Subject: [fem-women2000 204] WA2000 CSW: Daily News 8 - 日本語 - 03/09/00
From: "Oda Yukiko" <oda@kfaw.or.jp>
Date: Tue, 21 Mar 2000 10:06:05 +0900
Seq: 204

以下はWomenAction のDaily News の一部の抄訳です。lalamaziwaさんからのお願い
(北京+5情報の翻訳)に答えて流します。随分古い情報になりすみません。間違って
いたら訂正してください。おだ

CSW: Daily News 8 - 日本語 - 03/09/00

WomenAction Daily Bulletin Number 8 (3月9日)

社説―国際女性の日に寄せて
2000年3月8日は21世紀最初の国際女性の日であり、また安全保障理事会の理事長が出
席した初めての女性の日でもあった。彼の出席は歴史的なことであり、国連のあらゆ
るところでジェンダー間の平等が語られていることを示すものであった。しかし、メ
アリ・ロビンソン人権高等弁務官が思い起こさせてくれたように、これは単なるお祝
いの日ではなく、内省の日でもある。また、女性の権利のすべての侵害に対して抗議
の行動を起こすべき日でもある。過去50年の歩みを祝うことは必要だが、同時に女性
の被害者がいまだ後を絶たないことに思いを致すべきである。我々は協力のために多
様な戦略をたて、持続可能な平和を打ち立てるために女性が働ける場を作り出さねば
ならない。女性は言葉だけでは喜ばない。我々は女性の人権を尊重しているという証
拠を見たいのだ。
いつか、女性の人権に対する侵害は過去のものになったことを祝う最初の女性の日を
迎えたいものだ!

適切なる情報コミュニケーション技術:アクセスの定義
我々がアクセスと言う時は何を意味しているのか?  コミュニケーションの道具や言
語、情報または資源のことを言うのか?  と言う質問が、メディア・コーカスで参加
者から投げかけられ、3月7日に議論された。そして、アクセスとは、女性の適切なる
情報へのあらゆる形態のコミュニケーションによるアクセスを意味することを確認し
た。これにはラジオ、新しい情報通信技術、伝統的なメディアが含まれる。北京+5
文書のOutcomes Documentにこの文言を入れたいと考えているので、このような合意
に達することは重要である。
参加者はそれぞれの関心事について話した。それにはITU(国際電話通信連盟)が放
送をどう割り当てるか、メディア関係者に対するジェンダーに敏感になるための訓
練、メディアを利用して特に南の女性の喫煙を進めていることなどが問題として上げ
られた。女性とメディア・コーカスではこれらの問題を引き続き定期会合で話し合う
ことで合意した。

インタビュー:国連におけるジェンダーの主流化
キャロライン・ハンナンは国連事務総長ジェンダー問題および女性の向上のための特
別顧問部の事務局長である。彼女はアンジェラ・キングの助言に従い、法的事項、平
和維持、武装解除、政治的事項を扱っている。例えば東チモールの憲法制定過程にお
いてジェンダーの視点を入れることである。この分野でたくさんの女性NGOがよい働
きをしているが、そのことが記録されていないので分からない。その経験を分かち合
うよう協力したい。「私の仕事は必要な情報を持っている人をつなぐことです」と彼
女は言う。連絡先はhannnann@un.org

NGOコーカス情報:
労働組合連合(Trade Union Coalition)が働く女性コーカスを開始
  3月8日の朝のブリーフィングで500人のNGOの参加者は、認識されていない仕事を認
めさせるための女性のストライキに同調するため1分間、立ったまま沈黙した。

  2日前、国際自由労働組合・国際公務員連合・国際教育の3者が働く女性に関する
ワークショップを共催した。参加者は女性と仕事コーカスを作り、女性と仕事に関わ
る平等のために問題を調査し、経済のグローバル化のもとで、女性の仕事が認識さ
れ、評価され、公正に報酬を受けられ、労働基準に関して適切な法的支援を受けられ
るようにすることにした。コーカスは労働組合や関連分野のNGOと話し合いながら、
6月の特別総会やILOの母体保護条約見直し会議、などでロビーイングを行う予定で
ある。共同声明はwww.womenaction.org。

平和コーカス
  3月8日朝のブリーフィングで、平和コーカスはNGOに対し以下の2つの点でのロ
ビーイングの支援を要請した。第1は安全保障理事会がジェンダーにセンシティブに
なるようにすること、第2は安全保障理事会に女性と武力紛争に関する公開の特別総
会を開かせることである。平和コーカスはいくつかの優先課題を上げている。人間の
安全を保障する環境を作り戦争を防ぐ、国際犯罪法廷を批准し免罰を終わらせる、女
性の平和のための組織のために資源を割く、戦士の最低年齢を18歳に上げる、であ
る。

地域:
アジア太平洋の女性は優先順位を主張
アジア太平洋女性ウォッチ(APWW)は地域の北京行動綱領の実施を監視するグループを
含む女性グループの連合体でであり、進行中の国連第44回女性の地位委員会に次のこ
とを働きかけている。
1. 女性と経済に関しては、グローバリゼーション、WTOの政策、債務が地域の女性
に負の影響を及ぼしていることについて。
2. 女性と少女の人権に関しては、引き続き、女性に対する暴力、強姦、人身売
買、強制売春、"名誉"殺人、少数民の周辺化、土地の権利とリプロダクティブ・ライ
ツの拒否を訴える。
3. 紛争下の女性に関しては、軍事化の進行と地域の紛争に女性が巻き込まれてい
ることについて。
4. 制度的仕組みではジェンダーの主流化や女性の主流化を可能にするような教育
改革をすすめるための戦略により強く焦点をあてることについて。
5. 政治および意思決定への参加に関しては、依然女性の参加が低いことについ
て。
APWWは具体的な文言を通してこれらの5点を現在進行中のOutcomes Documentに入れる
ようロビーイングしている。

特別イベント:ユースは女性の人権を求める(Youth for Women's Rights)
  3月8日のブリーフィングの最後に、会場のあちこちに散らばっていた30人の若い女
性と1人の男性が立ちあがった。彼らの着ていたカラフルなT-シャツには、「祝 国際
女性の日、ユースは女性の人権を求める」と書かれていた。彼らは、女性の自由の障
害について書いた幕を広げ、踊りながら「女性は権利を祝う(Women Celebrating
Rights)」とスペイン語、フランス語、英語で同時に叫んだ。部屋にいた人たちも加
わって、最後にいっせいに大声で「ユースは女性の人権を求める」と叫んで終わっ
た。感動的でやる気にさせられた出来事だった。

「黒人の女性」が平和のセションで示威行動
国際女性の日の「女性は平和のために連帯する」という会合で、「黒人女性」のメン
バーは、黒の服を着、自分達を示す幕を掲げ、力強く示威行動をした。彼女たちは、
前ユーゴスラビアの各地の女性のこと、軍事化に注意を向け、あらゆるレベルでの戦
争と暴力を拒否しようと呼びかけた。メンバーの1人が読み上げた文書には、特に戦
争に反対して闘っている女性のことに触れていた。彼女たちは参加者に戦争の犠牲者
を追悼して1分間の黙祷を呼びかけた。詳細は
www.igc.org/balkans.wib/index.html。

女性の日のデモ
CSWに参加している女性グループとNGOは、お昼に国連本部の向かい側で女性の日のデ
モを組織した。抗議の旗と花を手に女性たちは、単にジェンダーの問題だけでなく、
政治、経済、社会の問題について、公平と公正とのための闘おうと呼びかけた。

CSWの非公式会合についての情報は Earth Negotiations Bulletin:
www.iisd.ca/4wcw.csw44参照。
国際女性の日に向けての、国連安全保障理事会チョードリ理事長のスピーチは
www.womenaction.org



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