生活クラブ虹の街との共催企画「ラオス学習会」

10月11日(月)JVC(日本国際ボランティアセンター)のラオス現地駐在員、山室良平氏を講師にお迎えし、オンラインの学習会を開催しました。生活クラブ虹の街の組合員、アーシアン会員の方を対象とした企画で、56名の方々にご参加いただきました。

オンラインにて配信中の様子
スペース渚よりオンライン配信
講師 JVC山室氏
師 JVC山室氏

「ラオスってどんな国?」「なぜラオスに支援が必要なの?」などラオスのことをあまり知らない方を対象とした内容でしたが、参加していただいた方々はラオスを身近に感じ、関心を持っていただいたのではないかと思います。アーシアンがJVCの支援を始めたのは、生活クラブからの紹介がきっかけです。繋がりが長年にわたる支援となり、このような学習会を共催できたことはとても有意義だと感じています。

参加者からの質問と回答をご紹介します。

Q.*コミュニティ林について色々な規則があるようですが、村人にはどの程度浸透し、守られているのでしょうか?

A.6カ所で制限を設けてから8~20カ月経ちますが、違反は1カ所で1回でした。JVCは少なくとも半年は村人と話し合いを重ねた上でミュニティ林を設置し、村人たちが主体となり、禁止事項を確認し保全の意義を話し合っていて、ほとんどの住民に浸透していると思います。

Q.ラオスの教育、子どもたちの生活や学校、進学就職状況を教えてください。

A.活動地の農村では義務教育(9年)を修了する子どもは5~6割くらいだと思います。多くの子どもが親と同じように農業を営むようになり、10代後半~30代の村人のうち、4人に1人くらいが一度はタイや国内の都市に出稼ぎに出ていると思います。

Q.平均的な家族構成と農業に携わる家族の平均年収、外国企業で働く人の月収や役人(公務員)の月収と比較できたら教えてください。

A.活動村の平均世帯人数は6.4人です。平均現金収入は月3千円くらいだと思います。外国企業で働く人は平均で月2万5千円、地方の下級役人の月収は1万4千円から2万円くらいです。精米は1㎏40円~50円、塩1㎏60~80円、屋台の軽食が1食130~200円くらいです。ただし農民は現金よりも自分で作った農産物や採取した林産物や魚に頼っていますし、現金に頼る暮らしをしている人は公務員も含めて副業を持っている人がほとんどなので、ひとつの給与の額では比較しづらいです。

*コミュニティ林・・・住民自身が守る森。公共の目的以外には木を切ってはいけない、非木材産物は販売するためには採ってはいけない等の決まりがある。