第7回  口頭弁論報告

 

# 皆様、お盆休みはゆっくりと過ごせましたでしょうか。  台風は、大丈夫でしたか?。

◆ 8/21、第7回弁論です。

定時5分前に開廷。「すこし早いけど大丈夫ですか?」(裁判長)。双方異論なし。裁判長、早速「被告側書面」の確認(今回は被告側提出の番)、及び「提出証拠」類のチェックに入りました。

「えーっと、この『判決文』ですが、どういう趣旨なんでしょう?」、「その事案は人格権侵害を認めたものですが、本件とも関係があると思われますので、検討して頂きたく・・・」。

「こちらは?」、「原告が『目の部分』の描き方を問題としていますので、眼鏡からはみ出した部分を直してみたものです。それで比較して頂ければと」、「成るほど。それであれですか?、たいして変わらないよってことですか?」「そうですね」。

「こちらの写真は?」、「3が原告の提出したものでして、4は朝日新聞に載った原告の肖像写真です」、「やや伏し目がちのものですね」、「はい。漫画全体をそちらの写真に変えてみたものです」。

「えーっと、この『判決評釈』ですけど、これは特にどこを見ろと?」、「はい。別件訴訟について、原告書籍は『正当な範囲内の引用とは言い難い』という評釈が為されております」。

大体こんなやり取りが行われました。

 

◆ 今回は、小林・小学館ともに頑張ったみたいですね(笑)。

前回報告の通り、今回提出の「反論」書面が勝敗の行方を左右するであろうこと、さすがに被告側(主に小学館)も理解しているということでしょう。双方大部な準備書面です。

そして注目すべきは、「視覚的証拠」を何点か提出してきたこと。前回上杉側が出した視覚的方法での証拠、その方法をそっくり真似て、頑張ってコピ−しまくったみたいです。

(やってみて解ったでしょうけど、結構面倒くさいんですね、あの証拠。一章分、丸々顔を取り替えなきゃならない。大きさも、コマごとに大体合わせなくちゃならないし。)

しかし・・・。

「書面」自体は未読なんで、まだ何とも言えないのですが、例えば「絵」での肖像を「写真」に貼り替えた所で、では一体何を立証しようと言うのでしょう?。だって写真なら、即「肖像権侵害」ということになってしまい、かえって小林自身の首を絞める主張のような気もするんですけどね。

一体全体、本件とどこで何が交差するのだろう?。(「立証趣旨」が、よう解りませぬ。)

前回報告で、「上杉側の反論が無ければ結審」みたいなことを書いてしまいましたが(あれはちょっと断定し過ぎでした。すみません)、上杉氏・高橋弁護士共に、更なる反論を提出することは当然といった風情です。やっぱり、簡単には終わらないもんですね、裁判って。

 

◆ 「えーっと、原告側ですが、何かありますか?」、「次回反論したいと思います」、「そうですね。それで、それに対する反論ですけど、もう要らないだろうと思います。そこで今後の『立証計画』なんですけど、どうですか?、原告の方は何か副案はありますか?」、「それも含めて、次回」。「では原告の反論があって、それから先ということでよいですね?(双方に)」。異論無し。

と言うわけで、どうやらもう少しかかりそうな雲行きであります。年内結審は、もはや絶望的。

いつまで続くぞ、「楽しむ会」(笑)。

最後に裁判長が言った「立証計画」。どうもこの意味が正確にはよく解りません、私。

今までの全ての書面が、「立証」の段取り(もしくは立証の「内実」)だと認識していたのですが、そうではなく、「今までの全ての書面」を元に、「ではこれで何を立証するのか」を再度述べなきゃならないということなのでしょうか?。それとも、今までの書面での「立証」とは別に、「更なる立証事項はあるのか?、あるならそれを述べよ」という意味なのでしょうか?。こういう点、ちゃんと高橋弁護士に確認しておいて、それで報告するべきですよね?。ゴメンチャイナタウン。

さて、次回です。

上杉側、反論の提出は10/19。それを受けての口頭弁論は、

10/23(火) 10:00〜 722号法廷になります。

ちなみに私は行けません。朝一は、今後も絶対に無理です(きっぱり)。

 

◆ 本日の傍聴は10人。

来ましたよ。久しぶりに、小林大先生が(笑)。

どういう風の吹き回しでしょう。何かこっちの方に用事でもあったかな?。一切触れないのもマズイんで、「欄外」あたりで何か書く気かな?。(今更それもなぁ。)

まぁいいや、体勢に影響があるじゃなし。

ただこの裁判、被告側の方が断然傍聴は熱心なんですよね。今回も、毎度毎度の担当編集者やトッキ−とは別に、明らかに小学館関係だろうという人が二人程来ていました。

対して上杉氏側・・・、全くいつもと同じ4人という体たらく。でも平日なんて、普通は無理なんだよなぁ、考えてみれば。

今回はこんな所です。

追:「被告側準備書面」のポイント(要旨)は、近日中にアップする“予定”。(最近「口先大魔王」と呼ばれていますので、期待はせぬよう。)   

                          (報告三上秋津/2001/8/23)