【学童保育の概要】
学童保育とは、小学校の児童を放課後も預かってくれる施設です。学童保育の歴史が浅いため、学童保育所の作り運動、運営、父母会活動、指導員の労働条件など、解決していかなければいけないことも多くあるのが現状です。「自由国民社」の「現代用語の基礎知識」では以下のように紹介されています。
「学童保育」 (1996年版 現代用語の基礎知識より )
学童保育は親が働いていて放課後の保育が十分保障されない子供たちに対し、
家庭にかわる保育を行う施設・事業である。全国で約23万人の小学生が学童保
育を利用しているが、児童福祉法に明記されておらず、制度的には、各自治体ご
とに多様な形態で運営されている。共働き家庭の増大のなかで、明確な制度を求
める世論が高まっており、厚生省も制度化の検討を始めている。
学童保育は1960(昭和35)年代から働く父母たちによる設置運動が行わ
れて各地にひろがり現在977自治体、7、516ヶ所の設置をみている。この
うち約半数が公立の学童保育所で学校・児童館・その他の公共施設に併設されて
いる。そのほかに社会福祉協議会に委託されたり、父母会に委託されるなど、公
設民営の形態をとるものあるいは民設・民営で運営補助や人件費補助が出されて
いるもの、公的補助が全くなく運営されているものなど、設置、運営形態は多様
である。
1ヶ所あたり平均2.3人の指導員が配置されているが、正規雇用されている
指導員は約3割でそのほかは臨時・非常勤・アルバイトなど、不安定な態勢によ
って維持されている。
放課後や学校の長期休暇期間、5日制の土曜日など、日々子どもたちの生活・
遊び・学習などの活動のためになくてはならない施設となっている。厚生省は9
1年度から「放課後児童対策事業」として20人以上の規模の施設を対象に18
億円の補助金をだしており、さらに94年度からは41人をこえる施設の指導員
の加配加算分を予算化するなど対応を行っている。
少子化社会のなかで、働く母親の子育て支援にむけて、エンゼルプランの作成
が課題となり、学童保育の制度化の動向も注目されている。
(by ひらやん(VEM02365@niftyserve.or.jp))
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