Subject: [fem-women2000 622] 3/09 CSW45日本政府代表団ブリーフィング
From: lalamaziwa <lalamaziwa@jca.apc.org>
Date: Tue, 13 Mar 2001 05:24:01 -0500
Seq: 622
lalamaziwa です。 リライトに時間がかかりましたが、第1週が終わった時点で 行われた日本政府代表団の日本語ブリーフィングの報告です。 --------------------------------------------------------- 2001年3月8日金曜午後6:30〜 日本政府代表団ブリーフィング(日本語) 今週のまとめ ============ 各国のステートメントの中心となるのは、北京行動綱領の実施について。 日本は初日の午後にステートメントを出した。 基本計画の策定、国内機構などに言及。 女性2000年会議を踏まえて実施しようとしていることを報告したもの。 人間の安全保障が重要。それについての最近の動きを紹介した。日本は 今年の12月にUNICEFと共催して児童の人権の世界会議を開催する。 今回のCSWの討議は、作業方法(ワーキングメソッド)、2002 −2006の作業計画(ワーキングプラン)が中心となる。作業報告 をどういう構成で作業していくか?パネル形式で行うのか? general debate(一般討議)か?など、まだほとんど議論されていない。検討 のたたき台となる文書がまだ出ておらず、事務局文書をそのまま採択 するかどうかも決まっていない。だが、各国政府代表は細かいことで はなく、大枠の合意にむけて動いている。管理計画(マネジメントプ ラン)については、各国が意見を出している段階であり、来週から実 際の調整が始まる。 HIV/AIDSについてパネルディスカッションが行なわれた。 内容については報告をまとめると同時に決議文をまとめる動きがある。 今年の6月に・・・ 現在提出が予定されている決議案(Lドキュメント)は、 L1 公式会議文書の一覧 L2 パレスチナ問題について(SADCC=南部アフリカ開発機構が起草) L ________(アゼルバイジャン起草) L4 HIV/AIDSについて(ナミビア、ほか起草) L5 アフガニスタン問題=タリバンについて(米国起草) L6 国連機関におけるジェンダーバランス(カナダ・豪州・NZ起草) 決議案は、来週月曜の午後の全体会に提出される。 --------------------------------------------------------------------- Q。中期計画のテーマは、あの通りで進めることでよいということになっているか? (※ 3/7 と 3/9に討議のまとめがノンペーパーとして配布された。) A。日本の中で話をしている。今日メキシコから出た提案で、女性の エンパワメントと教育の提案があったが、これは唐突であった。他の 提案は内容的な問題はない。日本政府としては政策の進行、報告とか み合うかどうかの判断をするが、内容としては問題ないと思う。 Q.ICTを2003年ではなく、2002年に、という提案があるようだが。 A.ICTについては、2003年よりも2002年の方がジェンダー の視点を入れられて良いが、他の年でもいいと思う。EUが1年に2 テーマとすることを強く主張している。テーマ割の調整でごたごたし たくない(いたずらに時間を費やしたくない)という気持ちが全体に ある。 Q。HIV/AIDSについて、日本政府の考えは? A.おおざっぱなスタンスとしては、ステートメントにはあまりはい ってないが、重要だという認識はある。日本の場合、新しい動きや成 果だけを報告するという事務局の方針に忠実にしているので、過去の 実績については触れていない。この分野については過去に一定の報告 をしている。 Q。レイシズムにジェンダーの視点を入れなければならないとNGO は頑張っているが、日本でどう取り組めるか?ジェンダーと人種問題 の関係性を明確にしたいということだが。 A。2000年以降政策的に何かあったかというと、無いのでステー トメントには入ってない。 Q。国連事務総長(SG)の報告に基づく事務局案を強化するという ことだが、日本政府は支持してもらえるのか? A.出てきたものによる。 Q。アフリカとアジアは異なる。アジアではマイノリティーが中心に なり、外国人労働者の問題がある。外国の人が低い賃金で雇われてい ること、差別的傾向が強くなっていること、などがある。日本につい ては部落の問題も出ている。インド政府がカーストを避けようとして いる中で、日本も部落問題に言及しないと頑張るようなことになると 恥ずかしい。 A。個人的な部落問題が人種差別なのか?社会的な出自による差別を 含むのかという点は難しい話なので、政府見解を述べるのは難しい。 Q.人種差別条約の定義では出自も入っている。 A.定義については厳しい議論があるので、この場ではっきりと答え られない。 Q.今後のことを考えると、人種差別のことが出てこないのは先がな い(CSWで扱うつもりがない)ということか? A.パネル討議そのものはディベートである。本来は個人の立場で意 見を交わす場ということになっているが、それでもアピールしたいこ とがある国はステートメントを読んでいる。日本からはパネルに対し て準備していないし、準備するつもりはない。 Q.以前は人種問題として扱う範囲に ethnicity や age も入ってい たと思うが、なぜ含まないことになったのか? A. Q。2005年に世界女性会議を開きたいという話があるが、日本政 府レベルでは開催を検討しているか? A。世界会議の開催を求める声が強いということは聞いている。 通常、この種のフォローアップを検討する場合、レビューを進め る中で、各国から開催提案出てくれば徐々に現実のものとなる。まだ、 前のレビューが終わったばかりなので、時期尚早だろう。開催するの であればその2年くらい前に決まるだろう。 2005年にレビュー会議は開くべきということは政治宣言に入れた。 だが、会議の形式がどのような位置付けのものになるかは今の時点で はわからない。 日本で開催する可能性については、今年12月に開く国際会議もある し、人口会議の方で世界会議を日本で開くことに向けてNGOが猛烈 に働きかけをしているということも考慮する必要がある。 だが、2005年をアジア太平洋でという可能性はある。 Q.ブラヒミンレポート(アルジェリアの代表部が言及)の位置付けは? A.これは代表部の人たちが集まって作ったもの。内容見て支持する か修正を加えて支持するかきめる予定。JUSCANZとして提出し たものではない。 Q.今回の政府のグルーピングはどうなっているか? リオグループ(リオで会議を開いたグループ=ラ米の準備会議) や、SLAC、GLULA(グルーラ)などいろいろあるようだが。 A.途上国のグループの基本はG77中国で課題によってラ米が独自 集まることもあるようだ。 Q.起草グループ(ドラフティング・グループ)はインフォーマル会 議ということだが全部NGOにもオープンと考えてよいか? A.決議の起草作業は、事務局がいろいろな意見を取り込んだ形でま とめを作っている。起草グループでは、それを採択することでよいか どうか検討する場である。その意味ではオープンだ。 Q.省庁改変で調整がしやすくなったことなどはあるか? A.表現はよくないが、内閣府が少し高い位置から調整することにな ったことで連携が深まることが期待できる.これまで審議会の形で有 識者の会議があったが、今後は各省の関係も深まるだろう。しかし、 一夜にして変わるわけではないので、これから徐々にということだ。 Q.条約を担当する象徴はどこか?国際会議の招致は外務省か?内閣府か? A.男女共同参画については内閣府である。だが、AIDS、児童な ど特定のものについてはそれぞれ違う。国際会議になると、外務省が 担当する.外交は外務省の管轄なので内閣府が勝手にやれないが、国 内での調整は内閣府が行う形になる。 Q.すると、会議招致の働きかけをするならば、内閣府と外務省の両 方にした方がいいのか? A.省毎の組織をすべて把握しているわけではないが、国際会議をや るときは「日本政府がやる」ことになる。今回ここにきた省庁は「日 本政府」として、労働厚生省から労働系担当官、厚生系担当官がきて いる。内閣府は立場上3名来ている。 Q。paid work, unpaid work の関連も扱いやすくなると考えていいか? A.私たちの中でも切り分けが難しい。働く女性、児童は別々にやってきた。 Q.メンタルへルスが2年前から出てきているが、ODAに反映させ るなどの対応はしているか? A.関係者全員がCSWに参加することはできないので、報告をして、 伝わるようにしている。 Q.NGOの議論でいろいろ出ているが、どうすれば日本政府にフィー ドバックできるか? A.政府側として得た情報はフィードバックしているが、全部を把握 しているわけではない。代表団の方でフォローできていないところで 行われた議論については情報提供してもらえれば、報告に反映させら れる。インプットの方法に定型はない。会議の休憩時間などを使って、 できるかぎりフォローしたいと思っている。 Q.メンタルへルスのカウンセリングが出ている。 A.メンタルへルスの視点というより、勝手にAIDS試験してはい けないといった人権の視点からの指摘ではないか? Q.厚生省はAIDSデータ実際に持っているか? A.データは一定のものが厚生白書に入っている。 Q.省庁間の担当の方で定期的に情報交換などしているか? A.具体的なプロジェクトについては連絡会議がある。ここに来る人 たちでは非公式の情報交換はしている。 各省庁に男女共同参画担当が居るので、定期的に情報交換はしている が、だからといって、そこから形のあるプロジェクトが出てくるかど うかは別の問題。 Q.AIDS防止教育を性教育の一環として労働厚生省と文部省が共 同して動く可能性があるか? A.エイズについては、学校教育の中で、扱っているが、女性の観点 かというと・・・? ビデオ作ったり、パンフを作ったりしている。 いろいろ重層的に取り組まれてはいるが、女性の視点が出ているかど うかは。。。 A.平成10年に2000年プランに基づいて研究会を持った。○○ ○の報告書がある。4本柱をたてたもので、18歳までに避妊方法に ついて正しい知識をもつようにするなど掲げている。厚生労働省だけ では無理なので、リプロ○○を作りたいという話はあったが資金が取 れず、母子○○が作ることになった。成果物を具体的に配るときは、 教育委員会を通じて校長が判断するので、どういう配られ方をするか は分からない。 Q.代表団女性だが、男性がぜんぜん居ないというのも、各省庁で男 女共同参画についてどの程度重点が置かれているか疑問になる。会議 参加者以外の人は無関心なのか? A.いまはたまたま女性だけの代表団になっているが来週から男性も 来る。男女共同参画局も40数人中男15名、女27名である。 女性に関する問題になると女性ということはある。だが、局になった ということは、局として目的をもって動くということである。 A.逆にNGOの参加者が女性ばかりという点についても何故そうな のか問いたい. A.外務省人権人道課は今回の担当者はたまたま女性ということだ.2000 年会議のときの担当は男性であった. A.女性の健康については研究者がまだ育っていないという問題があり、 15名中2名しか男性の研究者が居ない。 Q.次回のブリーフィングの予定は? A.週に2回開催を要請されているが、代表団の人手不足があるので、 NGO側で調整して木曜か金曜に1回ということにしたい。時間は、 インフォーマルの時間にあわせて随時調整. Q.CSWの最後に1回ではロビーができない. A.本格的なロビーなら、CSWの前からやらないと間に合わない. 文言の提案などなら、ブリーフィングの場を待つ必要もないので、議 場でも随時コンタクトできる. ※ 3/12 の段階で、第二回ブリーフィングを水曜午後2時半に設定するこ とになった. 場所:Conference Room 2 (全体会会場)の中の空いている場所にて. 場所がとれなければ、別の場所に移動.移動先はConf Rm 2 に書置きする. _________________________________________________________________________ fem-Women2000@jca.apc.org for Women 2000, UN Special Session on Beijing+5 Searcheable Archive http://www.jca.apc.org/fem/news/women2000/index.shtml visit fem-net HomePage for other mailing lists http://www.jca.apc.org/fem