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働く女性
たとえば、労働市場において、女性の参加は増えているにも関わらず、女性労働者たちは収入はより少なくなっている。 1990 年には女性労働者たちは男性の平均63%の給料を得ていた。 半分の女性たちは男性が 5 %以下しかつかない職についている。その反対に、男性の半分は女性労働力が 5 %以下しかつかない職業を独占している。家内労働者たちの大部分、 92 %は女性である。
教職は女性が優勢な職業である。とりわけ、小学校以下の教職に関しては、 99 %が女性である。これが第三次教育 (大学以上)になるとこの関係は逆になる。女性は教員のわずか 30 %しかしめていないのである。 リオデジャネイロ連邦大学(UFRJ)の教員のマリリア・ネト(Mari'lia Netto)はまさにこうした人の一人なのだが、彼女はこう評価する「基礎教育における女性教師が大多数であることはこれは1つの伝統といえるでしょう。でも大学においても学部課程では徐々にスペースを勝ち取ってきています。栄養学などにおいては女性が大部分を占めるにいたっている学科もあります。近い将来、大学院課程でも、教授団の中でも割合が変わり、男女の割合がつりあうようになる可能性はあるでしょう。」 1990年から1993年の全国住居サンプル調査 (Pesquisa Nacional por Amostra de Domici'lios, PNAD) のデータによると 15 年以上の教育を受けた 77 %の男性は最低賃金の5倍以上を得るのに対して、同じレベルの教育を受けた女性でその収入を得るのは 51 %にすぎない。社会学者、マリア・ローザ・ロンバルディ (Maria Rosa Lombardi) は女性は水平(職業の種類)面で、そして垂直(経歴による給料の階段)の面の双方で差別されていると分析する。
新しい選択
こうしたプロセスによって、女性たちは伝統的に女性の職業についたり、女性たちは家事の義務により縛られているので時間の拘束の少ない職業を選ぶようになるのだ。この研究者は女性労働者たちの収入が少ない理由として組合に属している割合が女性労働者の場合低いことを指摘している。 平等は農村の女性労働者も求めているものだ。 1993 年に出された論文によるデータでは、農業のセクターでは、 80 %の男性が収入のある仕事をする一方、女性で収入を得る仕事をしていたのは 29 %であった。農園では、同じ仕事についていても男性と女性では異なる収入になることがある。ペルナンブーコ州のサンタ・クルースでは農地での女性と男性の仕事はそれぞれ一日3レアル (約330円) と4レアル (約440円)という違う価格である。 同じ州でもベルモンテでは状況が異なる。マリーア・レニーラ・デ・ソウザ (Maria Lenira de Souza) は農業労働者組合の元代表だが、フェイジャオン豆を集める男性も女性も等しく1日3レアルの収入を得るという。彼女によると、この平等は地域の女性の闘いの獲得物だという。しかし、同時に女性たちは重労働とみなされる労働には呼ばれないことを強調している。つまり鍬と格闘するには十分な力がないとみなされているのである。 サンパウロのアンドラヂーナでは、「土地なし農民運動」の女性たちは集会を開き、自分たちの状況について議論した。夫たちが土地を取得した後は、彼女たちは自分たちのスペースについて何の権利もないことに気がつかざるをえなくなってしまうのだ。 |
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