Subject: [fem-events 366] 参議院比例代表非拘束名簿制に反対する市民団体共同声明<最新版>
From: lalamaziwa <lalamaziwa@jca.apc.org>
Date: Mon, 16 Oct 2000 17:41:44 +0900
Seq: 366

転載します。--lalamaziwa

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<<転載大歓迎>>
先日からお知らせしている「とめよう!自公保暴走国会」の関連で、「政府与党の
国会のルールを無視した暴走を許すな!参議院比例代表非拘束名簿制に反対する市
民団体共同声明」の最新版ができましたので、お知らせします。
ぜひとも、各人の知人・友人に流したり、参加しているメーリングリストに転載し
ていただきますようお願いします。
日本消費者連盟 吉村


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政府与党の国会のルールを無視した暴走を許すな!
参議院比例代表非拘束名簿制に反対する市民団体共同声明

1 なぜ全国区から比例代表に変えたのかを思い起こそう
 私たちは参議院の比例代表非拘束名簿に次の理由で反対します。
 選挙制度は民主主義のルールそのものであり、国政の基本を定めるものです。決して党
利党略で決められてはならないものです。
 非拘束名簿の比例代表制というのは、票の横流しの可能な旧全国区制と考えればよいと
思います。現在の参議院の比例代表制は全国区制がお金がかかりすぎるため金権選挙とな
り、またタレント候補ばかりが目立つ選挙となったことから、参議院をお金のかからない
選挙で政党本位の議会制にしていくために導入されたと記憶しています。

2 タレントへの投票の横流しで落ち目の与党を救済図る
 今回政府与党がこのような制度を持ち出してきているのは自民党や公明党・保守党の人
気ががた落ちで、とても比例代表選挙で政党名を書いてもらうのは不可能だと考えて、だ
れか人気のあるタレントかスポーツ選手を担いで、その個人名で大量得票をとり、その票
を横流しして大量当選をねらっているとしか思えないのです。

3 業界団体を抱える自民党に有利
 この制度は沢山の財界、医師会、宗教団体などの業界団体を傘下に抱えている自民党に
大変有利です。自民党の比例代表候補には大規模な業界団体の代表が含まれていますが、
現在の比例代表制では名簿が公表されると上位の団体は安心して選挙運動をしなくなり、
また下位の団体も当選をあきらめて選挙運動をしなくなるとされてきました。自民党の選
挙マシーンである業界団体にお金を使わせてフルに動かすには非拘束名簿式で業界団体代
表に競争させるのが何よりも好都合なのです。

4 女性に不利
 さきの衆議院で女性議員が増加しましたが、ほとんどが比例区で当選しています。比例
代表制が女性議員を増やすには有効であることは、世界的に認められています。北京世界
女性会議の行動綱領でも、政策決定分野に少なくとも30%は女性がしめるべきと言われ
ていますが、日本がこの時期に、比例代表制を放棄することはこの綱領にも反します。今
回の非拘束名簿制では、せっかく衆議院7%、参議院17%に増えてきた女性議員がまた
減少しかねません。
 非拘束名簿式となれば小選挙区と同様に、無名でお金もないけれども政治を変えたいと
願う若者などの新人候補が当選することも大変困難になってしまいます。そのような意味
でも民主主義的な制度とは到底言えません。

5 全党一致の合意を無視
 実は今年の2月25日には参議院の代表者会議で全党一致で次の参議院選挙を拘束名簿
式比例代表制で行うことが合意され、6月にも再度確認されているのです。政府与党の突
然の非拘束名簿式の提案は明らかな国会のルール違反です。不人気な自らの政党に有利に
選挙直前に選挙制度そのものを無理矢理変えてしまおうというのは、試合に負けそうなプ
レイヤーが突然ルールを変えてくるようなものです。

6 久世問題を理由とするのは居直り強盗の論理
 今回の制度改革は自民党の久世前金融再生委員長がある企業から資金提供を、ある宗教
団体から名簿提供を受けて自民党の比例代表名簿順位を買い取っていたことが発覚したこ
とから浮上してきたものです。しかし、自らの腐敗を理由に、選挙制度を自党に有利にね
じ曲げてしまうようなやり方は、盗人猛々しいにもほどがあるのではないでしょうか。参
議院自民党の村上正邦議員会長を支援するKSD中小企業経営者福祉事業団の背任問題も
全く解明されていません。そして、非拘束名簿式となれば裏で行われていた金と票のやり
とりが公然と表で行われる文字通りの金権選挙となることは目に見えています。

7 市民をなめきった与党提案
 現在国会では野党の民主党・日本共産党・社会民主党・自由党が一致してこの法案をご
り押しする政府与党のやり方を批判して必死の抵抗をしています。しかし、市民の支えが
なければ数の暴力に立ち向かうことはできません。私たちは、昨年盗聴法について、市民
の多くが反対している中で、当時の与党の数のごり押しで成立を図るという暴挙を目の当
たりにしました。今回の非拘束式名簿という提案は人気タレントを立てれば市民はだまさ
れて与党候補に票を入れるだろうと言う、悪徳商法にも似たやり方で選挙に勝とうとする
もので、とことん市民をなめきったものです。こんなことは許せません。

8 市民団体は非拘束比例代表制にあくまで反対する
 私たちはこれまでさまざまな市民的な活動に取り組んできました。今回の非拘束名簿式
の提案は内容的にも手続的にも国会に私たち市民の代表を送り出すことができるかどうか
という民主主義の枠組みにかかわっています。私たちはこのような提案がごり押しされる
とすれば民主主義の否定であると考えます。私たちはあくまで非拘束式名簿制の導入に反
対することをアピールします。

呼びかけ人
海渡 雄一(弁護士)               富山 洋子(日本消費者連盟)
小林 則子(海洋ジャーナリスト)         平湯 真人(弁護士)、
佐々木光明(大学教員)              福田 雅章(一橋大学教員)
佐高  信(評論家)               山口 泰子(婦人民主クラブ)
高田  健(許すな!憲法改悪・市民連絡会)
大倉 一美(カトリック東京教区正義と平和委員会)

賛同団体(順不同)
アンポをつぶせ!ちょうちんデモの会
川崎市民の寺子屋
草の実会
子どもと教科書21かながわの会
自公保ストップ首都圏ネットワーク
少年少女組織を育てる全国センター
戦争への道を許さない北・板橋・豊島の女たちの会
全日本国立医療労働組合
天皇制を問い続けるかながわ連絡会議
盗聴法(組織的犯罪対策立法)に反対する神奈川市民の会
日本消費者連盟
日本基督教団神奈川教区国家機密法反対特別委員会
ぴ〜す・め〜る
ピースネット
婦人民主クラブ
平和をつくる大和市民の会
未来を考える会
民族差別を考える会・むくげ
許すな憲法改悪・市民連絡会
許すな憲法改悪目黒の会
横浜事件の再審を実現しよう!全国ネットワーク

共同声明集約先:日本消費者連盟 report@jca.apc.org FAX03-3715-9378     
          東京都目黒区目黒本町1−10−16

参議院比例代表非拘束名簿制に反対する
市民団体共同声明に賛同します

団体名:                              

住 所:                              

TEL:              FAX:            
メールアドレス: 

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