Subject: Re: (no title)
From: Yayori Matsui <yayori@jca.ax.apc.org>
Date: Sat, 26 Jun 1999 01:18:58 +0900 (JST)
Seq: 138
牧田真由美さま、 北京JAC全国シンポジウムの案内を見ました。内容に疑問を感じています。 GOとNGOのパートナーシップのパネルディスカッションや男女行動参画社会基本法の評価、外務官僚がゲストスピーカーなど、GOつまり政府との協力を強める方向でのシンポジウムを今この時期になぜ開くのか信じられないのです。 日米ガイドライン関連法、盗聴法、組対法、住民台帳法、入管法、そして、日の丸君が代法制化、さらに憲法調査会法、そのうえ、民主党の緊急体制法(有事立法)・・・、新聞を開くたびに恐ろしい法律が続々成立しつつあり、恐怖を感じる今日このごろです。国家主義というのかファシズムというのか、社会全体の軍事化というのか、とにかく抑圧的な国家になりつつあることを日々実感しています。「普通の国」、つまり戦争ができない国家からできる国家に変るつつあるからです。 私が今取り組んでいる「慰安婦」問題にしても、日本国家は決してその責任者である戦犯を処罰もせず、法的責任を認めません。つまり、戦前と切れていないのです。 そのような国家(GO)とパートナーシップを強めるなどということが考えられるのでしょうか。戦前、日本の女性たちが軍国主義に加担していった歴史の繰り返しになることを恐れます。もし、現在の政治の状況を問わずに男女平等(男女共同参画などというGOが使うまやかしの言葉は私は使いませんので)を語るとしたら、戦争中に銃後の女性の社会進出を肯定するのに似たことになりはしないでしょうか。ですから、女性の政界進出が政策抜きでもてはやされていることにも危惧を感じざるを得ません。 とにかく、このシンポジウムが戦後最悪の政治状況だという危機感が反映されていないどころか、そのような流れに抵抗するのでなく推進する結果になることを憂慮します。そうなれば、北京JACがかつての大日本愛国婦人会の轍を踏むことになりかねません。 最近、日本のNGOはNPO法の成立が示すようにどんどん体制内化して骨抜きになっています。それで、アジア女性資料センターの機関誌「女たちの21世紀」の最近号(18号)で、「NGO・女性・地球社会」という特集を組んで、このような傾向に対して警鐘を鳴らしたのです。 大政翼賛社会となってきた日本では、このような意見はすでに、批判的過ぎるとか、過激とか、極端とか、やっかいな少数意見として危険視されるかも知れません。 しかし、真の男女平等、女性の人権は日本の民主化、非軍事化ときり放しては実現できないと私は思っています。そのような方向でシンポジウムが行なわれてほしいと切に願います。そうでなければこの国の最近の流れに対する私の不安と恐怖は増すばかりでしょう。私の問題提起を受けとめてくださると信じつつ。 松井やより On Tue, 22 Jun 1999 22:04:11 +0900 (JST), <&s> makitamayumi <tontaka@jca.ax.apc.org> san, > > 北京JAC第4回全国シンポジウム 「国連女性2000年会議に向けて」 > 7月10日・12日 静岡市 静岡県女性総合センター・あざれあ > 10日(土)10時30分〜12時30分 > 女性たちの歩み 1995〜2000 男女共同参画社会基本法の評価と課題 > 大沢真理 > > パネルディスカッション GOとNGOのパートナーシップの新しい発展を目 > 指して > パネリスト 有松育子(総理府男女共同参画室企画室)交渉中 > 吉岡睦子(弁護士) > コーディネーター 森屋裕子(世界女性会議ネットワーク) > > 分科会 13時30分〜16時 > A女性と貧困 貧困で苦しむ女性のいないオルターナティブな社会をめざして > B女性と教育 男女平等? > C女性と健康 なじんで愛すわたしのからだ〜どうする・こうした・更年期 > D女性に対する暴力 女性に対する暴力防止法制定に向けて > E女性と紛争 日本のNGO/NPOの「ジェンダーと紛争」への取り組み > F女性と経済 今女性の「労働権」は 〜なぜ女たちは103万円の壁を越えられ > ないか > G女性の政治参画 99統一地方自治体選挙からの出発 > H女性の地位向上のための制度的な仕組み〜男女共同参画社会基本法を私たち > の手に! > I女性と人権 女性の人権 ローカルからグローバルへ > J女性とメディア 女性の視点からメディアを作りかえる > L女性と環境 地域から世界へ > > 4時20分〜5時50分 > 議員コーカス ラウンドテーブル・フリートーク > 「女性議員は何を変えていくか 共に行動するネットワークを目指して」 > スピーカー 大脇雅子 清水澄子 小宮山洋子ほか > > 11日(日)9時30分〜12時 > シンポジウム フォローアップ・アクション > 「国連女性2000年会議に向けて」 > ゲストスピーカー 越智淳子(外務省人権難民課)交渉中 > 橋本ヒロ子他 > > 参加費 二日間通しで3000円 > 交流会参加費3000円 > 託児あり > 連絡先 TEL053−454−1261 > FAX053−452−2103 > 松井やより <yayori@jca.ax.apc.org> ------------------------------------ アジア女性資料センター代表 フリージャーナリスト 155-0032東京都世田谷区代沢3-9-5-203 Tel 03-3412-2775 Fax 03-3412-2765 ------------------------------------