位置付けて管理するといった対応が望まれる。」とある。)を添付したのがきいたようです。
(2)前回の異議申立では、選定委員会「答申」が(案)の段階(意志形成過程情報)であることを理由に非公開を妥当とする審査会「答申」、教育委員会「決定」でした。それで、選定委員会「答申」が市教委に提出された段階で請求することにしました。「答申」受理の日にすぐに私へ連絡するように市教委指導課に約束させていました。7月18日に指導課より受理したとの連絡があり、7月29日に情報提供で「答申」を入手しました。
(3)選定委員会の会議録の公開請求は今年初めてでした。会議録は「今後作成予定であるが、現時点では作成していないため」非公開でした。「会議公開の手引き」で会議録の作成については、「会議で委員の確認を得るものとし、その後、直ちにその写しを市民情報課へ送付する。送付期限は、おおむね1か月を目途とする」となっています。会議録が作成されたら連絡することを指導課に約束させ、会議録の作成を急ぐように要求し、採択の教育委員会会議までに第1回及び第2回の会議録、その後、第3回・第4回の会議録の情報提供をさせました。
(4)第2回選定委員会から教科書の検討に入っていますが、最後の所で姑息な小細工をしていることが分かりました。それは教科書会社名を伏せ、アルファベットで表記していたことです。これは会議録の情報提供としては不適切であると市民情報課に連絡し、市教委指導課に補足資料として「教科書会社名」の入った文書を付加させ、入手しました。なお、高槻市では2社を候補(順位なし)として選定します。
(5)8月1日に教科書採択の教育委員会会議があり、教科書が採択されました。現在では傍聴者に選定委員会「答申」が配布されるようになっています。採択後、教科書展示会での市民の意見、今回の教科書採択に関わって市教委に寄せられた市民・団体の意見の公開請求をし、入手しました。

(松岡)