第5回 口頭弁論報告 

 

  4月10日午前11時から、東京地裁で名誉毀損の第5回口頭弁論が開かれました。今回は、私も参加することができました。

 

 3月末に今回の法廷に向けて、被告側から準備書面が出されていましたが、余りにも長文であるのと、意味ないことがくどくど書かれていたので、今回の法廷がどうなるのかと思っていました。

 

 裁判長は、準備書面を陳述させ、添えられた証拠書類を受け入れる事務的な手続きをすませると、開口一番、「双方に次回までに釈明を求めるので、答えてほしい」と発言。求釈明の内容とは、「似顔絵だから何を描いてもいいということにはならないし、似顔絵そのものを描いてはならないということにもならない。描いてはならない、描いてよいという線がどこ引けるのか、それぞれ答えてほしい」というもの。

 

 小林側と小学館側の弁護士は真っ青。私は、この時、勝利を確信しましたね。「描いてはならないマンガ」があると裁判官は明言したことを意味し、こちらが「そこに入る枠組み」を合理的に論証できたら、それを採用してくれる可能性があることになったのですから。

 

 小学館側は、「それは裁判の進め方としておかしい。双方に尋ねるのではなく、まず原告が主張し、それを被告が反論する形にすべきだ」と主張。裁判官は、それはそうだが、どちらも優秀な弁護士さんなので、こうした進め方も可能でしょう…ならば、釈明書を近く双方に送るので、それにまず原告が答え、被告が反論するかたちにしましょう」ということに落ち着きました。

 

 さて、いよいよ佳境にはいって参りました。ここが山場です。小林氏のマンガが異常なものであることを示す説得力のある証拠物件が多数必要になります。そのためには、多くの方々の参加による手作業が必要です。楽しむ会として、次回の6月12日午前11時から722号法廷で行われる裁判に向けて、会議日をもうけて準備作業を開始します。詳細は追ってご連絡いたします。

 

 楽しくなってきましたよ〜っ。

  上杉 聰